西島秀俊＆内野聖陽W主演「きのう何食べた？」第1話レビュー！ 2人の全力の演技で「人を愛することのすてきさ」を感じてみませんか？2019/04/05

　累計発行部数 500 万部を超えるよしながふみさんの大人気漫画「きのう何食べた？」。男性カップルの日々の食卓を描いた作品ですが、西島秀俊さんと内野聖陽さんのダブル主演で、テレビ東京でついにドラマ化！　西島さん演じる弁護士のシロさんこと筧史朗と、内野さん演じる美容師のケンジこと矢吹賢二のビジュアルが、まるで漫画から飛び出してきたかのように原作そのものすぎて、放送前から反響がすさまじく、スタートを心待ちにしていた方も多いのではないでしょうか？　4月5日の放送スタートを前に、記者は第1話の完成版を一足早く視聴させていただいたので、その魅力を個人的な感想も交えながらお伝えします！

① 温かい気持ちにさせてくれるオープニングとエンディング

　まず、オープニング映像で心をつかまれました。というのも、最初から2人のわちゃわちゃがなんともほほ笑ましい!!!　スマホで撮っている動画風の映像になっているのですが、真面目に料理をしているシロさんにちょっかいを出すケンジ。でも、シロさんもまんざらではない…というような、すごく楽しそうな2人にとてもほっこりして、リピートして見たくなるほど！（記者はリピートしました）。OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND によるオープニングテーマ「帰り道」が、さらに雰囲気を柔らかくしてくれています。そして、エンディング映像もすてきなのです。こちらは、劇中で2人が話しているシーンがそのままエンディングにつながるのですが、西島さんと内野さんのアドリブ満載で2人の仲の良さがばっちり出ているので、最後まで本当に目が離せません。エンディングテーマであるフレンズの「i を you」とあわせて堪能してくださいね。

② 西島さん演じるシロさんの素晴らしい料理シーン　

　原作でも丁寧に描かれている料理シーンですが、完璧に表現されています。西島さんの手際が良すぎて見とれてしまいます（記者は料理が苦手ですが、思わず『作れるんじゃないか!?』と錯覚してしまうほど）。以前、西島さんにインタビューさせていただいた時には、料理はあまりやらないとおっしゃっていたのですが、映像では本当に手際が鮮やかで動作もなめらかで、原作のシロさんのごとく流れるように料理をされていました。シロさんは“料理上手”という設定のために、相当な練習を重ねられたであろう西島さんのプロ意識に感服です。

③ 内野さん演じるケンジがかわいすぎる！

　男らしいイメージの内野さんがケンジを演じると発表された時に、正直なところ「少しイメージが違うなぁ」と思った原作ファンの方も多かったのではないでしょうか？　そう感じていた皆さん、安心してください。内野さん、その不安を吹き飛ばす素晴らしくかわいいケンジを演じてくださっています。本当に、一つ一つの仕草が女子でとにかくかわいいんです!!　美容室のお客さんに満面の笑みでシロさんのことをノロけたり、帰り道に偶然シロさんを見つけて「シーロさんっ♪」と腕組みしようとしたり、「ずるい!!」や「もー、無神経!!」というセリフ一つとっても全部言い方がかわいい…（とりあえず記者は完全に女子力、負けてます）。恐らく、日常生活では出さないような声や目線、体の動きを細かく研究されたのではないでしょうか。“大好きなシロさんと一緒に居れて幸せ❤︎”な思いを体全部を使って表現し、内野さんらしさも感じられるかわいいケンジがそこにはいました。

④ シロさんとケンジがお互いの思いをぶつけ合うシーン

　ドラマ後半の大きなヤマ場である、考え方の違う2人が思いをぶつけ合うシーン。美容室のお客さんに自分たちの関係をカミングアウトしていたケンジにシロさんが激怒し、それに対してケンジも自らの思いを明かすこの場面は本当に引き込まれました。西島さんと内野さんそれぞれが、彼らの思いを受け止めて全力で演じるさまから、「人を愛すること」をあらためて考えさせられます。

⑤ ほんわかだけどグッとくる2人のイチャイチャシーン

　抱きしめ合うなどの分かりやすい行動はないにもかかわらず、冗談っぽくにらみ合う姿やテンポのいい掛け合いから、シロさんとケンジはお互いのことが大切で大好きなんだなとひしひしと感じます。もちろん2人の食事シーンにはその要素がいっぱい詰まっていて、楽しそうに一緒にご飯を食べている姿を見ると、相手が異性だろうが同性だろうが、結局「自分が愛する人と楽しくごはんを食べることって、こういうことだよな」と温かい気持ちにさせてくれるのと同時に、「それってすごく素晴らしいことなんだ」とそのありがたみを思い出させてくれるような気がしました。

　以上、5点の要素を挙げたのですが、もはやドラマ全部ですね（笑）。正直、記者は恋愛モノはあまり得意ではないのですが、このドラマは一切押し付けることなく、でも心のどこかに置いておきたい「全力で人を愛することのすてきさ」を丁寧に伝えてくれる作品で、とても楽しませてくれました。考えさせられる部分もあれば、心をぽかぽかにしてくれる部分もあるので、特に毎日仕事や家事で疲れている方に見て癒やされてもらいたいです！　もちろん、原作ファンの方や、そうではない方も老若男女問わず楽しんでいただけると思うので、皆さん、4月5日の深夜0時12分にテレビの前で過ごしてみませんか？