役所広司、「関わった全員が力をつけていく雰囲気が、福澤チームにはとてもある」――「VIVANT」インタビュー2023/09/17
TBS系で放送中の日曜劇場「VIVANT」。本作は、堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、二宮和也、松坂桃李、役所広司といった日本を代表する俳優陣が豪華初共演を果たしているほか、数々の大ヒットドラマを手掛けてきた福澤克雄監督がテレビドラマの新時代を切り開く、前例のないエンターテインメントを作り上げる“限界突破!アドベンチャードラマ”です。
ここでは、主人公・乃木憂助の父であるノーゴン・ベキを演じる役所さんのコメントをお届けします。
――台本を読まれた時、どんな印象を受けましたか?
「とても壮大な脚本で、福澤監督らしいといいますか。監督はラグビーをやられていたせいか、とても力強く不死身な感じがするんですよね。TVドラマとして何かを変えようと挑戦している姿勢が見てとれる脚本ですし、そういう思いを込めた監督の原作であり、全員が“ついていこう”と思える作品です」
――その福澤監督とはどんなお話をされましたか?
「『陸王』(同系)以来、福澤組に呼んでいただいて、特に今回は“福澤祭”といいますか、今まで福澤さんにお世話になった俳優さんたちが集まって、お祭りを真剣に楽しむという現場なので、緊張感とともに楽しさがあります。監督の人格とリーダーシップが撮影現場の中で若いスタッフさんを育てていて、僕たち俳優も一緒に育てられています。関わった全員が力をつけていく雰囲気が、福澤チームにはとてもあるんです」
――モンゴルでの撮影はいかがでしたか?
「モンゴルのシーンは“CGなのでは?”と間違えてしまうぐらい、壮大なものでしたね。360度どこをとっても素晴らしい景色と環境で。今回、モンゴル人のスタッフさんも多く参加してくれましたが、僕が中盤にロケに参加する頃には、日本チームとモンゴルチームがとても良いチームワークになっていました」
――息子である乃木憂助役の堺雅人さんと共演された印象はいかがですか?
「以前、CMで共演した時に『いつかドラマでご一緒したいですね』と話していて、それが実現したのがとてもうれしいです。『VIVANT』というドラマの大黒柱ですから、背負っているものも大きいと思いますが、彼はそれにふさわしい俳優さんだと思います。しっかりと根を張っているといいますか、そういう信頼感は、僕たち共演者たちも感じているのではないでしょうか。堺くんが毎回テストから本番に向けて本当に素晴らしい芝居をしているので、周りもそれに引っ張られて緊張しますし、スタッフも失敗できないという雰囲気にもなります。堺くんが福澤チームの中でいつも中心にいることが、とても理解できます」
――ノコル役の二宮和也さんとの共演秘話を教えてください。
「映画の授賞式であいさつをしたことがある程度でしたが、彼の作品を見て、以前から素晴らしい俳優さんだということは知っていました。物語全体の中で、ノコルという役がどうすればキャラクターとして存在できるのかということを、貪欲に作り上げていく二宮くんはさすがだと思いましたね。乃木への嫉妬や自分の欠点も含めて人間的に表現していて、このドラマは二宮くん演じるノコルも成長している物語だとも言えるのではないかと思います。彼はそこを細かい計算をしながら、ノコルという人間の人生を生きているような気がしますね。待ち時間はのんびりとしゃべっていますが(笑)」
――放送後の反響はいかがでしょうか?
「脚本の仕掛けや奇想天外な展開、それぞれのキャラクター、そして雄大な景色から始まったので、皆さんが今まで見たテレビとは違うスケールを感じてくれているなという印象です。そして何といっても予想のつかないストーリーが、大きな吸引力となっていると感じています。僕も視聴者の皆さんと同じ感覚で見ていました」
――いよいよ最終回です。視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。
「原作者である福澤監督が、最終回にもいろいろな仕掛けを入れているので、ハラハラドキドキしていただければと思います。冒険の物語の中にも人間ドラマがあり、第1話から積み上げてきたすべてが絡んでくる第10話。余韻が残り、まだ先を知りたいと思える最終回なのではないでしょうか」
【あらすじ】
乃木が別班を裏切っていなかったことが判明。そして、撃たれた別班員たちは急所を外されていて、日本で生きていた。事実を知って激高するノコルと、乃木の言葉に刀を抜くベキ。過酷な運命を乗り越えた親子。40年の時を超えた宿命の物語の結末はいかに。
【番組情報】
「VIVANT」
TBS系
日曜 午後9:00〜9:54 ※9月17日は午後9:00〜10:19
TBS担当 A・M
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