佐野勇斗が“口に出してかなえたい夢”とは？目黒蓮の現場での様子も明かす――「トリリオンゲーム」インタビュー2023/07/28

　TBS系で放送中の金曜ドラマ「トリリオンゲーム」。原作・稲垣理一郎、作画・池上遼一の同名漫画を、連続ドラマ単独初主演となる目黒蓮さんを迎えて映像化。目黒さん演じる、ハッタリと野心と類まれなるコミュニケーション能力が武器のハル（天王寺陽）が、佐野勇斗さん扮（ふん）する真面目で不器用だが、ずば抜けた技術を持つパソコンオタクのガク（平学）とタッグを組んでゼロから起業し、型破りな方法で1兆ドル（トリリオンダラー）を稼いで、この世のすべてを手に入れようと成り上がるノンストップ・エンターテインメントです。

　ここでは、主人公・ハルとタッグを組むパソコンオタクのガクを演じる佐野勇斗さんにインタビュー。本作の見どころはもちろん、役作りで意識していることやご自身がかなえたい夢について語っていただきました。

――佐野さんが思う本作最大の魅力を教えてください。

「ハルとガクが成り上がっていく姿を通して、老若男女の方々に『夢を持っていいんだ』『夢って口に出していいんだ』と思ってもらえる勇気を与えられるところが最大の魅力だと思います」

――撮影を通して手応えは感じられていますか？

「第1話の撮影時から、目黒くんと『これ最終回じゃないよね？』と話したぐらいスケールの大きい撮影だったので、これからこの第1話を超えるのが難しいんじゃないか…と思うぐらい手応えはありました」

――特に大変だったシーンはありますか？

「セキュリティーチャンピオンシップというハッカー大会のシーンでは、1000人ぐらいのエキストラの方々が3日間朝早くから遅くまで一緒に撮影してくださいました。エキストラの方々が協力してくださって、たくさん盛り上がってくださったのが印象的で、いいシーンになったなと思います」

――豪華な映像になっていましたね。

「映像としても海外のドラマのような色鮮やかさを感じました。照明さんをはじめとしたさまざまなスタッフの皆さんの力が合わさって、すごく華やかな映像にしていただけたと思います」

――ガクを演じるにあたって意識していることを教えてください。

「監督とも相談して、原作に寄せすぎずリアクションをオーバーにしすぎないことを一番意識しています。原作で描かれるガクのオーバーリアクションは個人的に好きだったのですが、リハーサルでやってみたらあまりにもリアルとかけ離れているなと感じてしまって。これまで自分が考えた演技方針が大きく変わる経験がなかったのですが、ガクに関しては根本から変えた方がいいのではという話になり、いつもより役の落とし込みが難しいなと感じています」

――リアクションを抑える代わりに、ガクらしさをどこで表現されていますか？

「一番意識しているのは挙動です。僕は昔から人のことを観察するのが好きなのですが、人見知りの方って目を一定時間合わせられないことが多いと人間観察をしていて思っていました。そういうちょっとした視線や手の動きでガクらしさを表現しています」

――ハッキングをする役柄ということもあり、パソコンと向き合うシーンが多いかと思います。ご自身は普段パソコンなど使われますか？

「全く使わないんです。機械音痴なので（笑）」

――「真犯人フラグ」（日本テレビ系）に出演された時もITベンチャー企業の社長役でしたが、その時の経験が生かされていることはありますか？

「直接的に生かされているなと感じたことはないですね。その理由として『真犯人フラグ』の時は、たくさんタイピングする役ではなかったのでそこまで苦労はしなかったのですが、今回はパソコンオタクで技術もある役柄なので、多少はパソコンの知識に詳しくなくてはいけない点では少し大変さを感じています」

――役作りで勉強はされましたか？

「短い期間ですが、ITのプロ集団の方々にいろいろ教えていただきました。ただ、ネットで調べても出てこないような用語もあって、勉強はしたものの完璧ではないかもしれません。でも、分からないことがあったらその都度調べながら頑張っています！」

「いかに僕がみんなに知ってもらって、グループにどれだけ還元できるかを考えています」

――撮影に入る前に目黒さんと相談されたことはありますか？

「撮影前にお会いしたのはリハーサルとポスタービジュアル撮影の時だけなのですが、ハルとガクの関係性が本作の肝だから一緒に盛り上げようねという話をしました」

――現場での目黒さんはどのような様子でしょうか？

「頑張っている姿は表に出しませんが、座長として影で努力されていると思います。普段はたくさんしゃべるタイプではない方だと思うのですが、ハルの役柄もあって、この現場ではかなりお話してくださいます。ハルとガクのいい関係性も映像に表れているのではないでしょうか」

――リンリン（高橋凜々）役の福本莉子さんの印象を教えてください。

「福本さんは『株式会社トリリオンゲーム』の仲間ということもあり、一緒にいる時間が多いです。本作で初めてお会いしたのですが、個人的には空気感が合う方だと思っています。初対面してすぐにふざけあうような関係性になれましたし、年下なのですがとてもしっかりされていて、年上の僕らに対しても物おじせずにツッコんでくれます。おかげでお芝居もやりやすくてありがたいです」

――桐姫（黒龍キリカ）を演じる今田美桜さんはいかがでしょうか？

「今田さんは僕らと対立するキャラクターということもあり、まだそこまでたくさんはお話できていないんです。これからもたくさん一緒のシーンがあると思うので、機会を見つけてお話できたらいいなと思っています」

――これまで撮影で起きた面白かったハプニングなどはありますか？

「目黒くんが僕にチャーハンを食べさせるシーンがあるのですが、そこで彼のドSが発揮されて、かなりの量を食べさせられました。その結果、セリフを言えなくなるハプニングがありました…（笑）」

――ほほ笑ましい関係ですね。

「ご飯に行こうという話もずっとしていて、連絡もたくさん取り合っているのですが、まだ実現できていないんです」

――プライベートではどんなお話をされるのでしょうか？

「目黒くんは本当に素晴らしい方で、僕のことを含めM!LKのことまで考えて、いろいろなことをお話してくださいます。そこまで人のことを考えられる人は本当にいないと思います。目黒くん自身もSnow Manとしてここまで来るのにいろいろな経験をされているからこそ、僕の気持ちが分かると言ってくださっていて、彼との出会いは本当にありがたいです」

――佐野さんの“口に出してかなえたい夢”についても教えてください！

「M!LKのドームツアーです！　個人としての夢もあるのですが、それを成し遂げたい理由がすべてドームツアーにつながっているんです。俳優とアーティストの切り替えをどうしているかを聞いていただくこともあるのですが、自分としてはあまり意識していません。ドームツアーという目標を達成するために、いかに僕がみんなに知ってもらって、グループにどれだけ還元できるかということを考えて目の前のことに全力で取り組んでいます」

――では最後に、視聴者の皆さんにメッセージをお願いいたします。

「ハルが思いつく突拍子もない作戦で2人が成功していく様子は、見ていてスッキリすると思います。今後も爽快な展開が繰り広げられていきますので、ぜひ楽しみにしていてください。そして、僕のドームツアーの夢と同じように、普通の人が考えたら無理だろうと思うことを言葉にすることでかなえていく、2人の様子にも感動してもらえると思います。夢に向かって駆け上がっていく、がむしゃらで泥くさいハルとガクの姿を最後まで楽しく見届けていただけたらうれしいです！」

【あらすじ】

　蜜園社長（余貴美子）からの「花を1カ月で2000万売上」という条件を達成するため、ハルとガクは新宿・歌舞伎町のホストクラブへ。フラワーギフトの最大市場である夜の町でホストになって、大勢の客にAIショップ「ヨリヌキ」を利用してもらう作戦に出ます。ところが、ガクの生真面目な性格があだとなり、初日からトラブルに発展。ハルたちの目的が別の金儲けのためだと知ったNo.1ホストのヒロト（黒羽麻璃央）から「追放」を命じられてしまいます。No.1ホストが店のルールを決めると聞いたハルは「自分が今月の売り上げトップになる」と豪語し、ヒロトもその挑戦を受け入れます。一方、蜜園は客のフリをして「ヨリヌキ」のAI機能に「真っ黒の花が欲しい」と相談する。さらに、桐姫が蜜園フラワーに買収を迫り…。

【プロフィール】

佐野勇斗（さのはやと）
1998年3月23日生まれ。愛知県出身。特技はサッカー、書道（6段）。俳優として活動するほか、ボーカルダンスユニット・M!LKのメンバーとしても活躍。「TOKYO MER～走る緊急救命室～」「ドラゴン桜」（ともにTBS系）、「真犯人フラグ」（日本テレビ系）、「おとなりに銀河」（NHK総合）、映画「かぐや様は告らせたい～天才たちの恋愛頭脳戦～ファイナル」「劇場版『TOKYO MER～走る緊急救命室～』」などに出演。