「吉本の芸人で幸せ」。ナイチンゲールダンスが語る、初登場「ENGEIグランドスラム」＆「ツギクル」副賞で出演「有吉の壁」舞台裏【インタビュー】2023/09/23

　“日本一豪華なネタ番組”をコンセプトに、人気芸人たちが一堂に会し、珠玉のネタを披露する笑いの祭典「ENGEIグランドスラム」（フジテレビ系）。9月23日の放送では、日本音楽事業者協会とフジテレビがタッグを組んで開催するお笑いコンテスト「ツギクル芸人グランプリ」（同系）で4代目王者に輝いた吉本興業所属のコンビ・ナイチンゲールダンス（中野なかるてぃん、ヤス）が初登場！

　ネタ出番を終えた直後の、テンションが高めなナイチンゲールダンスのお二人にインタビュー。「ENGEIグランドスラム」の初舞台を終えての心境や、「ツギクル芸人グランプリ」優勝後のテレビ出演時のエピソードを語っていただきました。

矢部さんがのけぞった意図は「どうだ、うちの吉本の後輩は!!」!?

――収録お疲れさまでした！　「ENGEIグランドスラム」には初登場。収録を終えての感想をお願いします。

ヤス　「せり上がりで出てくるのが初めてだったんです。どうだった？　せり上がり」

中野　「スピードが遅いのか速いのかも分からず（笑）。止まってそのまま歩き出すのが一番格好いいと思うんですけど、めちゃくちゃ足元を見ながら歩き出しちゃいました」

ヤス　「そういえば、降り方の確認をしていなくて。上る時は、僕らたぶんいい顔してたと思うんですよ。『これから行くぜ！』みたいな。上り切った後に『あれ？　足元どうなってる？』って不安げな顔をしていると思うので、ぜひオンエアで確認していただきたいです」

中野　「背中が丸まっていると思います（笑）。ナインティナインさんとは今年の初めくらいから何度か番組でお会いする機会があったのですが、この場でお会いできてめちゃくちゃうれしかったです」

ヤス　「覚えてくださっていて。収録前にごあいさつもさせていただいたのですが、矢部（浩之）さんも岡村（隆史）さんも、ちょうど靴を履く手前という時に楽屋のドアを開けちゃって。変なタイミングになってしまったので、そこは改善したいですね（笑）」

中野　「お二人とも僕らの顔を見て、クイズのように『えーっと…』って悩まれる時間がありました」

ヤス　「今年の年始の『おもしろ荘』（日本テレビ系）に出演させていただいたのですが、そこから半年以上たっているので（笑）。頑張ってコンビ名を思い出そうとしてくださりました。僕らの“ルーレット”を覚えてくださっていて、うれしかったです。本番でネタが終わった後は、岡村さんから『声出てましたね～!!』って、野球部を応援するみたいな感想をいただきました（笑）」

――スタジオに入って、緊張はしましたか？

ヤス　「たまたまなんですけど、後輩のサンタモニカというコンビが前説で来ていたんです。なので、意外といつも通りできました。でもやっぱり独特な雰囲気で。お祭りというか、きらびやかでした」

中野　「テレビで見ていると、スタジオの中がどういう配置になっているのか分からなかったんですけど、実際に立ってみると、MCの御三方が横にいらっしゃって。顔は見えないんですけど、笑い声が聞こえてきてうれしかったです。MCの皆さんの笑っている顔を見たいんだけど、『カメラの方を向かなきゃいけないし…』って、複雑な気持ちでした」

ヤス　「僕の立ち位置的に、1回、矢部さんだけ見えたんです。漫才をしていてウケた時に、僕たちの方を見ていた矢部さんが、急に（のけぞるように）向きを変えたんです。『なんだったんだろう!?』と思って。お客さんに対して『どうだ、うちの吉本の後輩は!!』っていう意味だったら最高なんですけど」

中野　「そういう意図だったらうれしいですね」

――「ENGEIグランドスラム」の出演オファーを聞いた時は、いかがでしたか？

中野　「むっちゃうれしかったです。僕、芸人になって1年目の頃から、『出たい番組は？』という質問に『ENGEIグランドスラム』って書いていた気がするんです」

ヤス　「本当か!?」

中野　「マジで、マジで!!　『ENGEIグランドスラム』と『THE MANZAI』（同系）って書いてました!!」

ヤス　「僕は『秘密のケンミンSHOW』（日本テレビ系）って書いてました（笑）。『ENGEIグランドスラム』といえば、このバッジですよね!!」

中野　「バッジうれしいですね～!!」

ヤス　「もう、最高にうれしいです。今ちょっと波に乗っている若手芸人は、この『ENGEIグランドスラム』のバッジと、囲碁将棋さんの“囲碁将棋バッジ”の2個をつけて、劇場の楽屋を凱旋（がいせん）するんですよ。それをやろうかなと思って意気揚々としてたんですけど、『ENGEIグランドスラム』は出演するたびにもらえるから、トレンディエンジェルのたかしさんはこのバッジをキャバ嬢にあげているらしくて。最悪です（笑）」

中野　「僕も出まくっていっぱい集めて、将来は息子の学生服のボタンを全部これにしようと思っています」

ヤス　「裏ボタン？　格好いいけど（笑）」

「有吉の壁」収録の裏話

――「ツギクル芸人グランプリ」優勝の副賞として、民放キー局5局の10番組の出演権も獲得。ちょうど「ENGEIグランドスラム」でネタを披露している最中は、副賞としてお二人が出演した「有吉の壁」（日本テレビ系）が放送中というタイミングでした。

中野　「正直に言うと、絶対に楽屋の外に音が漏れないようにして、日テレを見てました（笑）。すみません!!　ごめんなさい!!」

ヤス　「チョコレートプラネットさんも今日放送の『有吉の壁』に出ていて、今日の収録にもいらっしゃったんですけど、楽屋にあいさつに行った時は『有吉の壁』はご覧になっていなくて。『売れてると見ないんだな…』と思いました。僕らはテンション上がって、すぐ見ちゃいました（笑）。ネタ合わせしながら、SNSでエゴサもして（笑）」

中野　「テレビに出ている最中に別の番組の収録をしているなんて、『売れてる!?』と思っちゃいました」

ヤス　「うんうん。うれしかったです」

中野　「副賞として出演できる番組の中で、まだ『爆笑ヒットパレード』（同系）が残っているんです。それも楽しみです」

――テレビ出演を重ねる中で、驚いたことはありますか？

中野　「『有吉の壁』では初登場ということで、オープニングの収録で有吉（弘行）さんと絡ませていただいたんです。僕らが“意気込みあるかないかルーレット”みたいなことをやったんですけど、最後に有吉さんが、ジャングルポケットの斉藤（慎二）さんに『斉藤、来いよ！』と言って。『斉藤の未来があるかどうか、占ってよ』と僕らに振ってくださったので、『分かりました！　斉藤さんの未来、あるかないかルーレット、スタート！　ある、ない、ある、ない……ない！』ってやったら、思いっきりツッコまれて、めっちゃウケたんです。そしたら翌日に、2度目の記事が出て。僕らが『ない！』って占った次の日で…」

ヤス　「それはカメラを回した後だったんですけど、さらに裏話を言うと、カメラが回る前に有吉さんが芸人全員のところへいらっしゃって、斉藤さんに何かを渡していたんです。みんなが『何、何？』って見ている中、斉藤さんが開けたら、浅草のお札で。邪気を払うお札を渡していて、その場がすごく和んだんですよ。みんな『何やってるんですかー！』ってツッコんだりして。そういうのを見て、有吉さんって普段厳しいことをおっしゃるイメージがあったんですけど、芸人にすごく優しい方なんだなと思いました。それも『頑張っていこうぜー！』みたいなことを言うんじゃなくて、有吉さんらしいやり方で。すごいなと思いました」

中野　「有吉さんの、知らなかった一面を知ることができました。あと、吉本の芸人で幸せだなと思ったことがあって。たまにルミネtheよしもとのライブに出演させていただくんですけど、チョコレートプラネットさんやシソンヌさんとは、あいさつをさせていただくくらいだったんです。でも収録でお会いすると『よく来たなー！』という雰囲気で迎えてくださって、『知ってくださっていたんだな』と思って。そのおかげで収録もすごくやりやすかったので、吉本の芸人でよかったなって。幸せだなと思います」

【プロフィール】

ナイチンゲールダンス
中野なかるてぃん（1994年8月28日生まれ、山梨県出身）と、ヤス（1993年5月27日生まれ、長崎県出身）が大学時代に出会い、コンビを結成。大学お笑いで活動しながら、2016年に東京NSCに22期生として入学。現在は、神保町よしもと漫才劇場に所属。21、22年、「M-1グランプリ」準々決勝進出。23年、「ツギクル芸人グランプリ」優勝。YouTube「ナイチンゲールダンスチャンネル」が更新中。

【番組情報】

土曜プレミアム「ENGEIグランドスラム」
フジテレビ系
9月23日　午後9：00～11：10
MC：ナインティナイン（岡村隆史、矢部浩之）、渋谷凪咲（NMB48）
【本ネタ】
囲碁将棋、ギャロップ、さらば青春の光、ジェラードン、陣内智則、ダイアン、男性ブランコ、チョコレートプラネット、天才ピアニスト、東京03、ナイチンゲールダンス、2丁拳銃、ネルソンズ、バカリズム、爆笑問題、ハライチ、見取り図、ロッチ、ロングコートダディ
【ゴッドスター中継企画】
MC：飯尾和樹（ずん）
出演：キンタロー。、ジェラードン、ネルソンズ、ハリウッドザコシショウ

取材・文・撮影／宮下毬菜（フジテレビ担当）