【WATCH的イケメン図鑑】Vol.60 トム・ヒドルストン2023/10/28
キュート系ヴィランのロキ役
映画「アベンジャーズ」シリーズをひっかき回す存在として登場しながら、今ではすっかり愛されキャラとなった“キュート系ヴィラン”のロキ。そんな彼を主人公にしたドラマ、その名も「ロキ」は当然のことながらロキの魅力まみれでファンにはうれしい限り。映画シリーズからつながるすったもんだの末、あるミッションに協力させられることになったロキが意外な頑張りを見せている。
そもそも、「アベンジャーズ」をはじめとするマーベル・シネマティック・ユニバース、通称・MCUの世界では、兄上様のソー(クリス・ヘムズワース)を困らせがちだったロキ。その暴れっぷりは「マイティ・ソー」や「アベンジャーズ」などを見ての通りだが、生い立ちの複雑さから悶々(もんもん)としたものを抱えていて、ひねくれ者に育ってしまったにもかかわらず神の国の王族であるプライドはきちんと持っており、どこか憎めないちゃめっけも備えたロキをいとおしく思う声は多かった。
そんなロキの名前を冠した「ロキ」では、彼がMCUの世界ではすっかりおなじみになったマルチバースにまつわるゴタゴタに巻き込まれることに。時間軸を監視する時間変異取締局(TVA)の下、時間を整頓するための任務に駆り出されていく。…のだが、“ロキに任務が務まるの?”と思った人、当然いますよね。その疑問が頭をもたげるのはTVAも同じで、ロキのお目付役として分析官のメビウス(オーウェン・ウィルソン)が登場。彼とロキの微妙なバディ感も楽しければ、いろいろな時間軸を生きる“いろいろなロキ”との邂逅(かいこう)も楽しく、文字通り、ロキのあんな姿やこんな姿を見ることができたのがシーズン1だった。
しかも、物語の謎がより加速し、事態が深刻化していくシーズン2ではロキもますます大変そう。とはいえ、ゴタゴタを提供する側から一変、ゴタゴタに巻き込まれる側にも若干慣れてきたようで、超自信家なうえに、手段を選ばない非情さや狡猾(こうかつ)さを備えた、本来のロキらしさもいい感じに出てきました❤︎ その一方、どこか打たれ弱さと哀愁を感じさせもするのがロキという人で、彼の繊細な面もたっぷりと堪能することができそう。これまで何作にもわたってロキをチャーミングに演じ、自身のキャリアを格段に飛躍させたトム・ヒドルストンも「ロキの好きなところは彼の振り幅の広さ。おちゃめな時もあれば、荒々しい時もある」と分析。そんなロキ様の新たな魅力を奥深くまで、フルコースで見られるシリーズになるのは間違いなさそうだ。
【プロフィール】
トム・ヒドルストン Tom Hiddleston
1981年2月9日生まれ。イギリス出身。「刑事ヴァランダー」(2008~16年)などに出演した後、「マイティ・ソー」(11年)のロキ役に抜てき。「アベンジャーズ」(12年)、「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」(13年)、「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」(18年)などのMCU作品で活躍する。そのほかの出演作に、「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」(13年)、「ハイ・ライズ」(15年)、「ナイト・マネジャー」(16年)、「キングコング:髑髏島の巨神」(17年)など。昨年はアップルTV+のドラマ「エセックスの蛇」も話題となった。
【番組情報】
「ロキ」シーズン2(全6話)
ディズニープラスで独占配信中
文/渡邉ひかる
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