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山谷花純、「らんまん」で万太郎の恋を応援する長屋の住人を熱演!「過去に負けないでたくましく生きている姿は格好いい」2023/06/02

山谷花純、「らんまん」で万太郎の恋を応援する長屋の住人を熱演!「過去に負けないでたくましく生きている姿は格好いい」

 NHK総合ほかで放送中の連続テレビ小説「らんまん」。本作は植物学者・牧野富太郎をモデルに、神木隆之介さん演じる槙野万太郎が、幕末から明治、大正、昭和と四つの激動の時代を植物学者としていちずに突き進んでいく、波瀾(はらん)万丈の人生を描いた物語です。

 世界中の植物の名を明かし、植物図鑑を作る夢を掲げた万太郎(神木)は、その第一歩として、植物学雑誌の出版を目指します。一方、西村寿恵子(浜辺美波)は元薩摩藩士の実業家・高藤雅修(伊礼彼方)に気に入られ、舞踏練習会に参加することに。万太郎も田邊彰久教授(要潤)の誘いで高藤の家で行われるサロンに行ったところ、寿恵子とばったり出会います。田邊から無事、植物学雑誌作成の許可を得られた万太郎でしたが、社交界で再会した寿恵子のことが頭から離れず、仕事に集中できない様子。それを見た長屋の住人の江口りん(安藤玉恵)、倉木えい(成海璃子)、宇佐美ゆう(山谷花純)の3人が万太郎に気持ちを伝えるように促します。

 万太郎の恋を応援する長屋の住人・宇佐美ゆうを演じる山谷花純さんに、出演の感想や撮影中のエピソードなどをお聞きしました。

山谷花純、「らんまん」で万太郎の恋を応援する長屋の住人を熱演!「過去に負けないでたくましく生きている姿は格好いい」

――「らんまん」への出演が決まった時の感想を教えてください。

「10年間待ちわびていた日がついに来たかという感じです。朝ドラのオーディションを何度も受けていて、結果を聞く時に良い返事がなくても落ち込まないという98%の思いと、受かっているという2%の希望を抱えながら毎回、結果報告を聞いていたので、不意に出演が決まった時は、うれしさよりびっくりしました。以前、朝ドラの『おひさま』(2011年)や『あまちゃん』(13年)に出演させていただいたんですけど、当時は学生で、お芝居というものが職というより好きなことの延長線上にあるものという状態でした。今回は学生を卒業して、ちゃんと職としてお芝居の道で生活していけるようにと意識して、あらためて朝ドラという舞台に立てる女優になりたいと思って挑みました」

――台本を初めて読んだ時に感じたことを教えてください。

「普段私たちが過ごしている日常の中に植物がたくさん存在するけど、名前が分からない種類がたくさんあるなと感じました。今回のモデルの牧野富太郎さんは、その植物が大好きでしかたなくて、好きなことへの執着や好奇心が止まらない、その一点に特化された人だったという印象です。その好きという思いは、私がお芝居が好きだというのと同じように感じ、自分1人だと見ることのできないような景色が台本には書かれていたなと思います」

山谷花純、「らんまん」で万太郎の恋を応援する長屋の住人を熱演!「過去に負けないでたくましく生きている姿は格好いい」

――今回、宇佐美ゆうを演じてみた印象を教えてください。

「とてもたくましい女性だなと思っています。『らんまん』の時代は、男性の方がまだ社会的に地位が高く亭主関白の人が多い一方、それでも女性も自由に生きていいんだという意思を提示していく中、デモ運動などで女性が社会に出てきた時代でもあります。その時代の中でも、おゆうさんはとても自立していて、自分1人で生きていくすべを持っている。その過去には、大切な人に裏切られて大切なものを失った悲しみがあったから、1人で生きざるを得なかったんだなと。でも、過去に負けないでたくましく生きている姿というのは、同じ女性としてとても格好いいなと思っています」

山谷花純、「らんまん」で万太郎の恋を応援する長屋の住人を熱演!「過去に負けないでたくましく生きている姿は格好いい」

――万太郎を演じる神木隆之介さんの印象はどうでしたか?

「神木さんとは以前、TBSの『ブラックボード〜時代と戦った教師たち〜』(12年)でご一緒したことがありました。あの時から印象が変わらず周りの人へ気遣いができていて、それでいて自分のペースを崩さずに、自分の世界を大切にしている方だなと。神木さんが現場に入った瞬間、パッと空気が変わるのは、神木さんならではだと感じるのですてきだなと思っています」

――演じるゆう以外に印象に残っている登場人物はいらっしゃいますか?

「大東駿介さん演じる倉木隼人が、背中に刀傷を負いながらも戦争で死ねずに生き残ってしまった。その自分の過去を背負いながら、本来は生き残ったということを喜ばなければいけないのに、どうしても悔いて立ち直れない。そんな方がこの時代には何人もいたと思っていて、万太郎の真っすぐなまなざしで『草木に雑草という草はない』と言われたのは救いだったのかなと思うんです。そこから少しずつ人間として改めていく姿、多くを口にしない役なんですけど、そのたたずまいや雰囲気が万太郎と一緒にいるうちにどんどん変わっていくのは、近くで見ているとすてきだなと思います」

山谷花純、「らんまん」で万太郎の恋を応援する長屋の住人を熱演!「過去に負けないでたくましく生きている姿は格好いい」

――撮影の舞台裏のエピソードを教えてください。

「長屋のシーンでは倉木家の子ども役が2人いるんですけど、その子たちと一緒に、将棋やあやとり、しりとりなどをしています。現代と離れたアナログな遊びを出演者の皆さんと楽しんでいます」

――週ごとに一つの植物がメインとなりますが、印象に残っている植物はありますか?

「おゆうさんの過去にまつわる『ヒルムシロ』が印象に残っています。今回演じる上で初めて聞いたんですけど、沼辺に浮かぶ水草ではありますが、私は死ぬまで『ヒルムシロ』と聞いたら今回のおゆうさんを思い出すんだろうなって思います」

山谷花純、「らんまん」で万太郎の恋を応援する長屋の住人を熱演!「過去に負けないでたくましく生きている姿は格好いい」

――最後に視聴者の皆さんへ一言お願いします。

「おゆうさんは万太郎に対して『いってらっしゃい』と言うんですけど、テレビの前にいる、仕事や学校に行かれる方、幼稚園や保育園にお子さんを送りに行くお母さん、すべての人たちに向けての『いってらっしゃい』でもあると思っています、皆さんの1日の始まりの背中を押せる作品になれたらいいなと思っています。これからも応援をよろしくお願いします」

――ありがとうございました。

第45話 あらすじ

山谷花純、「らんまん」で万太郎の恋を応援する長屋の住人を熱演!「過去に負けないでたくましく生きている姿は格好いい」

 寿恵子のことが頭から離れず調子の出ない万太郎。話を聞いたりん、えい、ゆうは、それぞれが経験した恋の話をして万太郎を励ます。勇気をもらった万太郎は、白梅堂へと走り出す!

【番組情報】

連続テレビ小説「らんまん」
NHK総合
月曜~土曜 午前8:00~8:15ほか ※土曜は一週間の振り返り
NHK BSプレミアム・NHK BS4K
月曜~金曜 午前7:30~7:45ほか

取材・文/S・A(NHK担当) 撮影/尾崎篤志 スタイリスト/高橋美咲 ヘアメーク/永田紫織



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