「初恋不倫」の記者会見で主演の樋⼝⽇奈「感想などたくさん発信して、私たちに届けていただきたいな」2024/07/02
BSテレ東で7月3日にスタートするDRAMA ADDICT「初恋不倫~この恋を初恋と呼んでいいですか~」(水曜深夜0:00)の記者会見が開催され、主演の樋口日奈とレギュラーメンバーの芳村宗治郎、北村優⾐、⼋⽊アリサ、佐伯大地が出席。ドラマ撮影の裏話や、自身の初恋に関する話で盛り上がった。
「初恋不倫~この恋を初恋と呼んでいいですか~」は、⼤⼈のリアルな恋⼼を描いた横馬場リョウ氏による同名電子コミックが原作。夫婦という制度と、初恋のような本能的な恋心との間に悩み、葛藤しながら、不倫や裏切りを繰り返す登場人物たちの不倫模様が描かれる。
最初に、司会の竹﨑由佳アナウンサーから、一人一人役どころと共に紹介され、一言ずつあいさつする登壇者の5人。その後、原作や台本を読んだ感想を述べていく。
主人公の財前穂波を演じる樋⼝は、「台本を読んだ後に、タイトルの意味が分かった瞬間に『あぁ、そういうことか!』と思ったことが今でも忘れられないです。登場人物それぞれが、初恋を抱えながら交わっていくのが複雑すぎて、ドラマではどんなふうに映像となっていくのか、撮影しながらすごく楽しみになりました」と振り返った。
穂波の夫で、不倫に溺れる財前俊一役を務める芳村は、自分が不倫する役ということを棚に上げて、台本を読みながら「不倫するなよ」と思っていたと明かした一方で、「初恋という部分で揺れ動いている心情には、共感できるところも多くありました」と照れくさそうに話した。
そんな俊一と不倫相手・神志那環奈役で小悪魔っぽい笑顔を見せている北村は「ドロドロ漫画や不倫漫画が好きなので、この夫婦の形だったり、この初恋の呪いというか衝動によって、複雑な関係になるみんなの模様が楽しくて、『これぞ不倫漫画だ!』と思いながら読ませていただきました」と発言し、顔をほころばせる。
穂波の親友・香真莉亜役で出演する八木は「『みんな、エグいことをしているのに純情ぶっちゃって…』と怖さを感じながら台本を読んでいました。そんな読後の“ヌチャ”っとした感情を香役に生かすことができればいいな思って演じました」とコメント。
さらに、穂波の心を惑わす隣人・時松千尋役を担う佐伯は「原作コミックは一気に読んじゃうくらい面白くて、それはなぜかと考えた時に、人間の汚い部分をすごく汚く描いていて、不倫役が歯科衛生士というのもすごくリアルだなと(笑)。なぜそう思ったかは分からないんですよ。そういった部分でいっぺんに読んじゃっていたので、撮影がすごく楽しみでした」と話すと、キャストから笑いが起きた。
次に、不倫がテーマということで、シリアスな撮影が多そうな本作の撮影現場についてトークしていく。
初めての人妻役に挑戦した樋口は「このお話の魅力でもあるんですけど、それぞれがそれぞれの場所で何を行っているかが分からず、現場では自分が関わる相手としか撮影がなかったので、正直、あまり一緒に過ごさなかったんですよ。現場はとても穏やかでしたが、控室で、環奈ちゃん(北村)と会うとなんかソワソワしちゃって(笑)。環奈ちゃんは、私が演じている穂波の旦那さん・俊ちゃんの相手なので、すごく不思議な感情になりました。そこがまたリアルだなと」と、複雑な心境を明かし、「旦那さんの俊ちゃんとは、お家のシーンが多かったんですけど、そこは結構シリアスでしたね」と芳村に問いかけると、「シリアスでしたね。ほとんどケンカをしていて、最初だけですね、仲良かったのは」と、歯切れ悪そうに話した。すると樋口も「最初、仲良かったので、ちょっとドヨーンとしながら演じていました」と悲しそうにつぶいた。
そんな気持ちのまま挑んだ撮影現場では、カットがかかった瞬間、気持ちの切り替えができていたと思いたいと話す樋口。しかし「私の役はずっと迷っている役だったので、現場でも迷いながら、監督さんや俊ちゃんと話し合いながら一緒に詰めていった感じがあったので、すごくシリアスなドラマですけれども現場は温かかったです」と話し、芳村は「穂波との家でのシーンは、最後の方に全部撮影をしたので、そこの印象は結構強く残っています。夫婦の関係性を作る前に、環奈と不倫するシーンを先に撮っていたので、夫婦はどれくらい仲良くしたらいいのかなとかを考えながら演じました」と、樋口同様、複雑な感覚だったことを吐露した。
実年齢は、2人とも1998年生まれで、樋口が1月31日で芳村が2月1日生まれということもあり、親近感があったという。現場では、「このシーンの前は、あまりしゃべらない方がいいだろうなみたいな、お互い言葉では話さないけど、空気を感じて距離を置いたりしていました」と、樋口が話すと「そうだね」と芳村が同調していた。
俊一の不倫相手ということで、芳村との撮影ばかりだったという北村は「環奈は積極的なシーンが多くて、特に覚えているのは歯医者の技工室でのキスシーンがあったんですけど、歯の詰め物を作る本当の技工室で撮っていたので、1台1億〜2億円する機材があって、スタッフさんに『絶対、触ったらダメだから』と口すっぱく言われて、でも環奈のキスシーンってダイナミックなことが多いので、変な緊張感がありながらキスシーンに臨んだのでドキドキしました」と北村が話すと、芳村も「僕もなるべくそっち側に行かないように、触らないようにしました。キャスター付きの椅子に座ってキスするシーンもあったりして、あまり動かないようにとかいろいろ大変でした」と苦笑した。
一方、穂波の親友役ということで、樋口とのシーンが多かったと話す八木は、「友だち同士ではあるんですけど、微妙にシリアスな関係で、友だちとしてお茶しているんだけど話題が重めだったので、現場ではあまり話さない方がいいかなと思いながら撮影が終わってしまったことはちょっと後悔しています」と告白。すると樋口が、「香さんの言葉に穂波がグサッと来たという、お互い探り探りなシーンも結構多かったですし、不倫している方と不倫されている側という関係性は、すこし緊張感がありました」と話した。
さらに、穂波の心に入り込むキーマン・時松役を演じた佐伯は、樋口とのシーンが多かったといい「最初の方はずっと2人で撮影している状況で、樋口さんがお日さまのようなオーラで現場の空気を作ってくれました。撮影がレールに乗るまでは結構大変だったりして、雰囲気も探り探りな場合もあるのですが、初日からそういうこともなく、和気あいあいとできたのも僕的には助かりました」と感謝した。
すると樋口も「佐伯さんはすごく明るくて陽気な方で、時松さんとは正反対というか、本当にたくさんしゃべりかけてくださったので、初日から楽しくできました。私がびっくりしたのは、佐伯さんの背が高くて、穂波をギュッとするところとか大きすぎて、そこがリアル時松さんなんだろうなと、大きさと包容力を含めてすごく印象に残ってますね」と、ゼスチャーを交えて説明した。
本作に携わって感じたことがあるようで、佐伯が「時松もずーっと、妻とうっすらケンカをしてるいんですよ。でも、世の中にうっすらずっとケンカしているカップルって多くないですか?」と思いをぶつける。「友だちの相談を受けても、いいことよりも悪いことの話が多くて、結婚後1年、2〜3年経ってくるとなんなんだろうなと思って…。台本を読んだ時に、自分のシーンではないけれど、『リアルだなぁ、これは人生なんだろうな』と、良くも悪くも思いました」と切なそうに話した。
さらに、タイトルにちなんで「初恋の思い出」を聞かれると、女性陣は覚えているのに対して、男性陣はあまり記憶にないということが発覚し、盛り上がった。続けて、役と共感する部分や改めて感じた役の魅力について語っていくキャスト陣。それぞれ、不倫については共感できないようだが、真摯(しんし)に役と向き合い、作品を大切に感じていることが伺えた。
その後、原作の横馬場氏から届いたメッセージが読み上げられたほか、オープニング曲を歌うOurin-王林-が撮影現場に陣中見舞いで訪れた時のエピソードが明かされた。
最後に、エンディングテーマ「ブサイ句なLove Song」を歌う、学芸⼤⻘春(ジュネス)の4人(相沢勇仁、内田将綺、仲川蓮、星野陽介)が登壇。本楽曲の作詞を担当した仲川は「曲のテイストが和風っぽいサウンドもあったので、詞も日本っぽくしたくて俳句をテーマにしたラブソングを書きました。忘れられない人への思いや、独りよがりな行動を“ブサイ句”という言葉で表現して曲を作っていきました。ドラマともリンクする部分があると思うので、そういう部分を楽しんでもらいながら、少しでもこの曲がドラマを彩っていけたらいいなと思っております」と思いを語った。本作では、学芸⼤⻘春のメンバーが本人役で登場するシーンもあるらしく、メンバーはワクワクしている様子だった。
不倫という重たいテーマのドラマとは思えないくらい、会見は和やかに進行。あっという間に予定時間となり、主演の樋口が最後に視聴者に向けてメッセージを送った。「結婚とは何なのか、誠実とは何なのか。自分の欲望に誠実なのか、相手に対して誠実なのか。きっと、このドラマをがきっかけでいろいろな問いが皆さんの中にあふれてしまうんじゃないかなと思うのですが、この作品を見て視聴者の方の中にどんな新しい価値観が生まれるのか、生まれてしまうのかと、私自身も楽しみにしているので、この放送をご覧になった後は感想などたくさん発信して、私たちに届けていただきたいなと。最後の最後までどっぷり見入ってしまうようなお話になっているので、ぜひ楽しみに待っていてください!」
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