山下美月「勇気を持ってお芝居をしないといけない」――「さらば、佳き日」インタビュー2023/07/10

　テレビ東京系で放送されている「さらば、佳き日」。ある地方都市に“新婚夫婦”として引っ越してきた2人は実は“きょうだい”だった。そんな秘密を持った2人を取り巻くさまざまな人間関係を描いた物語です。

　TVガイドwebでは、広瀬晃役の山下美月さんにお話を伺いました。

――この作品への印象をお聞かせください。

「最初お話をいただいて、原作の漫画をすべて読ませていただきました。兄の桂一（鈴木仁）と妹の晃の間に生まれている絆や関係性が、すごく繊細に淡く美しく描かれている作品だと思いました」

――ご自身が演じる晃という役柄についてどんな印象をお持ちになりましたか？

「晃はすごくしっかり者の世話好きで、家事も得意で一見大人びた感じの女の子ではあるんですけども、原作を読み進めていくうちに、晃はとてもピュアな子だということを感じました。真っすぐで自分の芯を曲げない部分とか、同性から見てもすごく強くてたくましい。でも、心が弱い部分もあって、とてもかわいらしい女の子だなと思いました」

――今作に出演するに当たって「決心した」というコメントをされていたのが印象的だったのですが、どういったところに決心が必要だったのでしょうか。

「今まで自分が出演させていただいた作品とはまた違ったテーマの作品で、晃と桂一の“きょうだい”の愛というものをどういうふうに感じてもらえるのかというのは、放送されないと正直私自身も想像がつかなかったし、見る人それぞれの感性や気持ちで受け取ってくださるんだろうなというのを考えていました。なので、どれだけ丁寧に繊細に演じられるかというのは、ちゃんと自分の中で殻を破って、勇気を持ってお芝居しないとできないなという気持ちでやらせていただきました」

――不安に思っていた部分というのは撮影をしていく中で解消されましたか？

「監督や現場のスタッフさん方が、この作品について本当にすごく熱心に考えてくださっているんです。私だけでは生み出せないような感情も、そうした方々の意見を聞いて一つ一つのシーンを作り上げているので、これだけ丁寧に作品作りをしてくださるチームなら、私も本当に一生懸命頑張るだけだと思って、安心して撮影に臨んでいます」

――ドラマがスタートしてしばらくたちますが、どのような反響を感じていらっしゃいますか？

「放送が終わったらSNSで皆さんの感想をこっそりと読ませていただいているんですけど、本当に多くのコメントや感想があって、たくさんの方に見ていただけていて本当にうれしいです。乃木坂46の後輩のメンバーからも『ドラマを見て家事を頑張りました』という連絡をもらって、すごくかわいいなと思いました（笑）」

　これまでと異なるドラマに挑戦する山下さん。受け答えするどの言葉にも覚悟が刻まれているような印象を受けました。7月10日放送の第5話では、晃のアパート付近で倒れてしまう桂一。目が覚めると桂一は晃に今の仕事を辞め、1人暮らしをしながら友人が勤める出版社で働くことを伝えますが…。ぜひご覧ください！