前田公輝&久保田紗友、息ぴったりの演技で描くミステリアスなラブストーリー「私をもらって」2024/07/26
韓国の人気webtoon・web小説をドラマ化した「『私をもらって』~追憶編~」(日本テレビほか)で、ダブル主演を務める前田公輝さんと久保田紗友さん。どん底の日々にヤケになっていた森川奈津実(久保田)のもとに、突然現れた御曹司・一条稜英(前田)のゴースト。運命的に惹かれ合う2人のラブストーリーと、ミステリアスな展開が話題を呼ぶ本作で熱演を続ける2人に、作品のことから、2人の関係性までたっぷりと伺いました!
――7月5日の初回放送後から、SNSでもトレンド入りするなど、話題となっていますが、お二人のもとにも反響は届いていますか?
前田 「届いています。文字でもそうですし、七夕の日にTVerドラマランキングで7位になったのも、すごくすてきな縁だなとうれしかったですね。原作が持つキャラクターの魅力をどう具現化できるかと考えながら撮影に臨んでいましたが、原作者の方からも好意的なメッセージをいただけて安心しました」
久保田 「私も思っていた以上に反響をいただいていて、奈津実のちょっとだらしないところが、どう受け取られるかなと心配もありましたが、そこを魅力的だと言っていただく声もあってうれしかったです」
――本作のオファーを受けた際は、どのような思いを抱かれましたか?
前田 「とてもうれしかったですね。僕は本作が民放ドラマ初主演となりますが、俳優を志して、民放ドラマでの主演というのは夢の一つだったので、すごく感謝しています。(Hulu先行配信・今秋放送予定の)シーズン2『恋路編』までつながる長い作品ということで、今まで以上にエネルギーを注ぎたいと思いました」
久保田 「私もうれしい気持ちでいっぱいでしたが、感情の振れ幅の大きい奈津実を自分が演じるイメージが最初なかなかできなくて、そこに対してのプレッシャーもありました。でも、この作品を乗り越えることで自分も多くのものを得られるのではないかと思いました。今まで携わらせていただいた作品もすべて大切ですが、特に奈津実を演じることをより一層大切にして向き合いたいと思ったのが、決まった時の率直な気持ちです」
――ダブル主演ということで、コミュニケーションはどのように取られたのでしょうか?
前田 「最初の顔合わせでは、台本が仮の状態でスタッフの方々とお会いし、紗友ちゃんとも初めましてでした。その時に、お互いに『頑張っていこうね』という話をしましたが、あまり意気込みすぎてもよくないので、できるだけフラットな状態で入ることを意識しました。主演としてのありがたみを感じつつ、台本がプロットとして上がった時に意見や情報を共有する機会も多くあって、こうしたぜいたくな時間を過ごせることに感謝しています」
久保田 「私は、心を開いた状態で現場に立つことを意識しました。ストーリーが進むにつれて、奈津実が稜英に心を開くように、私も前田さんとのコミュニケーションを大切にしました。この関係性を築くことで、良い演技ができたと思います」
前田 「シーズン2では、より強まるサスペンス感や記憶のあるなしといった部分が2人の関係に影響していくのですが、それでも、シーズン1で築いた呼吸があるので、演技をしていても息がぴったり合っていたようで。監督からも『もう夫婦じゃん』と言われるほどでした。シーズン2では僕らの息の合った演技を楽しんでもらえると思いますし、先ほど紗友ちゃんが言っていたように、2人の関係性の良さが、画面にちゃんと反映されていると思います」
――撮影中に「この作品は良い作品になりそうだ」と感じる空気感はありましたか?
前田 「もちろん、良い作品にしたい! という気持ちで臨んでいますが、今回は撮影スケジュールがタイトでもあったので、駆け抜けなければいけないという感覚が強かったです。1日の撮影量も普段より多かったですが、作品に対する熱量は非常に高かったです。スタッフ、キャスト全員が今持っているすべてを出し切ろうという共通認識がありました」
久保田 「時間がない中でも、監督やスタッフの皆さんと積極的にコミュニケーションを取ることを心掛けました。限られた時間の中でのやり取りが多かったですが、皆さんの情熱がとても伝わってきましたし、それを受けて私たちもそれに応えなければいけないと感じていました」
―――原作にはどのような印象を持って撮影に入られましたか?
前田 「毎回僕から話してもいいもいいの? 僕がたくさん話してしまうから、話すことなくなっちゃうでしょ(笑)」
久保田 「大丈夫ですよ! 話してください!」
前田 「本当に奇麗な作品で、読みやすかったです。僕自身も楽しみながら読ませてもらいました。ファンタジー要素とラブコメの要素がうまく融合していて、共感を呼ぶ非現実的な世界が魅力的でした。その魅力を映像でしっかり表現したいと思いました」
久保田 「私も韓国の原作ものではファンタジーとラブが結び付いていることが多いと思いますが、私自身もその世界に入れるのが楽しみでした。ただ、原作を読んだ時に奈津実や稜英の抱えるものが大きすぎて、しんどい気持ちにもなりましたね」
――具体的に韓国っぽさを感じた部分はどこですか?
前田 「生霊として出会うとか、記憶をなくすとか、そういった部分ですね。日本はリアル志向なイメージがありますが、韓国はそのリアリティーに加えて、エンタメとして知らない世界に没入して楽しむ要素が強いと感じます。奈津実は言葉で分かりやすく表現していますが、稜英は自分のことを忘れてしまった奈津実と生霊として出会うので、すべてを語るわけではありません。でも、お互いにゴールに向かって進んでいく過程がとても魅力的でした」
――稜英は王子様のようなカリスマ性のある人物で、奈津実は感情の振れ幅が大きいですが、それぞれ、ご自身と共通点や違いはありますか?
前田 「大切な人に対する思いや感謝の気持ちは共通しています。自分の近い人や感謝している方々に対する思いは、奈津実に対する稜英の思いと似ていますね。ただ、いつでもそばにいられるかと言えば…仕事上難しい部分もあるので(笑)、その点は違いますね」
久保田 「私はビールが好きなところが奈津実と共通しています(笑)。奈津実は外に感情を発散する性格で、私は自分の中で解消することが多いので、そこは真逆です。でも、奈津実を演じるうちに、外に感情を出す心地よさを感じるようになりました。後半は自分自身も奈津実に近づいている感覚がありました。『前に進むしかないんなら楽しみましょう』っていう奈津実のセリフがあったのですが、そんな奈津実が持つ根拠のない自信に救われながら、日々撮影に奮闘できたと思っています」
――生霊と人間の恋愛模様を描く作品ですが、普通のラブストーリーとは異なる点で、楽しかったことや苦労したことを教えてください。
前田 「最初の設定で、奈津実が稜英の記憶を失った状態で稜英と出会うところから始まります。それ以外は、稜英が常に透けているわけではなく、物に触れられない設定があったり、周囲から見えていないというところが、これまでのお芝居と大きく異なりました。見えないからこその自由度があり、人との距離感を超えて近寄る演技が楽しめました。また、現場ではしばしば『幽霊ではない、殺すな』というセリフが飛び交っていて、それが何度か繰り返される中で、僕自身も『これは死んでいない』と確認し合ったりしました。本当に大きな違いは、目線や触れられるかどうかといった部分で、それが演技の面で新鮮でした」
久保田 「奈津実は生霊をすんなり受け入れている設定でしたので、体が覚えているけど記憶がないという状況が面白かったです。普通の人と話しているのと変わらない感覚でしたが、逆に見えない稜英さんと一緒にお芝居をする時に、稜英さんが言っていることに反応しないようにするのが難しかったです。見えない人たちとのシーンでは、稜英さんの存在を感じながらも、それをほかのキャラクターに悟られないようにするのが大変でした」
――シーズン2まである作品ということで、一つの役柄と長く付き合うことになりますが、時間が経つにつれて役への愛着や新たに好きになった部分はありますか?
前田 「原作を読んだ時から稜英のキャラクターが大好きでした。ただ、そのキャラクターに自分がしっかりアジャストできるか不安もありました。私生活でも稜英らしいことを取り入れました。稜英のセリフは日常ではあまり使わないものが多かったので、それを現実的に落とし込むために、低い声を意識しました。実際、僕の声は低いんですが、それを威厳を出すために使うことを意識しました。クランクインの時よりも声が低くなったと感じています。役を演じていると、その役に影響を受けることが多いので、プライベートでも稜英らしい部分が出てきたのかなと思います」
久保田 「私はまず、自分がすごく大好きになれるような女の子像を作り上げることを意識して奈津実を演じました。彼女に寄り添って役を作り上げていく中で、人に対して感情を表現する素晴らしさを学びました。私は感情表現が苦手なタイプなので、奈津実を通して自分を出すことの怖さが少しずつ和らいできたと感じています。奈津実を演じることで、自分自身も成長できたと思います」
――ドラマの中で印象に残っているシーンはありますか? お姫様抱っこや、バックハグしながら、キーボードを打つシーンなど、きゅんシーンもたくさん登場しますよね。
前田 「渋谷のゲームセンターを貸し切っての撮影がとても楽しかったです。なかなかない体験でしたし、そこでのシーンはアドリブもたくさんありました。物語後半にかけてアドリブも多く、ちゃんとしたコメディーが脚本の中で成立している部分が特に面白かったです。僕は結構笑い上戸なので、笑いをこらえるのが大変でしたが…。紗友ちゃんは強くて全然笑わないんです。すごいなって思っていました。それから、ゴースト役の僕はいろんな人との距離感が近くなれる部分が面白かったですね」
久保田 「きゅんとするシーンでは、稜英さんとのシーン以外では、稜英の元秘書で奈津実のプロジェクトパートナーとなる、萩原基弘役の柾木(玲弥)さんとのシーンが印象的です。萩原さんがすごく女子がうれしいような励まし方をしてくれて、どう演じるのか毎回楽しみでしたね」
前田 「稜英とのシーンも挙げてもらっていいですか(笑)」
久保田 「えーと(笑)。2話での稜英さんとのバックハグのシーンも印象に残っています。奈津実が稜英さんに気持ちを寄せ始めるきっかけとなるシーンでした。これからもそんなシーンが続々と登場するので楽しみにしていてください」
――先ほど、役柄でお二人が近づく中で、実際の距離も縮まっていったとおっしゃっていましたが、現場では撮影以外ではどんなお話されてたんですか?
前田 「本当にたわいない話ですよね。(死神役の&TEAM)Kくんがいる時は、ダンスの話とか…何の脈絡もない話ばっかりしていたような気がしますけどね。あっ、そうだ! 久保田さんがラーメンをすすれないらしくて、僕はそういう方に初めてお会いしたので、すすれないならどうやって食べているのか、久保田さんを困らせるぐらい、いろいろ聞きました」
久保田 「頑張って、うまく食べられるようになりました(笑)」
前田 「今回ラーメンが物語のキーなんです。2話にもカップラーメンを食べるシーンが出てきたり、ラブコメのコメディーとしてのワンシーンだろうと思っていると、意外と伏線になっているんですよ」
久保田 「そうなんですよね。前田さんとは年齢が離れているんですが、私の目線と同じ位置にいてくださって、とても親しみやすくて。こんなに年上の先輩のことをいじれるのは初めてでした。前田さんにはかわいらしい面が結構たくさんあるんです」
前田 「僕が子どもなんだよね。お互いにいじりすぎて、ちょっと言い過ぎたなという時は、次の日に謝っていましたね」
――お話をされている雰囲気から、お二人のいい関係性が伝わってきます。それでは、物語中盤、第4話以降のポイントを教えてください。
前田 「中盤では、ある人が亡くなるシーンが出てきます。第1話で稜英自身が、何者かに仕掛けられた疑いのある事故に遭うシーンはありましたが、ラブコメやファンタジーの要素が最初に説明されるので、サスペンス色はあまり強くありませんでしたが、第4話以降は、サスペンスが転がり出すとともにほかのジャンルも転がり始めます。バランスよく全体のボルテージが上がっていくイメージです。30分の放送時間があっという間に感じられると思いますよ」
久保田 「前田さんがほとんど言ってくださいましたが(笑)、さらに加えるなら、屋上のシーンに注目していただきたいです。屋上のシーンは、最初から最後まで長回しで撮影したシーンも多くて、緊張感のある状態で撮りました。私たちもどのようなシーンになっているのか楽しみですし、皆さんにも楽しんでいただけると思います」
――ではさらに、シーズン2まで続いていく、作品全体の見どころも伺わせてください!
前田 「シーズン1ではラブコメ、サスペンス、ファンタジーの要素がバランスよく配置されていて、どれか一つに振り切ることはありません。そして、シーズン2では稜英と奈津実の立場がまったく違う状態になりますが、シーズン1での関係性や呼吸が垣間見られる瞬間もあります。シーズン1で物語は一旦区切りがつく形になりますが、2人の関係がどうゴールを迎えるのか、シーズンを通して楽しんでいただけたらうれしいです」
久保田 「区切りはつきますが、続きが気になるところでシーズン1が終わるので、私だったらすぐにHuluに入ってシーズン2を見てしまうと思います。皆さんにもシーズン1を見たらすぐにシーズン2を見ていただきたいというのが本音ですが…(笑)」
前田 「本当にそうだよね」
久保田 「それぞれの過去や黄泉路での出来事を思い浮かべながら最初から見直していただけたら、また見方が変わるかと思いますので、奈津実視点や稜英視点など、いろんな角度から何度も楽しんでいただけたらうれしいです」
【プロフィール】
前田公輝(まえだ ごうき)
1991年4月3日生まれ。神奈川県出身。6歳より子役として活躍し、08年の映画「ひぐらしのなく頃に」にて映画初主演。近年は、NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」(NHK総合ほか)、「HiGH&LOW」シリーズなど、さまざまなジャンルの作品で活躍中。
久保田紗友(くぼた さゆ)
2000年1月18日生まれ。北海道出身。2012年にデビュー。NHK連続テレビ小説「べっぴんさん」(NHK総合ほか)、「過保護のカホコ」(日テレ系)、「この世界の片隅に」(TBS系)などの話題作に出演し注目を集める。2025年には大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華之夢噺~」(NHK総合ほか)の出演が決定している。
【番組情報】
「『私をもらって』~追憶編~」
日本テレビほか
金曜 深夜0:30~0:59(7月26日は深夜0:40~1:09) (※編成都合により時間変更の可能性あり)
※TVer、Huluにて見逃し配信あり
【プレゼント】
サイン入り生写真を3名様にプレゼント!
TVガイドweb公式X@TVGweb(https://x.com/TVGweb)をフォローし、下記投稿をリポスト。
https://x.com/TVGweb/status/1816623423013130622
【締切】2024年8月23日(金)正午
【注意事項】
※ご当選者さまの住所、転居先不明・長期不在などにより賞品をお届けできない場合には、当選を無効とさせていただきます。
※当選で獲得された権利・賞品を第三者へ譲渡、または換金することはできません。
※賞品をオークションに出品する等の転売行為は禁止致します。また転売を目的としたご応募もご遠慮ください。これらの行為(転売を試みる行為を含みます)が発覚した場合、当選を取り消させていただくことがございます。賞品の転売により何らかのトラブルが発生した場合、当社は一切その責任を負いませんので、予めご了承ください。
※抽選、抽選結果に関するお問い合わせにはお答えできませんので予めご了承ください。
取材・文/斉藤和美 撮影/尾崎篤志 ヘアメイク(久保田紗友)/ナライユミ
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