石橋静河主演、新鋭・工藤梨穂とのタッグで小津安二郎の「東京の女」をリメーク2023/10/11
WOWOWでは11月12日から、小津安二郎生誕120年記念作として「連続ドラマW OZU~小津安二郎が描いた物語~」(日曜午後10:00)を全6話で放送・配信。石橋静河が、第5話「東京の女」で主演を務め、WOWOWドラマ初主演を果たすことが分かった。また、南沙良、中島歩、金子大地、斉藤陽一郎の出演も決定した。
「小津調」と称される独特かつ唯一無二の映像世界で、没後60年となる今もなお国内外を問わず高い評価を受け続ける映画監督・小津安二郎。生誕から120年を迎えた今年、若かりし頃に小津監督が手掛けた初期のサイレント映画群を、「連続ドラマW OZU~小津安二郎が描いた物語~」では、オムニバスドラマ形式でリメークする。
第1話は、90年前に公開され、1933年のキネマ旬報ベスト・テン第1位を獲得した「出来ごころ」を田中圭の主演でリメーク。第2話は、32年に公開され、その年のキネマ旬報ベスト・テン第1位を獲得した「大人の見る繪本 生れてはみたけれど」を柄本佑主演で紡ぐ。第3話は、田中絹代さんが昼と夜の顔を持つ情婦演じた、33年公開の映画「非常線の女」を前田敦子主演で描き出す。そして、第4話では、31年に公開されたナンセンスコメディー「淑女と髯」で成田凌が主演する。
石橋が主演する「東京の女」は、33年に公開された岡田嘉子さん主演の映画。社会で強く生きる姉とそれを慕う弟をシリアスに描き、当時の行き詰った空気が感じられる作品だ。石橋は、出版社で編集者として働き、学費のかかる弟の面倒を見るよき姉でありながら、知られざる⼀面を持つ主人公・ちか子を演じる。
「東京の女」で監督を務めるのは、若き俊英・工藤梨穂氏。卒業制作の映画「オーファンズ・ブルース」(2018年)がPFFアワード2018でグランプリを獲得し、映画「裸足で鳴らしてみせろ」(22年)では、国内外の映画祭で数々の受賞を果たした。また、脚本は映画「風の電話」(20年)で、第70回ベルリン映画祭審査員特別賞に輝いた狗飼恭子氏が担当する。
ちか子の弟でボランティア活動に励む純粋な大学生・良⼀役は金子。良⼀は、両親を亡くした後、ちか子を心のよりどころにしている。南は、大学生で良⼀の恋人・春江に扮(ふん)する。春江は、良⼀とちか子の関係に違和感を覚え、ある行動に出る。その春江の兄・木下役を務めるのは中島。出版社に出入りする木下は、ちか子に関するあるうわさを耳にする。さらに、ちか子が編集を担当する大御所作家・尾形役を⻫藤が担うほか、山本奈衣瑠、片山萌美、金子鈴幸、池田良、嶺豪⼀、森岡龍らの出演も発表された。
石橋は「小津作品という大きな山に、同世代の工藤監督と挑戦できることが、とてもうれしいです」と喜び、「誰もがケータイにカメラを持ち歩き、情報があふれすぎている時代。今を生きる人の、言葉にならない思いが画面にしみ出るような作品になったらいいな、と思います。お楽しみに!」と呼び掛けている。
そして、工藤監督は「小津監督の『東京の女』には、熱を帯びた人のまなざしが何より克明に刻まれていると思います」と、監督ならではの視点でコメント。オファーを受けた経緯について「今なおあせないその生々しさへ途方もない恐れを抱きながらも、現在を生きる人たちのまなざしの中で誰かを真に見つめようとすることの愛や鋭利さを捉えることができたら。そんな思いで企画へ参加させていただきました。正直、私はこの挑戦に震えています」と告白。加えて「素晴らしい脚本と石橋静河さんをはじめとするキャスト陣、スタッフの皆さんのもと、自身の全力を尽くして本作を作り上げていく所存です。ぜひご覧ください」とアピールしている。
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