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「となりのナースエイド」脚本・オークラと監督・内田秀実が作品の魅力を語る! 主演の川栄李奈は「とにかくすごい」2024/01/10

「となりのナースエイド」脚本・オークラと監督・内田秀実が作品の魅力を語る! 主演の川栄李奈は「とにかくすごい」

 日本テレビ系で本日1月10日スタートする、川栄李奈主演の連続ドラマ「となりのナースエイド」(水曜午後10:00)。本作を手掛ける脚本・オークラ氏と、監督・内田秀実氏は、どのように物語を作り上げているのか? コメディー、医療、サスペンス要素など、多面的な魅力を持つ作品の見どころや、川栄をはじめてとした俳優陣の魅力について熱く語った。

 「となりのナースエイド」は、現役医師のベストセラー作家・知念実希人氏による同名小説を原作とした、一癖も二癖もある病院ライフエンターテインメント。秘密を抱えつつも、明るく猪突猛進型で、患者の心に寄り添いすぎるほど寄り添う新米ナースエイド(看護助手)の主人公・桜庭澪に川栄が扮(ふん)し、澪と時にぶつかり合い、時に認め合い、まるでコインの表と裏のような存在になっていく天才医師・竜崎大河を高杉真宙が演じる。

 3人目のバナナマンと呼ばれるコントの名手で、「ゴッドタン」(テレビ東京ほか)や「バナナサンド」(TBS系)、「はねるのトびら」(フジテレビ系)など、数々の人気バラエティーやコントを生み出し、近年は「ドラゴン桜」第2シリーズ(TBS系)や「今日からヒットマン」(テレビ朝日系)など、ドラマ脚本も担当しているオークラ氏と、「1周回って知らない話」(日本テレビ系)の企画・演出などバラエティーを手掛けながら、「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」「ファーストペンギン!」(ともに日本テレビ系)など、連ドラも撮り続けている異色の経歴の持ち主である内田氏。

「となりのナースエイド」脚本・オークラと監督・内田秀実が作品の魅力を語る! 主演の川栄李奈は「とにかくすごい」

 「となりのナースエイド」の脚本の方向性について、オークラ氏は「なんとなくで“コメディードラマ”って言ってしまうと、『まあ、だいたいこんな話なのかな』って色付けされてしまって、同じような時間に同じようなコメディーやって、あんまり視聴者を裏切らないおなじみのドラマって感じになってしまうので、いかに違和感を残せるかというところを最初にみんなで話をしました。その違和感が『なんか引っかかる感じ』だとバランスが悪くなる可能性もありますが、それが『すごく楽しくて不思議な感じ』になってくれればいいなって思っています」とコメディーとサスペンスを融合させる難しさに触れつつ、「これだけたくさんのドラマが作られているので“こうすりゃ当たる”“こうすりゃミステリーっぽくなる”“こうすりゃコメディーっぽくなる”って、なんとなくの法則はあるような気がするんですけど、それに当てはめすぎてしまうと、やはり“おなじみのもの”を見ている感じになってしまうし、起承転結で『だいたいこのへんで事件が起きて…』という流れも、できれば無視した方がいいのかなと思っていて。『こういう流れだったのに急にこうなった』とか、どちらかというと、これまでの流れを破壊する方向で考えたりしてるんですよね。かといってあんまりやりすぎると気持ち悪いんですけどね」と、これまでにない展開を見せることを念頭に置きながら執筆を行っているそう。

「となりのナースエイド」脚本・オークラと監督・内田秀実が作品の魅力を語る! 主演の川栄李奈は「とにかくすごい」

 「コメディーとサスペンスが共存する世界観というか、すべてひっくるめてそれが楽しくなるように、あえて振り幅を思いっきり振り切った感じ」を意識しているという内田氏は、「どうしたらそれが実現できるかというところも含めていろいろみんなで考えました。僕は東京03さんのライブなども見に行かせてもらって感じたんですが、オークラさんの笑いって、その登場人物だからこそ言える・できる面白いことだったり、その人の本質に基づいた笑いだったりして、言葉を選ばずに言うと、とにかく分かりやすくて楽しいんですよね。それをなるべくそのままこのドラマでも伝えられれば」と、オークラ氏の魅力を生かした展開に期待を寄せる。

「となりのナースエイド」脚本・オークラと監督・内田秀実が作品の魅力を語る! 主演の川栄李奈は「とにかくすごい」
「となりのナースエイド」脚本・オークラと監督・内田秀実が作品の魅力を語る! 主演の川栄李奈は「とにかくすごい」

 キャラクターに関して、オークラ氏は「原作のキャラクターを生かしつつ、原作にいないキャラクターも考えるんですが、まだキャストがすべて決まる前は、『こんなキャストの人がいたらいいなあ』って架空の想像の中で書いていた」そうだが、「役者さんが決まると、その役者さんっぽさを意識しながらセリフを書いていきますね。結果、すごく芸達者な方々が集まったなと。そうなると、この方はもうちょっとグイグイいってもいいかなとか、この方は控えめな方がいいのかなとか、そういう感じが出てきますね。特に第1話に登場する梶原善さんは、昔からよく一緒にお仕事させていただいてるんですが、善さんに決まったと聞いて、『善さんだったらもう1回登場させたいなぁ』とか考えたりしますね」と、その演者をイメージしながら脚本を書き進めていると明かす。

 そして、バラエティーのプロである内田氏の演出を「柔軟」と表現。「もちろん人にもよるんですが、ドラマにはどうしてもルールがありますし、『ここはやっぱりこうだろう』っていう定型みたいなものもあるんですけど、バラエティー番組を経験されてる方、特にこのドラマのチームの方々はそのあたりの感覚がとても自由な気がしますね。楽しいものを作ろうという空気を感じています。あと、『どうすれば伝わるのか』という点もすごく意識されていて、バラエティーの方ってその場その場で伝えることにすごく長けていて、すごいなと」と、その手腕を称える。

 「踊る!さんま御殿!!」「世界一受けたい授業」「世界の果てまでイッテQ!」「ヒルナンデス!」など、日本テレビのバラエティーで多くのクリエーターと仕事をしてきた内田氏は、「同じバラエティーでも全部毛並みが違うし、表現方法も違うし、面白いと思うことも違うんですよね。ただ、“分かりやすく伝える”という点は共通。それがベースにないといけないというのがバラエティーで学んだことで、その感じをドラマをやりながら今も持っているので、分かりやすさが大前提なんです。オークラさんも先ほどおっしゃってましたけど、『そこに引っかかるとか』とか『気になる』とか、そこを僕の中でも大事にしなきゃいけないんだろうなと。テレビドラマでは、“奇麗な画を撮ること”や“美しい世界を描くこと”とか、それももちろん大事なんですが、僕はそこがあまり得意ではなくて、どちらかというと“分かりやすく”かつ“気になる”、そこがずっと真ん中にあります」と、演出におけるこだわりを語った。

 また、ドラマについてSNSでさまざまな反応が寄せられる昨今。「SNSの書き込み見る」というオークラ氏と、「演出としてSNSは意識しない」という内田氏。オークラ氏は「ネットの反応については、ドラマリテラシーが高すぎるというか、ドラマへのこだわりが強い方々が集まってるのかなとは感じます。だからといって、そういうのをやりすぎてもいけないですし、ちゃんとこちらが面白いと思ってることを親身に出せればそれはそれでいいのかなと思っていて。多少の分析は必要ですが、10話という短期決戦の中ですから、これが面白いんだってものを一つたたき出せたら」と、視聴者の反応に左右されることはない様子。

 一方、内田氏は「個人的には先ほど言った『気になる』とか『引っかかる』とか、そういうことが一番大事だと思っているので、会話が起こりやすいものにしたいなと。“気になる”という意味では、“いろんなことを思う画”を僕は好みがちかもしれなくて、例えば、ある出演者さんの場合、すごく引いた画よりも寄りを見せた方が、『この人の目が奇麗だね』でも『鼻が奇麗だね』でもいいんですけど、ストーリー以外の部分で会話が起こりやすいんじゃないかなって考えますね」と、視聴者が“気になる”ような演出については考えることもあるという。

 本作は、現役医師のベストセラー作家・知念氏の小説が原作。原作があるドラマの脚本を書く上で意識していることを訪ねると、オークラ氏は「いろんなタイプがあると思うんですが、例えば漫画が原作だと、キャラクターへの愛が深いファンが多いので、キャラクターを変えるということにネガティブな反応が大きいこともありますよね。でもこのドラマの場合は、小説の発売とほぼ同時進行的に始まっているので、展開やミステリー要素がどうドラマ化されるのか原作ファンの方は気になるかなという点は意識しているんですが、登場人物については少しこちらで作らせてもらうという作業ができたので、漫画原作などの作品と比べるとちょっと違うというか、こういう作り方は初めてかもしれなですね」と、これまでの原作ものとは違ったアプローチの作品であることに言及。

 その理由の一つには「10話分の話なので、小説そのままというよりも、少しスピード感のある展開にするために、原作とは違う部分を作っていかないといけないというのもある」と言い、「先生とも2回ほどお会いしたことがあって。ドラマについて先生からのリクエストもありました。先生なりのこだわりや、病気や医療についても教えてもらったり、僕らが『こういう病気ってあるんですか?』って聞いたらすぐ教えてくれたり。さすが、医者でもあり小説家でもある方ってすごいなって思います」と、知念氏の力も借りながら物語を紡いでいる。

 主人公・澪の“裏の顔”など、ミステリー要素の特徴的な予告の出し方に関して、内田氏は「それについてはオークラさんとも議論して、どちらかというと最初はミステリー要素をまったく匂わせないって話で進んでいた」と話し、最終的にはPRも含めて「『単なる医療コメディーではないよ』って部分をちょっとだけ匂わせることにした」のだとか。

 オークラ氏は「もう今や予備知識があった方がいいのかなって。映画だって『ラスト5分大どんでん返し!!」ってPRして、みんな大どんでん返しを見に行くわけですよ。僕自身、映画『君の名は。』が好きなんですけど、“入れ替わり”って、いわゆる大林宣彦監督作品とか昔からあるテーマで、“でもそれだけじゃ済まないですよ”みたいな触れ込みの宣伝が確かあって、で、見たら、ホントにそれだけじゃないんだって裏切りが2回くらいあったんですよね。それはすごいなって思いました。『大前提にこういうことがありますけど、果たしてそこで終わるかな』っていうのが今っぽいのかなと。なので、このドラマも予告を見ても『ネタバレ』って思うようなレベルでは終わらないです」と、本作の展開に期待を持たせる。

「となりのナースエイド」脚本・オークラと監督・内田秀実が作品の魅力を語る! 主演の川栄李奈は「とにかくすごい」

 また、オークラ氏が「とにかくすごい」という主演の川栄。「初めての本読みの時、彼女だったらこう仕上げるんだろうなと思っていたイメージにすごく近い形に作り上げてきてくれて」と驚く。以前、舞台「東京 03 FROLIC A HOLIC『何が格好いいのか、まだ分からない。』」(2018年)の時のことも振り返り、「川栄さんすごく忙しくて、稽古に1日しか来られないと。さすがにみんな、大丈夫かなって不安な気持ちもあったんですが、来た瞬間、すごいんですよ。台本も覚えてましたし、1回通しただけで『はい、もうそれで大丈夫です』っていう芝居をしたんですよ。天性の才能なんですかね。すごく頭のいい人だなって感じます。あまりうかつなことが言えないです」と、恐ろしさを感じるほどの才能を感じている様子。

「となりのナースエイド」脚本・オークラと監督・内田秀実が作品の魅力を語る! 主演の川栄李奈は「とにかくすごい」

 内田氏も「オークラさんがおっしゃったように、現場でも素晴らしいなって思うことばっかりなんですけど、とにかくセリフを覚えるのがめちゃめちゃ早いんですよね。台本1冊を1日で覚えちゃうみたいな。ホントにびっくりです。1話、2話の撮影中に6話を覚えてましたよ(笑)。このドラマって長いセリフが出てくるんですよ、1話は特に。だけど、何テークしても1回もかまないんです。恐ろしいですね、すごいなと思います。本番前は、共演者の方と普通に談笑してたりするんです。だけど本番になると、なんの練習もせずに、とんでもないセリフ量を一発で、完璧に。その前に必死に覚えてる感じも全然ないんですよね。どこでこれ覚えてきたのかなっていうくらい」とセリフ覚えが抜群にいいと現場での姿を明かした。

「となりのナースエイド」脚本・オークラと監督・内田秀実が作品の魅力を語る! 主演の川栄李奈は「とにかくすごい」
「となりのナースエイド」脚本・オークラと監督・内田秀実が作品の魅力を語る! 主演の川栄李奈は「とにかくすごい」

 また、竜崎役を演じる高杉に関しては、内田氏が「オークラさんの書かれている竜崎大河は、医療ドラマとかでよくあるクールなタイプとはまたちょっと違って、いい意味で癖が強かったり、ちょっと面白い部分もあったりするので、そこが難しい役だなと僕は感じているんですが、高杉くんもすごく飲み込みが早くて、川栄さんと掛け合いをしているうちに自分の中に腑(ふ)に落ちて、形になってきている感じなんじゃないかなと思っています」と、川栄との芝居を通じて、役柄についての理解を深めているとその様子を伝える。

「となりのナースエイド」脚本・オークラと監督・内田秀実が作品の魅力を語る! 主演の川栄李奈は「とにかくすごい」

 オークラ氏は「高杉くんとも1回お仕事をご一緒したことがあって、非常に芝居の上手な方だなと。クールな孤高の一匹おおかみのキャラって、つっけんどんなステレオタイプって想像しがちですけど、大河はそこまで悪い人でもいないし、人の命も助けたいと思ってますし、根は熱いところもあるんですよ。受け入れるところは受け入れるとか、より人間くさい感じにしたいなと。想像できるキャラには納めたくなかったので、かわいらしさや人らしさもあるというのは意識して作ったつもりです」と、キャラクターに込めた思いにも触れる。 

 そのほかの出演者では、吉住のことを「めちゃめちゃ面白い」と内田氏。オークラ氏も「吉住はコントや芝居に長けてる魅力的な俳優の一面があるんです」と同意し、「ドラマって、よく見る人で固まりすぎてる時もあるじゃないですか。だけど、あんまり見たことない人が出てくると『誰?』ってなりますよね、例えば最近だと『VIVANT』(TBS系)のドラム(富栄ドラム)みたいに。外国のドラマもそうですけど、知らない俳優さんだと感情移入もしやすい。そういう意味ではキャスティングにも面白い要素があると思います」と述べた。

 最後に、第1話の見どころもアピール。オークラ氏は「“そうなるのかなと思いきやそうならない”という展開を意識して書いたので、いろんな意味での裏切りを楽しんでもらいたいですね。出演者全員演技レベルが高いので、やりとりのテンポ感も楽しいと思いますし、会話劇としても非常に楽しめると思います。大きい笑いというより細かい笑いがいっぱい散りばめてありますね」と、裏切りが詰まったテンポのいい初回になっていると自信を見せる。

 内田氏も「“コメディーかと思ったらミステリーサスペンス”というところを楽しみつつ、翻弄(ほんろう)されながら見ていただくととても面白いんじゃないかなと思います。そして、ナースエイドのお仕事について、1話はかなりリアルに見せています。病院にお世話になる時一番近くにいるのが、実はナースエイドさんで、大変なお仕事なんですが、なかなかフィーチャーされないので、ナースエイドさんについて皆さんが知りたいこともたくさん詰まっていると思います」と力を込めた。

「となりのナースエイド」脚本・オークラと監督・内田秀実が作品の魅力を語る! 主演の川栄李奈は「とにかくすごい」

 なお、番組公式X(Twitter)では、初回放送を記念して、抽選で10人に、川栄と高杉の直筆サイン入りポスターのプレゼントキャンペーンを実施する。番組公式Xアカウントのフォローの上、「#となりのナースエイド」で番組の感想や出演者へのコメントをポスト。締め切りは1月17日午後11:59。


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