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「ブギウギ」語り・高瀬耕造が“朝ドラ愛”を告白。「ファンとして“越えてはならない一線”を越えてしまうのでは?と思いました」2023/10/13

「ブギウギ」語り・高瀬耕造が“朝ドラ愛”を告白。「ファンとして“越えてはならない一線”を越えてしまうのでは?と思いました」

 10月2日からNHK総合ほかで連続テレビ小説「ブギウギ」がスタートした。大正の終わり頃、大阪の下町にある小さな銭湯の看板娘で、歌って踊るのが大好きな天真らんまんな女の子・花田鈴子(趣里)が、小学校を卒業し、歌劇団に入団。さまざまな困難に見舞われながらも大スター歌手への階段を駆け上がっていく物語だ。そんな作品で語りを務める高瀬耕造アナウンサーが、工夫していることや作品への思いを語った。

 語りとして“朝ドラ”への参加が決まった時には、「正直に申し上げると、これはまずいことになったな(笑)」と感じたという高瀬アナは、「これまで“朝ドラ”の前番組のエンディングでコメントする“朝ドラ送り”を5年間続けてきて、毎朝楽しみにしている視聴者の皆さんと一緒にスタートを迎えたいという一心で、勝手に応援していただけだったのですが、今回語りを担当することになり、ファンとして“越えてはならない一線”を越えてしまうのでは?と思いました」と、とても深い“朝ドラ愛”を告白。

 続いて、「ニュース番組で情報を伝えるという仕事を長くしてきた人間にとって、“朝ドラ”のナレーションは似て非なるものです。ドラマに感情や時代の空気を乗せて語るというのは、アプローチとしては全く違いますし、実際、声の使い方や発声方法も違います。アナウンサーとしては未知の分野で新たなチャレンジだと感じました」と明かす。

 語りを務めるにあたっては、「自分の中に声の引き出しとなるものがなかったので、『スカーレット』の語りを担当した先輩の中條誠子アナウンサーに相談したところ『“朝ドラ送り”で視聴者の皆さんに広く認知されているのだから、存在感を消して影になる語りではなく、高瀬さんらしい語りで“息遣い”を大切に』という助言をもらいました。また、ドラマの制作チームと顔合わせをした時に、ディレクターが言った『出演者たちがうれしい場面では一緒に喜んでください。悲しい場面では一緒に泣かないで一歩引いて見守ってください』という言葉がとても印象に残っています。これまで“朝ドラ送り”でやってきた、視聴者の皆さんと一緒に楽しんできたスタンスとそう遠くないんだ、とようやく自分らしいアプローチが見えた瞬間でした」とエピソードを披露。周囲からアドバイスをもらいながら収録に挑んでいる。

 また、苦労した点や、工夫している点を問われると「どれも難しいですが、やはり第1週・第1回の冒頭の第一声ですね。『今から75年前、昭和23年の東京です』と私の語りからスタートしますが、物語の空気やカラーを見誤ってしまうと、最初から違和感を与えてしまうのではないかと危惧していました」とプレッシャーを抱えていたようだが、「台本をいただいてからは部屋にこもって、声を出して自分で録音をして確認するという作業を延々と繰り返しました。録音した数は2000ファイルを超えています。練習をしすぎてどれが正解か分からなくなってきたので、“朝ドラ送り”込みで練習しました。『さあ、この後はいよいよ朝ドラ『ブギウギ』のスタートです。どんな始まりなのでしょうか?』という“朝ドラ送り”から始めて『今から75年前…』とナレーションを続けるのが、一番自分の中でうまくできるリズムなんです」と猛練習と工夫で乗り越えている。

 最後に、視聴者に向けて「私が語りでいいのかどうか今も一抹の不安がありますが、新たな“朝ドラ”に向けて自分も新しいチャレンジをさせてもらっています。これまで多くの“朝ドラ送り”をしてきて、“朝ドラ”を見てきた経験から言わせてもらえば、自信を持っておすすめできる作品です。1日の始まりに、ぜひ見ていただきたいです」と呼び掛けている。

【番組情報】

連続テレビ小説「ブギウギ」 
NHK総合 
月~土曜 午前8:00~8:15ほか ※土曜は1週間の振り返り 
NHK BSプレミアム・NHK BS4K 
月〜金曜 午前7:30〜7:45ほか

NHK担当/kizuka



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