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名MC・岡田圭右が「クイズ!脳ベルSHOW」初のロケでてんやわんや! 珍解答&ハプニングも続々の東京下町を巡るバスツアー2023/09/01

TVガイドWebインタビュー:岡田圭右(ますだおかだ)/脳ベルバスツアー

 BSフジが誇る人気長寿番組「クイズ!脳ベルSHOW」(以下、「脳ベルSHOW」)が、スタジオを飛び出して初のロケに! そこでTVガイドWebは、浅草~両国~門前仲町を巡る「脳ベルバスツアー」の収録にお邪魔した。そして、MCを務める岡田圭右(ますだおかだ)に、9月2日に放送される「脳ベルバスツアー」の見どころや、昨年放送1500回を突破した番組の魅力を聞いた。

TVガイドWebインタビュー:岡田圭右(ますだおかだ)/脳ベルバスツアー

 この日のゲストは、これまで番組に出演したゲストの中から選抜された、歌手の瀬川瑛子(76歳)、ミュージシャンの鶴久政治(59歳)、俳優の堀田眞三(77歳)、狂言プロデューサーの和泉節子(81歳)の4人。普段は年齢とともに衰えていく脳に警鐘を鳴らすため、“ひらめき・記憶・瞬発力・発想”の4ジャンルから、脳を活性化させる問題を出題する「脳ベルSHOW」だが、今回はせっかくのロケということもあって、今もなお江戸情緒を感じさせる東京下町の歴史や文化、人物などに関する問題が続々。

 収録に同行させてもらった門前仲町の富岡八幡宮のロケでは、江戸のソウルフード・深川めしなどの商品を懸けて、ゲスト4人がバチバチと火花を…散らさないところが、「脳ベルSHOW」のいいところ。スタジオ収録と同様のほんわかとした空気感の中、それぞれが真剣だからこそ出てくる迷解答&珍解答を連発すると、岡田も、いつも通りのリラックスムードで合いの手を。堀田が解答に詰まった時には「役づくり、時間がかかりますから!」などなど、ゲストをいたわる名フォローも。時に鋭くツッコミながら、盟友・川野良子アナウンサーと共に場を盛り上げる。

TVガイドWebインタビュー:岡田圭右(ますだおかだ)/脳ベルバスツアー

 なお、富岡八幡宮にある深川めしの名店「深川宿 富岡八幡店」では、「下町のスペシャリスト」の異名を持つスペシャルゲストも登場。下町うんちくや、門前仲町にまつわる有名俳優とのエピソードも披露されるなど、終始にぎやかなロケとなった。

 そして、8時間にわたる収録の後は、ロケバス内で汗びっしょりの岡田にインタビューを敢行。

── 酷暑の中、長時間のロケご苦労さまでした!

「ありがとうございます~! (ほっと一息) 初めてのロケでしたし、スタジオとは段取りも違いましたし、暑さのこと、ゲストの皆さんの年齢のことなど気を使うこともありましたけど、スタッフの皆さん共々、何とか乗り切りましたー! やったー!! ロケなのにフルマラソンを走ったくらいの達成感がありますね(笑)」

── ロケでも癖の強いゲストの皆さんをまとめ上げ、クイズではいつもと変わらぬ名裁きが光っていました。

「いえいえいえ、何をおっしゃる! いつもスタッフさんがいい感じで編集してくれているだけなんで。きっと今日の、初の『脳ベルバスツアー』も面白くしてくれると思います」

── 収録を拝見すると、解答が出そろうまで次々と繰り出されるヒントの数もさることながら、一つ一つがいちいち面白い。あれはカンペとかあるんですか?

TVガイドWebインタビュー:岡田圭右(ますだおかだ)/脳ベルバスツアー

「一応、メモ書きはありますけど、ほぼアドリブですね。川野アナもそうです。“せっかくゲストにいらっしゃったのなら楽しんでいただきたい”と思うと、ついついヒントを出し過ぎてしまうんですけど(笑)」

── ゲストをリスペクトしつつ、笑いも取る岡田さんのワードも秀逸で、かつて無解答だったゲストに「潔い!」と返したエピソードは有名です。

「前に、ある番組で『脳ベルSHOW』が大好きな伊集院光さんが、僕のその『潔い!』を褒めてくれてましたね。僕は全然、覚えていないんですけど」

── 今日も堀田さんに「役づくり、時間がかかりますから!」と。ああいったワードは事前に用意されているんですか?

「(笑)。いえいえ、ああいうのは、その場でとっさに出てくる即興の言葉で。やっぱり『楽しかった~』って帰っていただきたいじゃないですか? 僕も川野アナも昭和のテレビっ子なんで、自分らが見てきたスターの方たちに居心地よく解答していただきたいと思って言うてます。それでも、なかなかツッコミにくいボケが来る時もあるんで(笑)、そういう時にはピピッと笛でいきますけど。そうしたら場もビシッと締まりますし、編集点(カットやつなぎ目を作るための“間”)も作りやすいですし。ある意味、『脳ベルSHOW』は、岡田、川野、笛の3人でやっていると思っています(笑)」

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── その岡田さんの相棒の笛なんですけど、放送開始からずっと変わらないと聞いています。

「そう! あれじゃないと、しっくりこないんですよ~。前に紛失騒ぎがあって、そこからスタッフさん総出で大捜索活動。たまたま同じメーカーの笛があったけど、なーんか違う。笛も、ウナギのタレと一緒ですよ。古いのに味わいがある。吹いて、吹いて、深みが増してくる。結局、見つかって、吹いてみるとやっぱり鳴りがいいんです。だから、この笛がアカンようになった時が、閉店ガラガラ。この番組が終わる時です(笑)」

── (笑)。今では、先ほどお名前の出た伊集院さんをはじめ、松本人志さん、東野幸治さんや有田哲平さんら、番組ファンを公言する芸能人もたくさんいます。

「皆さん、見てくださってくれていること自体がありがたいですよね。出ているゲストの方も楽しんでくださっていますし。徳光和夫さんとかね、ご自身で“出たい”と連絡をくださる方もいらっしゃいますし、ほんまにうれしいことですよ」

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── いわゆる大御所のゲストばかりですが、気を配られていることは?

「今日でいうと、瀬川さんのように歌手一筋、堀田さんのように俳優一筋という、なかなかバラエティー番組でフリートークをしない方たちが多いので、“そのゲストの方がしゃべったら、こんなに面白いんだ”“本当はこんなユニークなキャラクターなんだ”という“素”の部分をうまく伝えられるようには意識しています。ここ最近、面白いのが堀田さん。渋~い役者さんかと思えば、素顔は全然違う。バラエティー対応力もありますし、時々訳の分からんことを言ったりはしますけど、その“堀田節”がまたいいんです!(笑)」

── 岡田さんご自身が会えてうれしかったゲストはどなたですか?

「昭和の時代にアイドルをやられていた方とか、今日の鶴久さんのようにミュージシャンの方も世代的にうれしいんですけど、僕は野球とかプロレスが大好きなので、野球選手OBの方、プロレスラーの方はときめきますよね。少年時代に戻るというか。で、そんな中でも、めちゃくちゃテンション上がったのが、江夏豊さん。ある意味、伝説の回にもなっていますし、今でもほんまに出てくれたんかなって夢うつつでうれしかった。めちゃめちゃ緊張して、どうやって絡んだかも覚えてないです(笑)」

── 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(NHK)で時の人となった坂東彌十郎さんや、YouTuberとしても人気の長州力さんなど、この番組のゲストでブレークした方もたくさんいらっしゃいます。

「もちろん、お二人とも素晴らしい役者さん、プロレスラーさんではありますけど、先ほども言った“素”の部分を『脳ベルSHOW』で知ったというテレビマンの方も多いと思うんですよ。だから、僕らもゲストの皆さんの魅力をもっと引き出して。番組を見てくださる方にも、昭和スターのいろんな魅力を知っていただきたいです」

── 2015年にスタートした番組も、昨年放送1500回を超え、この10月で丸8年目を迎えます。

「いや~、こんなに続くとは思ってもなかったです。やっていくうちにだんだん浸透してきて。800回、900回となって、定着してきて。やっている方としては、“いつの間にか1500回を超えてた”っていうのが正直なところ。それがテレビの分からへんところ、面白いところですよね。テレビ局も力を入れて、僕らも気合を入れてやったからって当たるとは限りませんし…。別に『脳ベルSHOW』が(力が)入ってへんというわけではないですけど!(笑)」

── 既に安定感のあるスタジオ収録に加え、初のロケに出るなど進化中の「脳ベルSHOW」。魅力はどこにあると思いますか?

TVガイドWebインタビュー:岡田圭右(ますだおかだ)/脳ベルバスツアー

「いい具合の緩さといいますか。クイズ番組の難易度がどんどん上がっていく中で、問題もちょうどいいあんばいですし。何でもかんでも速くなっていく世の中にあって、スピード感もちょうどいい。昭和のクイズ番組のような懐かしさが、支持していただけているところなんじゃないでしょうか。あとは、何よりゲストの皆さん。40代以上の昭和のスターが中心ですけど、テレビ世代の方々ですからね。配信とかネットとかある中、やはりテレビに出るとスイッチが入るんですよ。だから面白くもなるし、皆さん真剣に挑んでくださるからこそ、奇跡みたいなハプニングも起こる。言うても皆さん、時代を彩った方々ばかりですから、やっぱり(腕を)持ってはりますよ!」

── では最後に、「脳ベルバスツアー」の見どころを!

「はい! えー、今回はロケという初の試みですが、とは言っても相変わらずというところが、『脳ベルSHOW』のいいところ。“らしさ”、面白いところが詰まっていると思います。いつも通り、ゲストの皆さんが自由に! 天然の珍解答もあれば、ハプニングもあり、SPゲストもあり。そして、どこか昭和の香りがする…心がホッと温まる特別編。今どき、ファミリーで見られる貴重な番組だと思いますので、ぜひぜひ、一家そろってご覧ください!!」

TVガイドWebインタビュー:岡田圭右(ますだおかだ)/脳ベルバスツアー

【プロフィール】

岡田圭右(おかだ けいすけ) 
1968年11月17日生まれ、大阪府出身。93年に松竹芸能養成所に入学し、増田英彦と共に、ますだおかだとしてデビュー。数々の新人賞を受賞後、2002年に「M-1グランプリ」で優勝。正統派の漫才で人気を集める。個人でも数々のバラエティー番組で活躍。「ウワオ!」「閉店ガラガラ」などのギャグも人気。

【番組情報】

「脳ベルバスツアー」
BSフジ 
9月2日 午後6:00~7:55

取材・文/橋本達典



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