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「アイのない恋人たち」本郷奏多が感じる“Iがない男”・多聞の魅力&撮影で衝撃を受けた出来事とは?2024/02/25

「アイのない恋人たち」本郷奏多が感じる“Iがない男”・多聞の魅力&撮影で衝撃を受けた出来事とは?

 ABCテレビが2023年4月から新設した日曜夜10時の全国ネット連続ドラマ枠の第4弾として現在放送中のドラマ「アイのない恋人たち」。2024年の東京を舞台に、恋愛偏差値が低い訳あり男女7人が織り成す愛の物語を脚本家・遊川和彦さんが描いています。

 結婚に一直線に突き進んでいた郷雄馬(前田公輝)&近藤奈美(深川麻衣)の傍ら、少しずつ距離を縮めていた淵上多聞(本郷奏多)&冨田栞(成海璃子)、久米真和(福士蒼汰)&今村絵里加(岡崎紗絵)。しかし、雄馬と奈美が破局したことに連鎖して、多聞と栞、真和と絵里加もけんか別れをしてしまうことに。

 それぞれの関係性が振り出しへと戻ってしまった中、物語は後半戦へ。そんな中、今夜2月25日放送の第6話では、“Iがない=自分がない”男・多聞が人に気を使うことをやめ、自分の好きなように生きていくことを宣言します。これまで、栞に対して自分がどうすればいいのか頭を抱えていた多聞、そんな多聞を演じる本郷奏多さんは「自分とは一番違うかもしれない」と語ります。

「アイのない恋人たち」本郷奏多が感じる“Iがない男”・多聞の魅力&撮影で衝撃を受けた出来事とは?

――ここまでの撮影の雰囲気はいかがでしょう?

「楽しくお芝居はやらせていただきながら、福士くんと公輝くんとも仲良くやれているので、現場に行くのはすごく好きですね。福士くんとは約7、8年ぶり、公輝くんとは約3、4年ぶりぐらい(の共演)なので、一緒のシーンを通して、それまで会っていなかった時間を埋め合わせるようにたくさん盛り上がって、楽しい時間を過ごせていると思います」

――遊川さんの手掛ける脚本にはどんなことを感じたか、教えてください。

「登場する7人のキャラクターがちゃんと人間味があるキャラクターとなってその世界を生きていて、それぞれに悩みがある。そのキャラクター表現は魅力的だなと思いながら読ませていただきました。毎話、ラストで7人それぞれが描かれるのですが、その時の心情って大体みんな同じになっていて。そういう構成ってあまり見たことがなかったので、面白いなと思いました」

――読んでいても続きが気になると思うこともあるのでしょうか?

「ありますね。これだけ人間関係が絡まっていくと、いいこともあれば大変なこともあって、『え、この後どうなるんだろう』と感じるような作り方は、僕たちも新しい台本をもらうごとに『次どうなっちゃうんだろうね』みたいな話を現場でするぐらい引き込まれています」

「アイのない恋人たち」本郷奏多が感じる“Iがない男”・多聞の魅力&撮影で衝撃を受けた出来事とは?

――情報解禁時に「恋愛というものにメリットをあまり感じていない点が、自分と似ていると感じました」とコメントされていましたが、撮影を重ねることで、自分がない多聞をあらためてどのように感じていますか?

「キャラクター紹介では“Iがない=自分がない男”と言われているのですが、実はすごく“自分がある”キャラクターだと思うところがあって。なんというか、表面上で人と接する時はずっとニコニコしていて文句も言わないし、相手が求めている当たり障りのない回答しかしないのだけど、実はものすごく自分のこだわりを持っている。内面に自分というものを持って、そのこだわりを持っているからこそ『恋愛なんてしない』『それって何のメリットがあるの?』と心の中で思い切って、表面では人当たり良くしてしまうと思うんです。自分のこだわりが世間一般的ではないというのを分かっていて、そこを見せないキャラクターでもあるので、自分がないと紹介されがちではあるのですが、実は一言で言えるようなキャラクターではないのかなと思っています」

――第1話のラストで多聞が栞に自分の恋愛観を話すシーンなど、いろいろなところで多聞のこだわりが出てきていますね。

「あれが多聞の本質的な部分なんだと思います。多聞と栞が初めて食事に行くシーンは、たまたまきっかけがあったから自分から発信したけど、あの気持ちはずっと心の中に留めていたものだったはずなので、内面部分ではこだわりの強い人なのかなと思います」

――逆に、自分とは一番違うと感じるキャラクターはいますか?

「うーん…でも、一番違うのも多聞なのかなとも思いますね。多聞は自分がないと言われているのですが、僕自身は自分の意志もありますし、周りに合わせて無難な回答をすることがあまりないので、そういう面では自分自身とは一番違うキャラクターは、実は多聞なのかもしれないです」

――撮影に入る前に事前に何か役作りなどはされましたか?

「恋愛作品はあまりお話をいただかないジャンルではあるのですが、今回『恋愛もののドラマのお話があるんですけど…』と言われて『え、マジ?』と思ったんです。でも詳細を聞いてみたら、どうやら恋愛に対して興味がなくて、恋愛なんて面倒くさいと思っているような役柄だと聞きまして…『あ、そういうことか』と思いました(笑)。なので、あらためて何かを見て勉強したり、新しい準備をしたことはなかったです。なるべく自然体で挑むようにしています」

――多聞の恋愛観については共感することも?

「言っていることは結構理解できますね。『恋愛って、お互いを傷つけたり、気を使わせたり、時間もお金もかかるから、そんな面倒くさいことはしないで1人で好きなことをやっていた方が気も楽だし、ストレスもないよね』と言っていることは一見正しく思えて、僕も今のところそういう考え方を持っているので、言っていることに対して共感できます」

「アイのない恋人たち」本郷奏多が感じる“Iがない男”・多聞の魅力&撮影で衝撃を受けた出来事とは?

――撮影の中で印象に残っているシーンはありますか?

「多聞って実は結構変なやつで、基本的に普段はすごく人当たりも良くて柔和なキャラクターなのですが、時々スイッチが入るというか。自分の中のキャパシティーがオーバーしてしまうと、感情を出して言いたいことを全部言うので、そのタガが外れた時は面白いと思いますね。印象に残っているシーンではないのですが、酔っぱらって言いたいことを全部言ってみたり、タガが外れてしまった時の多聞はすごく変で面白いです。一見常識人に見えるけど、脚本を読めば読むほど面白みがあると思えてくるので、表で見せている部分と本心のギャップがすごくある、二面性の強いキャラクターだと思います」

――そんな多聞には、真面目で不器用な栞も関わっています。栞の考えや恋愛観にはどんな印象を受けましたか?

「栞さんが『面倒くさいことも含めて恋愛だよ』『誰か人と一緒にいるって素晴らしいことだよ』と言っていることには、すごくすてきだなと感じます。そのことをちゃんとエネルギーを使って伝えてくれているので、そういう意味では栞さんはいい人だと思いますね」

――多聞と栞には先輩・後輩だけでは言い表せない関係性があるのかなとも思うのですが、2人の掛け合いで気を付けていることはありますか?

「成海さんと一緒にお芝居をしている時間って、すごく安心感がありながら進められるんです。キャリアも長い方なので、特別に何かを意識することはないのですが、現場に入れば安心して2人のお芝居が作れていると思います。多聞も栞も、内面的にはすごく我が強いので、お互いにちゃんとぶつかり合えるところが2人の魅力でもあると思いますね」

――栞を演じる成海さんとは初共演になりますね。どんな印象を持たれていましたか?

「若い頃からご活躍されているのはもちろん知っているので、『どんな方なんだろうな』と思っていたのですが、キャリアが長い分、現場でのたたずまいもすごく堂々とされていますし、安定したすてきなお芝居をしてくださるんです。そこに対しての信頼はすごく厚いですね。この後も、2人がいろいろな感情になるシーンがどんどん出てくるので、一緒に組み立てていけるのが楽しみですし、見ている皆さんにも楽しみにしていただきたいです」

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