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高橋克典が知恵と人情あふれる“大岡裁き”を下す!――BS時代劇「大岡越前7」インタビュー2024/06/29

高橋克典が知恵と人情あふれる“大岡裁き”を下す!――BS時代劇「大岡越前7」インタビュー

 NHK BSほかで放送中のBS時代劇「大岡越前」は、江戸庶民の暮らしと命を守る名奉行・大岡忠相の活躍を描く、痛快娯楽時代劇。6月23日からは、大岡忠相役に高橋克典を迎えて第7シリーズに突入! 主演を務める高橋さんに、ドラマの魅力や時代劇のヒーローを演じる感想について伺った。

大岡越前シリーズに関わってきた全ての人たちの思いを胸に熱演

――とてもすてきに大岡忠相役を演じられている印象でした。

「意外とうまくいったと思っています(笑)。少し安心しました。とにかくやってみるしかないと思い、いろいろ試しながら挑戦しました。僕1人だけの力ではなく、監督やスタッフの皆さん、キャストの皆さんと全員で力を合わせて、この大岡越前というドラマ、大岡忠相という役を作り上げた実感があります。そのことを思い起こして、胸が熱くなりました」

――人気シリーズに参加することに対してはどのような思いをお持ちですか?

「40年前、50年前からこの作品に関わってきたすべての人々の思いを背負ってやらなければならないという気持ちはありますね。自分1人の作品ではないという意識がすごくあって。関わったすべての人たちの思いを無駄にしないように誠意を持って、精いっぱいやろうという気持ちです」

――役がなじんできた感覚はありますか?

「第4回ぐらいから少しなじんできたかな。だんだんと役が自分の中に入ってくると、頭で考えなくても演じられる瞬間があるんですよね。それがすごく面白くて。それまでは、とにかく試行錯誤の連続で、気付きもたくさんありました。いい感じに見えるのは、編集のおかげでもあります(笑)」

高橋克典が知恵と人情あふれる“大岡裁き”を下す!――BS時代劇「大岡越前7」インタビュー

――高橋さんは役によって目の印象を変えていらっしゃるように思います。大岡忠相役で目の演技について意識したことはありますか?

「相手の心の奥を真っすぐ見るような演技を心がけました。顔全体で表情を作る芝居はまだ忠相役にハマらない気がしていて。だから、『相手を真っすぐ見ること』を選択して臨みました」

――「江戸を守るということは、人々の生活に寄り添うということ」というセリフが印象的でした。この言葉にはどのような思いを込められたのでしょうか?

「このセリフには僕もドキッとさせられました。“奉行”というのは警察や裁判官のような役割なので『人を裁く』ものなんですけど、その前にまず『人に寄り添う』ことなんだと、核心に触れたような気がしました。人々にはそれぞれ過去があって、事情を抱えて生きている。その事情をくみ取っての発言なんですよね。大岡越前という奉行ドラマの深さや、大岡忠相の懐の深さがこの言葉に凝縮されている気がします。演じる時にいつも頭の中にある大事な言葉です」

高橋克典が知恵と人情あふれる“大岡裁き”を下す!――BS時代劇「大岡越前7」インタビュー

――今シリーズならではの見どころを教えてください!

「今まで以上に忠相の出番が多いと聞いています。アクティブになったことでシーンのバリエーションも増えていて。そして、笑顔も魅力の一つです。より多くの方々に楽しんでいただけるとうれしいですし、ニュースでも他のドラマでもなく、『大岡越前をやる意味』を感じ取っていただければと思います」

高橋克典が知恵と人情あふれる“大岡裁き”を下す!――BS時代劇「大岡越前7」インタビュー

職人たちと「江戸時代の空気」を作り上げるのが面白い

――もともと「大岡越前シリーズ」にはどんな印象をお持ちでしたか?

「僕にとっては、子どもの頃におばあちゃんと一緒に見ていた、加藤剛さんの演じる“あの大岡越前”という位置付けです。人間のいい部分をくみ取って、温かい裁きをするのが“大岡裁き”のイメージ。加藤さんの演じる大岡忠相は、立ち回りのシーンでさえも非常に美しかったことを覚えています。江戸時代の人々のつながりや、人の持つ心がとにかく温かい印象。その温かさの中に笑顔をプラスして演じたいと思いました」

高橋克典が知恵と人情あふれる“大岡裁き”を下す!――BS時代劇「大岡越前7」インタビュー

――加藤剛さんの演技の素晴らしさはどのように感じていらっしゃいますか。

「いろいろな感情表現を次々と重ねていて、カチッとした演技の中でも、ものすごくカラフルな表現をしていらっしゃった印象が非常に強いです。声もとてもすてきですし当時の立ち居振る舞いもドンピシャにハマっていて。加藤さんの大岡忠相が普遍的なものになっている気がしてとても魅力的なんですよね。加藤さんのように表情豊かに、カラフルに作り上げることが今の課題です」

――時代とともに撮影現場にも変化がありそうです。

「家庭用のテレビが大きくなったことで、極端なアップは昔より減っているんですよ。映像がデジタルになったり、照明やカメラなどの性能が向上したりしたことで、よりリアルを映し出すことができるようになった気がします。だから、江戸時代という『ちょっと遠い空気』をいかに表現するかというところの創意工夫はとても大事になってきます」

――時代劇を京都で撮る魅力はどんなところにあるんでしょうか。

「やっぱり日本のハリウッドですよね。名だたる名作を生み出した場所ですし、スタジオワークはすごいものがあります。職人さんの熱意と技術は死んでいないんですよね。昔のように怒号が飛び交うような現場でなくなったのが寂しいぐらいです。ものづくりに対する情熱がぶつかり合って、一つの作品を作り上げるあの感じが泥臭くてすごくいいです。撮影技術のロジックも昔から変わっていないから面白い。その中に自分が飛び込んでいるんだという感じがものすごくあります」

――高橋さんといえば、「サラリーマン金太郎」(TBS系)や「特命係長 只野仁(テレビ朝日系)などの代表作があると思います。「大岡越前7」はご自身にとってどのような位置付けになりそうでしょうか。

「こんなに大きな役を頂けるのは、一生のうちに何度もないことだと思うので、代表作になるとうれしいです。でもまだ信じられないような気がしていて。ずっとチャレンジャーのような気持ちです。撮影はとても楽しかったし、とても有意義でした。もし大岡忠相役を続けられるなら、いつまでも頑張りたいです」

高橋克典が知恵と人情あふれる“大岡裁き”を下す!――BS時代劇「大岡越前7」インタビュー

――お話ありがとうございました!

 撮影を振り返りながら、大岡越前シリーズに主演で参加する喜びや“大岡裁き”の奥深さについて、熱く、力強く語ってくれた高橋さん。江戸ではどんな事件が起き、どんな“大岡裁き”が下されるのか? みんなの幸せを願う、温かい裁きにあなたも心を打たれること間違いなしです。高橋さんのアクティブな演技にも注目! ぜひ、ご覧ください!

あらすじ(第2回 6月30日放送)

浪人の猪三郎(橋本じゅん)が町で出会った忠相(高橋克典)に、行方の知れない恩人・おうら(谷村美月)を一緒に捜してほしいと頼み込む。その頃、忠相は違法な賭場の取り締まりを強化していたが、賭場の貸元・彦蔵(田中要次)とおうらに関わりがあることが判明。すっかり人が変わったおうらに対面した猪三郎は、彼女が彦蔵に脅されていると気付き、賭場に乗り込むが…。

【番組情報】

BS時代劇「大岡越前7」
NHK BS・NHK BSプレミアム4K
日曜 午後6:45~7:28
NHK BSプレミアム4K
金曜 午後7:30~8:13(再放送)

NHK担当/Y



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