「新宿野戦病院」が新宿歌舞伎町で制作発表会を開催! 小池栄子&仲野太賀がサザンオールスターズのメッセージに感涙2024/06/28
フジテレビ系で7月3日スタートの連続ドラマ「新宿野戦病院」(水曜午後10:00、初回15分拡大)の制作発表会見が、ドラマの舞台となっている新宿・歌舞伎町で開催され、ダブル主演の小池栄子と仲野太賀、共演の濱田岳、生瀬勝久、柄本明が出席。この模様は、宣伝担当として集結した、歌舞伎町で働いている現役のキャバクラ嬢60名が見守る中で全国にLIVE配信された。
「新宿野戦病院」は、初めて医療ドラマを手掛ける宮藤官九郎による完全オリジナル作品。東京都新宿区歌舞伎町の裏路地にたたずむ聖まごころ病院を舞台に、命の尊さを投げ掛ける新たな救急医療エンターテインメント。ホストやキャバクラ嬢、ホームレス、トー横キッズ(新宿東宝ビル周辺の路地裏でたむろをする若者の集団)、外国人難民など、さまざまなバックボーンを持つ訳ありの登場人物たちが、いろいろな悩みや問題を抱えながらも強く生きる姿を時にユーモアを織り交ぜながら描いていく。
アメリカ国籍の元軍医、ヨウコ・ニシ・フリーマンを演じる小池は、劇中で流暢な英語を操る。司会進行の佐野瑞樹アナウンサーにその苦労を聞かれると「お話をいただいた時から、私にとってはハードルが高い役柄だと思ったのですが、だんだん英語をしゃべるのが楽しくなってなじんできました」と、苦労も楽しんでいる様子を見せた。岡山弁をしゃべることについても触れ、「(同じ)岡山弁でも場所によって微妙にイントネーションが変わるらしいのですが、温かい目で見ていただけたら(笑)。それを含めてヨウコ像を楽しんでいただけたらいいなと思ってチャレンジしております」とコメントした。
アメリカの軍隊病院で13年間軍働いていたというヨウコの設定については「戦地で、今にも消えそうな命を助けていた軍医の役なので、(仲野や柄本など劇中に出てくる)お医者さまたちとはまた違った視点で命と向き合っていて。宮藤さんの脚本はそういったバックボーンがとても生かされていると感じました。どんな命も目の前にあるものは絶対に諦めずに救う。どんな立場の人にも同じように尊いものだから救うという、信念を持った本当に強くてかっこいい女性です」と説明した。
また、“宮藤脚本”に関しては、「台詞の面白さはピカイチだなと思いますし、(登場人物は)ぶっ飛んだ役柄が多いのですが、そこが全然違和感がない。歌舞伎町に行ったら、この人たちに会えるのではないかなという気が第1話を見て感じました。いろいろなワケありの患者さんが運ばれてくるのですが、そういった方たちを宮藤さんの脚本は軽視するのではなくしっかり向き合って、どういうふうに人と人が接するかというのを優しく丁寧に描かれています。ドラマを見ていただけると(それを)分かっていただけるかなと思います」と絶賛した。
続けて、小池と丁々発止の掛け合いを繰り広げる仲野が小池との初共演について聞かれると「ヨウコという役は、英語も岡山弁もあって、さらに医療シーンも多いので、俳優としてどれだけ大変なことかと…。なのに、ものすごい集中力でお芝居されていて、しかもほとんどミスなくて…」と感心。すると小池は、「ちょっと待ってよ。テンパって泣きそうになっている姿を見ているでしょ」と否定するが、仲野は「いやいや、それはほんの数回です。(本作は)ワンテイクで進んでいく撮影が多いのですが、そこに照準をしっかり合わせて、かなりの打率だと思います!」と、小池のクレバーさを大絶賛。
自身が演じるかなりチャラい美容皮膚科医・高峰享役について聞かれた仲野が、「若くして美容皮膚科医となりお金を持っていて、チャラチャラして、港区で遊びまくっているというキャラ設定ですけど、自分でも思ってもいないくらい伸び伸びとやれています」と話すと、キャスト陣からは爆笑が沸き起こった。さらに、「自分の中の持前のチャラさなのか分からないですが(笑)、楽しく撮影をさせていただいています。宮藤さんの描いた享というキャラクターは、ヨウコや歌舞伎町のいろいろな人と出会うことによって成長していきます。そんな享の成長していく姿を、ドラマを通して表現できたらいいなと思います」と、やる気を見せている。
そして、新宿・歌舞伎町にある交番に勤務する警察官・岡本勇太を演じる濱田は、警察官役だがラフな格好で会見に参加していることを突っ込まれ、「これは役衣装です。私服ではないですよ(笑)。仕事でない時はこのような格好で、医者でもないのに聖まごころ病院になぜかいる役です。歌舞伎町の治安維持に燃えている警察官というわけではなく、歌舞伎町に住んでいるただ1人の映画好きという方が近い感じだと思います」と恐縮しながら話した。
さらに濱田は、警察官の格好をしている時も「涼んでいいですか?」というセリフがあり、病院に涼みに行くだけの時もあることを明かす。「僕も難しいなと思っているのですが、医者ではないのに病院にずっといるのはどういうことなんだろうと。でも、最近は台本に、『なぜかいる岡本』と宮藤さんが描き始めたので、理由を考えても仕方ないなと思っています(笑)。なのでこの世界にいることを楽しんでいます」と、諦めたことを吐露した。
すると小池が、「私としては仲間という感じがしていて、岡本さんがいても違和感ないですよ。岡本さんがいても手術していますし。私たちが処置しているのを岡本さんが、『わあ』と言いながら見ていますしね」と話し、濱田の不安を払拭。それを聞いて濱田は、「医療ものには珍しい“ガヤ”の役という感じ(笑)」と理解していた。
次に、享の父で高峰家の次男でありながら、聖まごころ病院の建物と土地を狙っている不動産コンサルタント・高峰啓三役を担う生瀬は、「先代から続いている聖まごころ病院で、お兄ちゃんの啓介(柄本)は医者になったのですが、啓三は医者にはならなかった。いろいろあって、聖まごころ病院の将来を考えています」と話した。
劇中では、啓介と啓三は仲が悪いが、生瀬は学生の頃に見た柄本の芝居に憧れて芸能界に入ったことを告白。それを聞いた佐野アナから「じゃあ、今回の共演はうれしいんですね」と問いかけられると「そうでもないですけど…」と返した生瀬に、小池が「なんでよ、なんでー?」とツッコむ。そこで生瀬は「本当に尊敬していて、柄本さんみたいな俳優さんになりたいと思っているので、うれしく思っています」と慌てて述べるが、柄本からは「ウソだ~」と言われて信じてもらえなかった。
最後に、聖まごころ病院の三代目院長・高峰啓介役を務める柄本にマイクが渡る。ホームレスから犯罪者まで、分け隔てなく治療することから歌舞伎町の“赤ひげ先生”と呼ばれていることについて聞かれるが、「僕ね、いつもよく分からないんですよ。台本をいただいて、この人はどういう人なのかなと探しながら、横にいる生瀬さんや皆さんに助けていただきながらやっております」と、とぼけたコメントを。すると生瀬が「そうやって責任をなすりつける。昔からこうなんです」と、尊敬している(はずの)先輩に歯向かうと「そんなに昔から知らないじゃないか」と怒られ、「怖いんですよ~」と、佐野アナに訴える一幕も。とはいえ、柄本と生瀬の2人は実際には仲が良いようで、お互い助け合って安心感がある様子だった。
今は少しだけどんな役柄を演じるのか分かってきたと言う柄本は、「宮藤さんの本は、(この発想は)どこから出てくるのかと思うことも多く、楽しくやらせていただいております」と話す。すると小池が座長らしく「チャーミングな医院長なんですよ。柄本さんが登場されると場面が締まるところがあります。ヨウコとしては一番の理解者で一番落ち着くと、勝手にそういうふうに思ってやらせていただいております」とフォロー。その話の流れで、柄本にも英語のセリフがあり、それに苦労していることや、他にも歌舞伎町ならではの多国籍語が飛び交っていることなどが発覚した。
会場では、先日発表された主題歌、サザンオールスターズの「恋のブギウギナイト」が流れると、ノリノリのダンスナンバーに自然と体が動きだし「イェ~イ、ありがとうございます」とお礼を言う小池。「サザンオールスターズさんが書き下ろしてくださると聞いたときは、皆で発狂しました。皆大好きですし、新曲を提供してくださりとてもありがたいです」と喜び感謝した。その後、桑田佳祐から届いた生の音声メッセージが紹介される。
「小池栄子さん、仲野太賀さん、濱田岳さん、生瀬勝久さん、柄本明さん、スタッフの皆さん、そしてドラマ『新宿野戦病院』の制作会見にお集まりの皆さま、こんばんは。サザンオールスターズの桑田佳祐でございます。この度は、とてもすてきなこのドラマの主題歌を担当させていただきまして、心より感謝申し上げます。フジテレビさんでのドラマの主題歌をやらせていただくのは、なんとサザンは20年振りだそうでございまして、本当によろしいんでしょうか。後で後悔しないようにしていただきたいと思いますけども…。主題歌として起用していただきましたわれわれの楽曲『恋のブギウギナイト』は、月並みな言い方ですが、ちょっぴり切なくもノリノリなダンスナンバーということで、大変おこがましいとは思いますけども、今や世界中から注目を集めるこの新宿歌舞伎町にピッタリではないかと思っている次第です。ドラマと併せてお楽しみいただけたら、うれしいでございます」とコメントを寄せた桑田は、2004年の連続ドラマ「大奥~第一章~」の主題歌「愛と欲望の日々」以来、20年ぶりとなるフジテレビドラマの主題歌起用に喜んでいる様子。
加えて「私もちらっと台本を拝見したんでございますけども、めちゃくちゃ面白いよ。すげぇよ。さすが宮藤官九郎。私も大ファンのクドカンさん、面白くないわけありません。期待しています。いつもありがとうございます。そしてわが愛しの栄子ちゃんこと、小池栄子さん、大好きです。しばらくご無沙汰しております。頑張ってください。そして仲野太賀さん、私、『すばらしき世界』(20年公開)という映画を見て感動しました。太賀さん、あんたはすごい! 皆さん、応援しております。いよいよ一週間後に迫って参りましたドラマの初回放送。サザンオールスターズ一同、心より楽しみにしております。主題歌もどうぞよろしくお願いします。いっぱい聴いてちょうだいね」と、“桑田節”で作品とキャスト陣を絶賛し、さりげなく新曲についてもアピールした。
メッセージを聞いた小池が、「ありがとうございました! いやぁ、『頑張らないと』という気持ちです。本当にご無沙汰しておりまして、約21年ほど前に『涙の海で抱かれたい~SEA OF LOVE~』のMVに呼んでいただきました。私のグラビアを見て声をかけてくださり、真っ赤な水着で出演させていただきました。めっちゃうれしいです」と語るその目に光るものが。そして、「一度聴いたら忘れられないくらいグルグル回って、この夏はこの曲で決まりですね!」と笑顔を見せた。
そして「たまらないですね。桑田さんに名前を呼んで頂けただけでもうれしいのに、あんなメッセージをいただけて、本当にこの作品に出て良かったなと大満足です。この曲に恥じないようにドラマも頑張って面白く盛り上げていけたらいいなと思いました」(仲野)、「桑田さんのメッセージ音源いただけますか? 本当にうれしいです。桑田さんの声で『生瀬勝久さん』と言われたこと自体がすごくて、それだけで本当にうれしいです」(生瀬)、「僕も名前を呼んでいただけて、感激しております」(柄本)、「ものすごく感動しました。同業者に少しマウントがとれるんですよね(笑)。『うちのドラマの主題歌、サザンなんだぜ!』と。それぐらい胸を張れることなので、ものすごく興奮しました。このメッセージも名前を呼んでいただけて鳥肌が立ちました」(濱田)と、登壇者全員が興奮した様子だった。
その後、小池が演じるヨウコが取得している医師資格の略称「USMLE(米国医師免許試験)」の正式名称「UNITED STATES MEDICAL LICENSING EXAMINATION(ユナイテッド ・ ステーツ ・ メディカル ・ライセンシング ・ エグザミネーション)」を3回言えるかチャレンジを行い、観客のキャバ嬢が審査員、柄本が審査員長となりジャッジ。完敗した生瀬が、15秒で番組を宣伝する文章の読み上げに挑戦した。
会見の最後は、主演の小池から「今日ご覧になっていただいた皆さまには伝わっていると信じていますが、楽しくてチームワークも良く、皆で一所懸命暑い夏を乗り切ろうと、そしてサザンの曲にも負けないようなパワーで素晴らしい作品をお送りしたいと思って日々頑張っております。世界から大注目されている新宿歌舞伎町という実際にある街が舞台というのはとても意味のあることだと思っています。毎回、病院に運ばれてくるいろいろな患者さんも主役だと思います。その方たちが抱えている問題と、私たちも真面目に向き合って、その方たちに寄り添いながら、加えて医療もある、新感覚な医療エンターテインメントになっていますので、ぜひぜひ、ご期待ください! よろしくお願いします!」とメッセージが送られてイベントは終了した。
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