「BLドラマの主演になりました」阿部顕嵐×阿久津仁愛×岩谷翔吾が“共同生活”でやってみたいこととは? ほほ笑ましい撮影の裏側も明らかに2023/12/24
「おっさんずラブ」をはじめ、多くの話題作を生み出してきたテレビ朝日の年末年始の恋愛ドラマ枠に、今年も“地上波×動画配信プラットフォーム・TELASA”完全連動の新たな恋愛ドラマが誕生します。「腐男子家族」で知られる作家・すずり街氏が描く話題の漫画「BLドラマの主演になりました」(一迅社)が初めてドラマ化され、2024年1月1日に「クランクイン編」を地上波で放送、TELASAでは「クランクアップ編」が全3話で配信されます。
TELASAでは本日12月24日より「クランクアップ編」の配信がスタートしますが、それに先駆け、赤藤優一郎を演じる阿部顕嵐さん、青柳萌を演じる阿久津仁愛さん、さらに2人の恋のキーパーソンにもなる黒宮遼河を演じる岩谷翔吾さんのインタビューをお届け。撮影を通じてすっかり意気投合した3人。話を聞いていくと、意外な話が次々と飛び出しました。
――ご自身の役が決まって、脚本を読んだ感想を教えてください。
阿部 「BL作品というのをやったことがなかったので、純粋に『チャレンジしてみたいな、やってみたいな』と思いました。脚本を読ませていただいて、気付いたら素で笑っちゃっていて、『これは男の人でも笑えると思うし、年齢関係なく楽しめる作品だな』と思いましたね」
阿久津 「僕は今年の夏にBL作品を一度やらせていただいていて、今回2度目の挑戦だったのですが、子役から芸能活動しているという役で、ドラマ作品でも芸能界で働いている人物ってなかなか描かれてないと思うんです。そういうところが新鮮だなと思いつつ、脚本を読んだ時にすごくピュアだなとも感じて。赤藤くんの手に青柳がキスしただけで気絶しちゃったり、そういう絡みがすごくすてきで、脚本を読んでいても現場の様子が想像できるくらいコメディーに書かれていたのが印象的です」
岩谷 「まず、この『BLドラマの主演になりました』というタイトルのインパクトがすごく強くて、面白そうだなと純粋に思いました。脚本を読んでみると、僕が演じる黒宮は脚本ではサラッと書かれていた部分が、現場で監督と話していくうちにどんどん色濃くなっていって。顕嵐くんとはクランクインのシーンで触れるか触れないかぐらいの距離感になっていました(笑)」
阿部 「しかも、そのシーンはただけんか腰で近づく感じなんだよね(笑)」
岩谷 「脚本ではそこまで近づく感じではなかったのですが、現場で盛り上がってしまって(笑)。すごく楽しい現場を過ごさせていただきました」
――お互いの第一印象や印象の変化を教えてください。
阿部 「仁愛くんはすごいシャイなのかなと。3秒以上目が合わなくて、『あまり奇麗な目を見せてくれない…』というのが最初の印象でした(笑)。だからこそ、撮影が進むにつれてだんだん心を開いてくれたから『本当にシャイなんだな』と感じて。朝から夜までフルスロットルで話していて、こっちが聞いてないのを分かっていながらもしゃべるところもあるんです(笑)。そういう一面がすごくすてきだなと思いました。翔吾くんは“きちっとした方だな”というのが第一印象です。体育会系の『はい! よろしくお願いします!』みたいな感じで、僕もそういう感じで育ってきているから『あ、同じ匂いのする人だ』と思って。撮影が進むにつれて、そうではないラフなところもたくさんあると分かって、お芝居をしていてもプライベートで話していても、すごく楽しかったです」
阿久津 「顕嵐くんは、本読みで初めてお会いしたのですが、その時は髪の毛が長かったイメージがすごくて。だから、現場に入った時に茶髪で髪が短くなっていて『爽やか!』という印象を受けたことをすごく覚えています。台本を読んでいた時に、『どういう感じで赤藤を演じるのかな』と思っていたのですが、読み合わせの時からピタッと僕たちの雰囲気が合ったような気がしたので、『これはいけるぞ!』と思いつつ、確かに目が合わなかったところもあるかもしれないです(笑)。でも、撮影では劇中劇の『恋する俺とおさななじみ』の撮影が本当にツボで(笑)。ずっとしゃべりながら楽しく撮影できていたから、最初にキスシーンがあった時から、より距離感が近くなったと思います。物理的に近づくと、心の距離も近づくんだなと再認識しましたね。翔吾くんは、すごく優しくて柔らかい方。現場に入ったら爽やかに癖の強い役を演じられていて、すごく器用だなと思いました。撮影の合間もすごく話しかけていただいて、リラックスして撮影に臨めました」
岩谷 「顕嵐くんは、すごくおとこ気あふれるといいますか、芯のしっかりとした体育会系気質な方だという印象があって。現場に入ってからも、プライベートの話からいろいろなお話をさせていただいて、クランクアップしてからも3人で一緒に食事させてもらったんです。そこでのお酒の飲み方もめちゃくちゃLDHっぽくて(笑)、格好いい男だなと思いました。仁愛くんはすごくクールな印象があったのですが、現場や食事の場でご一緒させていただく中で、『この子、めっちゃおもろい子だな』と(笑)。ギャグセンスが高くて、現場で待っている時間もずっと歌ったり踊ったりしていて、“仁愛ワールド”がいとおしかったです」
――今回皆さんが演じられる役は、表で見せる顔の裏でいろいろな思いを抱えている一面がありますが、演じる上で何か役作りはされましたか?
阿部 「とにかく仁愛くん演じる青柳を好きになろうというのは常日頃から意識していましたね。だからすごく仲良くなりましたし、そういうことを常に意識していないと、友達としてお芝居してしまって、この作品が成り立たなくなってしまうと思ったので、性別関係なく好きになることはすごく意識していました。あと、僕が演じる赤藤は表と裏が激しいというか、すごく妄想が激しいオタク気質な人物で、僕自身も結構オタク気質なところがあるので、そこは特に役作りいらなかったなと。心を遊ばせてこの作品に臨みました」
阿久津 「俳優という立場なので、共感できるところが多くて。SNSで(気持ちが)沈んじゃうところは、役作りをするというよりも演じていて引っ張られたところがすごくありますね。モノローグが多かったので、そういうところの表情は自分の中で膨らませつつ、ふざけた感じにはならないように意識して撮影に臨みました」
岩谷 「お二人が男同士の友情や恋心を描いている分、僕の出演シーンは少しポップに軽い気持ちで見られる役どころかなとも思ったので、動きや表情も深刻になりすぎない感じで挑みました。赤藤、青柳それぞれと仲のいい役でもあったので、空き時間も自然とコミュニケーションを取らせていただく中で、役としてのスキンシップや近い距離感というのも何の抵抗もなくスッと行くことができました」
阿部 「最初はただ2人と仲いい友達みたいな感じだもんね。だからある意味、黒宮は僕らの気持ちを知らないで普通に話しかけて接してくれる人なんです。後半はまたちょっと変わるけど、本当にいい男なんですよね」
――撮影の合間のお話もありましたが、3人の中でムードメーカー的存在の方はどなたかいらっしゃったのでしょうか?
阿部 「最初は僕が意識的に話そうと思っていたのですが、実はムードメーカーなのが…(と阿久津さんの方を向く)」
阿久津 「本当ですか?」
阿部 「奇麗な見た目とはギャップのある言動をするんですよ。役が結構かわいらしいんですけど、普段は男らしいところもあって。僕らにとってはムードメーカーで、仁愛くんの素の感じに救われていました。ずっとものまねをしているんですよ」
阿久津 「ものまねというほどではないんですけど…(笑)、セリフを練習しようという時に、セリフを言いすぎてジャイアンのものまねをしていたんです。それで、本番で思い出して『やばい!』みたいな(笑)」
阿部 「逆に練習でジャイアンをやってくれるから、本番はすごく新鮮な気持ちでできました(笑)」
岩谷 「僕、実は現場でジャイアンにお会いしてなくて。スタッフさんやカメラマンさんたちが口々に『ジャイアン、大丈夫?』みたいなことを言っていて、そのノリの正体が今やっと分かりました!(笑)。『おーい、ジャイアン?』みたいにカメラマンさんたちがなぜか仁愛くんに言っていて、『なんなんだろう?』と思っていたんです」
阿久津 「でも、意外と顕嵐くんの方がうまいんですよ」
阿部 「ずっと2人でどっちが似ているか、ものまねし合っていました(笑)」
――これだけ3人の雰囲気がいいと、現場全体の雰囲気も良かったのではないかと思うのですが、現場での撮影で監督やスタッフさんから何か指示はあったのでしょうか?
阿部 「熊坂出監督も『もっとこういう感じでできる?』『ここ、もうちょっと大きくオーバーにやってみて』と、『あなたが思う赤藤の動きをやってみてほしい』と言っていただいたことはありました。カメラマンの方が『ここはこうやったら面白そうだな』とボソッと言ったことを、『それいいじゃん!』と監督が拾って1回やってみるということは結構ありました。ありがたいことに、現場の雰囲気はすごく良かったですね。毎日楽しく撮影させていただきました」
阿久津 「アイデアのキャッチボールがすごく多くて、段取りの時に『ちょっとやってみよう』と思ってやったことが採用されることもあって。僕たちも含めてみんなで作っていた作品なので、すごく楽しかったですね」
岩谷 「僕、監督から『みんなを家来だと思って』って言われたんですよ」
阿部 「その設定、本当に面白いよな(笑)」
岩谷 「日常生活で周りの人を家来だと思ったことなんてなかったのですが、解釈していくうちに『こういうタイプもいるよな』と思いながら、面白おかしく落とし込んでいきました」
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