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北川景子の誕生日をサプライズで祝福!「落日」完成披露試写会に原作・湊かなえが登場2023/08/30

北川景子の誕生日をサプライズで祝福!「落日」完成披露試写会に原作・湊かなえが登場

 WOWOWで9月10日に放送・配信がスタートする、北川景子主演の「連続ドラマW 湊かなえ『落日』」(日曜午後10:00)の完成披露試写会が開催。主演の北川景子、共演の吉岡里帆、竹内涼真、黒木瞳、監督の内田英治氏が登壇した。

 「落日」は、2019年に湊かなえ氏が作家生活10周年の節目の作品として書き下ろした同名ミステリー長編が原作。新進気鋭の映画監督・長谷部香(北川)が、15年前、引きこもりの男性が高校生の妹を自宅で刺殺後、放火して両親も死に至らしめた「笹塚町一家殺害事件」の映画化を計画し、新人脚本家・甲斐真尋(吉岡)に、映画の脚本の相談を持ち掛ける。事件が起きた小さな町・笹塚町は真尋の生まれ故郷だったのだ。判決も確定しているこの事件を、香はなぜ撮りたいのか? その作品に真尋はどう向き合うのか。2人は、映画を作るために「笹塚町一家殺害事件」の真相を探っていく。

 今年、デビュー20周年という節目を迎えた北川は「オファーをいただいた時は、20周年ということは意識していませんでした。大好きな湊かなえさんの作品で『落日』はもともと読んだことがあった作品だったので、オファーをいただいてすごくうれしかったです。たくさんの作品を拝見していた内田監督や、共演する皆さんも初めましての俳優さんばかりですが、豪華な座組みでご一緒できるということがすごくうれしかったですし、それが結果として自分の20周年にこういった作品になったことは、すごく光栄だなと思っています」とあいさつ。

北川景子の誕生日をサプライズで祝福!「落日」完成披露試写会に原作・湊かなえが登場

 演じた役については、「香は、つらい過去を心の奥に自分自身でふたをしてしまっているんです。何とか自分の中で折り合いをつけながら、映画監督として普通に日々を送っている。ほかの人から見たら変な人には見えないように、あからさまにこの人は何かあるな、というふうには見えないような女性にしなくてはいけなかったので、特に1~2話を撮影している時のさじ加減が難しかったです」と苦労を語った。続けて「みんな何かを抱えながら生きていると思うので、自分のそういう思いとかも重ね合わせながらできたらいいかなと考えました。監督からも『もっと抑えて!』という指示をいただいて、今回はそぎ落とす方に監督が演出をしてくださったので、どこまで自分はそぎ落とせるのかっていう戦いを、特に1~2話でやってみた感じです。表に出すというよりも、内に秘めたものを表現できたらいいかなと心がけました」と振り返った。

北川景子の誕生日をサプライズで祝福!「落日」完成披露試写会に原作・湊かなえが登場

 壮絶な運命の渦に巻き込まれていく真尋を演じた吉岡は、「真尋はうだつがあがらなくて悩んでいて、脚本家としてプロになりたいんだけれども本が描けなくて、自分の夢を追いかけていいのかもまだ分からない。幼虫みたいな人間だなと思っていて、孵化(ふか)するのかしないのかもまだ分からない。さなぎにすらなれてないというイメージの女性」と紹介。そして「誰もがトラウマを抱えていたり、嫌なことだったり悲しいことが人生で待ち受けているものだと思うんですけど、そういう痛みを乗り越えた先の希望みたいなところが、原作を読んでいて魅力的だなと感じていたので、私は幼虫から少し動きながら、いろいろな大人たちにさまざまな助言をもらって真実を知ったり、つらさを乗り越えていったりする中での、成長みたいなものを見せていけたらいいなと思って演じていました」と説明した。

北川景子の誕生日をサプライズで祝福!「落日」完成披露試写会に原作・湊かなえが登場

 「笹塚町一家殺害事件」の犯人として死刑囚の身になった立石力輝斗を熱演し、新境地を開いた竹内は「若い頃の力輝斗と現代、両方演じなきゃいけなかったので、ビジュアルは内田監督とメークさんたちと相談して、しっくりくるまで打ち合わせをしていました」と明かした。4月に30歳になった竹内。「30歳という節目の年にこの作品と出合い、30歳になって1発目の作品だったので、感慨深い思い出になりました」と語った。また、内田組が好きだと語り、「きつい役でしたが、自分的にも入りやすかったなと思います。内田組が好きなので、内田監督の世界観にスッとなじんで、自分がイメージしている以上のものが現場でいろいろと生まれて、やりながらすごく手応えを感じることができました」と心境を述べた。

北川景子の誕生日をサプライズで祝福!「落日」完成披露試写会に原作・湊かなえが登場

 真尋の師匠で、有名脚本家でもある大畠凜子役に挑んだ黒木は、登場人物の中でも全体を俯瞰(ふかん)して見守る重要な役どころを好演した。「今まで経験してきたこととか、経験した中から習得したスキルを、脚本家として真尋ちゃんにバトンを渡すという役どころでした。厳しくもあり、温かくもある。でも、優しさだけでは無関心ですし、だからその辺りのあんばいというが大変難しいくもありました」と回顧しつつ、「監督と始まる前にお話をさせていただいたので、なんとか昇華できたかな、という気でおります」と手応えをうかがわせた。

 バトンを渡すということについて、自分自身に置き換えて「女優として、自分の経験したことやスキルを若い女優さんたちにバトンを渡せるのだろうかと考えた時に、まだまだ私は未熟だなと思ったりしました。普段は役と自分とを重ね合わせて演じたりはしないんですけれども、今回はそのようなことを考えたりしましたので、本当に難しかったですし、もっと頑張らなきゃとも思いました」と謙虚な姿勢を見せ、「バトンというのは渡したら終わりということではなく、つなぐというか、箱根駅伝みたいな、そんな気持ちで渡せたらいいなというふうに、そんなことを考えました。作品は本当に素晴らしかったです。皆さまお楽しみいただけると信じております」と力強く呼び掛けた。

 続いて内田監督にマイクが渡り、有名なミステリー小説を映像化するのは初めてということで「ミステリー小説が大好きで、ほとんどミステリーしか読まないので、湊さんの原作をこうやってやらせていただけてラッキーなことだと思いました。ありがとうございます」と感謝。続けて、「涼真さんと黒木さんは以前ご一緒したことあるんですけど、北川さんと吉岡さんは初めましてで、正直、ちょっと(クランク)インする前はビビってたんですけど、怖い人だったらどうしようって(笑)」と言って周囲を笑わせた。そんあ北川と吉岡について「2人とは初めてでしたがとてもやりやすかったです。アイデアもあるし、いろいろな役者さんを前にすると共鳴するタイプのお二人だったので、演技を見ていてすごく楽しかったです。変わっていく感じがすごく見えました」と絶賛した。

北川景子の誕生日をサプライズで祝福!「落日」完成披露試写会に原作・湊かなえが登場

 WOWOWのオリジナルドラマ「竹内涼真の撮休」(2020年)以来、3年ぶりに内田監督作品に出演した竹内は「オファーをいただけたので、『ちゃんとできると思ってもらえているんだ』と思えてすごくうれしかったし、信頼している内田監督とご一緒できるのがすごくうれしくて期待に応えないといけないと思いながら現場に入りました」と告白。内田監督はそんな竹内のことを「竹内くんはこの3年間で、本当に成長したなと思って、考え方とか3年前と全然違う彼が今回の現場にいてびっくりしました。3年という時間は人間を成長させるんだと感じたし、このまま成長していって、素晴らしい俳優にどんどんなっていくんじゃないかなと思っております」と期待を込めた。

北川景子の誕生日をサプライズで祝福!「落日」完成披露試写会に原作・湊かなえが登場

 そんな中、原作者の湊氏が大きな花束を持ってサプライズ登場。盛大な拍手と驚きの歓声で迎えられると、8月22日に誕生日を迎えた北川へ花束を贈って祝福。湊氏の登壇は知っていたものの、自分が祝われると思っていなかった北川は、目を潤ませながら「まさか自分への花だとは思ってなかった」と驚きつつ、「(デビュー)20周年という節目に素晴らしい場所で原作者の湊先生にお花をいただけてうれしい」と喜んだ。

北川景子の誕生日をサプライズで祝福!「落日」完成披露試写会に原作・湊かなえが登場

 湊氏はドラマの撮影現場を訪問していたそうで、香と真尋が互いの本音をぶつけ合う重要なシーンだったため「気持ちを追い込んで撮影に挑まれているところに私なんかが行ってしまって、ぶち壊しになるんじゃないだろうかと心配になったんですが、2人が向き合った場面を見せていただいただけで、この作品は本当に幸せな作品に撮ってもらえているんだろうなと確信して、早く完成を見たいと思いました」と優しい口調で告げた。

北川景子の誕生日をサプライズで祝福!「落日」完成披露試写会に原作・湊かなえが登場

 その日、いつもより緊張して現場に入ったという北川は「湊先生が入ってこられて緊張したというよりは、現場が明るい雰囲気になったといいますか。お話させていただいたり一緒に写真を撮っていただいたりしたんですけど、その時の湊先生の雰囲気がすごく柔らかくて、私たちがこの作品に参加することをすごく歓迎してくださっているのかなという感じがして、先生が来てくださったことでシーンがよりいいものになったような気がしています」と感謝した。吉岡も北川と同様、「小説のイメージから受けた湊さんのイメージは絶対に厳しい方というのがあったんですけど、かわいらしくて、優しくて、温かくて、現場の空気を本当に温めてくださったのを感じて、ご本人のキャラクターにもとても萌えました」と話した。

 最後にあらためて、北川が豪華出演者が奏でる本格ミステリーをアピール。「1人でも多くの方にこの作品が届いてくれることを心から願っています」とメッセージを込めて、会見は終了した。


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