「密告はうたう2」舞台あいさつ。松岡昌宏がコウカクしたいのはメンバーの父親姿2024/07/31
WOWOWで8月11日より放送・配信される、松岡昌宏主演の「連続ドラマW 密告はうたう2 警視庁監察ファイル」(日曜午後10:00)の完成披露試写会が開催され、前作に引き続き出演する松岡を始め、共演の仲村トオル、泉里香、池田鉄洋、そして監督の内片輝氏が登壇した。
2021年8月に放送・配信された本格サスペンス「密告はうたう 警視庁監察ファイル」は、“警察の中の警察”とも言われ、警視庁職員の不正を取り締まるプロ集団・警視庁人事一課、通称・ジンイチの監察係の知られざる内部捜査を描いた、伊兼源太郎氏の「警視庁監察ファイル」シリーズが原作。
主人公・佐良正輝役を務めた松岡は、「またこのシリーズが始まってまいりました。今回も大変なことになっております。皆さん楽しんでください」とあいさつ。
表情一つ変えず容赦なく身内の不正を暴くことから、能面の能馬と恐れられている佐良の上司役で再び登場する仲村は「“能馬慶一郎”という役名はとても画数が多くて、書類にサインをするというシーンは、仲村トオルの方が書きやすいなと思いながら、それを一切表情に出さずに演じるという難易度の高いハードルを超えたと思います」と撮影を振り返った。
かつて捜査を共にした佐良の推薦でジンイチに配属された巡査部長の皆口菜子役に扮(ふん)した泉は「今回はコウカク(行動確認=尾行)する側としてジンイチに配属されたわけなのですが、皆口が戦う姿を皆さんに楽しんでいただければいいなと思っています」とコメント。
続いて、佐良と皆口に容赦のない重圧をかける係長・須賀透役を担った池田が、能馬の右腕であり「首切りのプロ」と紹介されると、「そんなキャッチフレーズが付いていたんですね…」と困惑しつつ、「私が挑戦したことがない新しい役だったファーストシーズンを経て、この作品でおじさんのファンが付きました!」とうれしそうに報告。加えて「SNSにおじさんのファンからのファンメールがいっぱい来るようになって、本当にこの作品に出てよかったなと思っております。今日はそのイメージを崩さないようにクールにいきたいと思います」と付け加えた。
シーズン1全話の監督を務め、本作でもメイン監督として関わった内片氏が「シリアスなストーリーで笑うところが一つもない。そのような話なのですが、(このイベントで)トークを楽しんで、ほっこりしていただいてから、第1話を見ていただけたらいいかなと思います」とアピールした。
シーズン2の話を聞いて「正直しんどいなと思いました。前作でかなりボロボロにしてもらったので、あれをまたやるのかと思うと、皆さまに認めてもらえたんだといううれしさと、できるかなという不安がありました」と明かした松岡は、撮影を終えて「やはり大変でした(笑)。今まで経験してきた中で、1番か2番に大変な作品です。じゃあ、もう一つは何かというと、(「密告はうたう」の)シーズン1です!」と断言し、本シリーズのつらさを強調した。
現場では、前作同様に緊張感があったそうで、「“池鉄さん”も真面目にやるくらいですから、本当に緊張感があって…」と前置きをして「やはり一つのシーンを撮っていくときに内片監督と山本(大輔)監督がきちんと説明をしてくださるので、この前後のシーンのこととか役のモチベーションとか、そういうディスカッションをきちんとさせてもらいながら淡々と進むという、いい勉強ができました」と、松岡は感慨深げ。
次に仲村にマイクが渡り、視聴者からは究極のツンデレと呼ばれるほどクールな能馬役の難しかったことや共通点について話していく。「シーズン1の時に僕は6話分を3日間で撮ったんですけど、その時に能馬というキャラクターを内片監督に作ってもらって…。『メガネをかけて、前髪はおろしましょうか。スーツはこういう感じで…』とか。そんな状態でほとんど何も考えずに必死にセリフを言った3日間の結果、何もないからこそ中身が見えないキャラクターになったなと。それをシーズン2の時は自分でもう一回見直して何となく自分の物まねをするところから入ったというか。シーズン1の記憶がそれほど深く刻まれていなかったことが難しかったというか。でも結果的にはスタート地点としては良かったかな、という感じがします」と心境を吐露。
役と似ているところは「背の高さと顔ですかね…」と言って笑いを誘ったかと思ったら、さらに「内面的に言うと、多分衝動買いはしないところが能馬と似ているような気がします」と、劇中では実際にそういうシーンはないが、自分で分析した能馬の性格を挙げ、会場は笑いに包まれた。加えて「能馬も僕自身も衝動買いはしないです。ものすごく情報収集して、よく考えてから買い物をするところが似ていると思います」と説明した。
前作で不正を疑われていたが、今作ではジンイチに抜てきされ汚名挽回した皆口。演じる上で、意識したことを聞かれた泉は「監督から『3年ぶりに同じ役をするということは、すごく成長を感じられると思う』という言葉をいただきました。今回、コウカクする側としてジンイチで動くことになるんですけど、皆口は気持ちが強く、情熱があるキャラクターなので、弱く見えないように、気が強く見えるようにというのを心掛けていました。少しでも気を抜くと監督から指導が入るので…」と苦笑した。
「監督の指導が激しかったので、だいぶ追い詰められていたのでは?」と心配されていた泉だが、実は撮影を楽しんでいたといい、この現場が大好きと笑顔を見せる。「シーズン1の時に、たい当たりで挑んだシーンがあってすごく思い入れのあるドラマだったので、またこうして先輩方とご一緒できるのもすごく楽しかったし、勉強にもなりました。もちろん撮影現場は厳しさにあふれる現場だったとは思うんですけど、私としてはすごく貴重な経験をたくさんさせていただいたので、3カ月間あっという間でしたし、また次もと思うくらい楽しめました」と、次回作への意欲を見せた。
池田が演じた須賀は、サイボーグのように異様な存在感を放ち、容赦なく佐良を追い詰める。撮影現場は劇中のように緊迫感にあふれていたのかを聞かれると、「シーズン1では松岡さんと車の中でずっとコウカクするシーンばかりだったので、待ち時間も車の中で過ごしていたのですが、2人とも役に染まっていたのか、黙ってじっとしている時間が長かったんです。だから、率直な印象としては、松岡さんはすごくストイックで怖い方なのかなと思っていたんですよ」と告白。そして「シーズン1が終わって、2023年に、(松岡が主人公を演じてる連続ドラマ)『家政婦のミタゾノ』(テレビ朝日系)に僕がゲストで出ちゃって…。ミタゾノの松岡さんと会っちゃったから、関係性がゆるんじゃったんです(笑)。あの松岡さんを知っちゃったからついつい、車の中でも松岡さんと話しちゃうんですよ。それで、立て直すのに結構時間がかかったというか。松岡さんのせいですよ」とクレーム(?)。現場では皆の仲が良かったことから、「今回は2作目だったので、みんな仲の良さが出ちゃうのを必死に抑えて、重たく重たくという作業が必要でしたね」と付け加えた。
トークの中で、指導が厳しいと暴露された内片氏だが、シーズン2が決定した時はすごく楽しみだったと話す。「前回、殉職した刑事・斎藤康太(戸塚祥太)の事件を描けるのはうれしかったし、何より今日登壇されている皆さんのキャラクターにまた会えるというのは自分が一番楽しみにしていたので」と、笑顔を見せた。
さらに、「ストイックな現場ですけど、モニターでお芝居を見ていて、僕自身がニヤッと笑ってしまうところがあって…。笑うシーンではないので、笑っているのは僕だけなのですが。シーズン1では能馬と須賀に佐良がいじめられて、シーズン2では新たにジンイチに来た若い皆口が佐良をいじめるんですよね。これはもう見どころと言っていいです。松岡くんが困った顔のお芝居をするわけですよ。もちろんリクエストに合わせてやってくれるんですけど、ものすごく我慢をしてぐっと耐えている姿がかわいそうで、見ているとニヤニヤ笑ってしまう。困り顔の佐良、困り松岡というのが僕の中ではツボで、そこで、そこはシーズン1よりパワーしています。非常にかっこいい、それは楽しんでいただきたいです!」と、“ドS”の表情でニヤリ。
それを受けて松岡は「皆口が3年の間にすごくおっかない人になっているんですよ。めちゃめちゃ怖いんですよ。なんで、いつもそんなに怒るの? ってくらい怒っているので、男って大変だなと思いました」と苦笑した。
本作では後半に進むにつれて能馬と須賀の隠された過去が次第に明らかになっていく。それにちなんで、まだ明かしたことのない過去を発表するコーナーへ。
すると松岡が、かぶっていた帽子を取って、「暑かったんで坊主にしました」と坊主頭を披露した。次に仲村が「言えないことはたくさんあるんですけど…。内片監督とUSJに行ったことがあります。あと、娘が20年前に泉さんと写真を撮っていただきました」と、2つの秘密を告白。続けて、泉が「今回の撮影終わってから、座長の松岡さんがおいしいご飯にジンイチチームを連れて行ってくださいました」と明かした。
次に、コウカクシーンが見どころの本作にちなんだ質問に及ぶ。「もし誰でもコウカクできるとなった場合、誰をコウカクしますか?」という質問に池田は、「6歳と8歳の娘が親離れし始めたので、1人で買い物に行く時、『絶対についてこないで』というので、何とかコウカクしたいなという気持ちがいっぱいです。曲がり角まで行って見ているのですが、目が合うと『見ないで』と言われるので、すごい心配です。娘をコウカクしたいです」と父親の顔をのぞかせた。
その話を聞いた松岡は「(TOKIO)メンバーの父親姿を見たことがないので、どういうお父さんっぷりを、城島(茂)さんと国分(太一)さんがされているのか…。どうも、城島さんがお子さんにメロメロらしいんですよ。その姿は見てみたいですね。多分本人は俺に子どもを会わせたくないと思いますけどね」と言いつつ、リクエストした。
さらに、池田の話を聞いた仲村が、子どもをコウカクしたことがあることを告白。「小学1年生の時、駅でバスに乗ったのを確認しようと思ったら確認できなかったから、車に乗ってバスと並走して確認しようとしたら娘にバレました」と苦笑する仲村に、池田が「コウカク下手だったんですね」とツッコむと、「昔から、ちょっとあぶない刑事(デカ)って感じです(笑)」と返し、会場は大きな歓声に包まれた。
最後に、座長の松岡が「3年経って何が一体変わったのか、そして何が変わっていないのか。深いところまでみんなで一生懸命頑張ったつもりです。ぜひ楽しんで見てください。よろしくお願いいたします!」とメッセージを述べ、マスコミ向けの写真撮影に対応した。最後に、松岡は再度帽子を取って深々とお辞儀をすると、会場にいる人たちや配信を見ていたファンらに感謝して、イベントは終了した。
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