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北川景子&吉岡里帆の初共演で湊かなえの衝撃のミステリー「落日」が連ドラ化!2023/05/31

北川景子&吉岡里帆の初共演で湊かなえの衝撃のミステリー「落日」が連ドラ化!

 北川景子が、WOWOWで9月に放送・配信がスタートする「連続ドラマW 湊かなえ『落日』」(日時未定)で主演を務めることが分かった。さらに、吉岡里帆と初共演することも発表された。

 本作の原作は、湊かなえ氏が2019年に作家生活10周年の節目の作品として書き下ろしたミステリー長編「落日」。新進気鋭の映画監督・長谷部香(北川)は新人脚本家・甲斐千尋(吉岡)に、映画の脚本の相談を持ち掛ける。その基となるのは、15年前、引きこもりの男性が高校生の妹を自宅で刺殺後、放火して両親も死に至らしめた「笹塚町一家殺害事件」。事件が起きた小さな町・笹塚町は千尋の生まれ故郷でもあった。判決も確定しているこの事件を、香はなぜ撮りたいのか? 千尋はどう向き合うのか。2人は、映画を作るために「笹塚町一家殺害事件」の真相を探っていく。

 新進気鋭の映画監督で、他人に迎合することなく自分の信念で行動する主人公・香を演じる北川は、「湊かなえさんの作品が大好きで、もともとたくさん読ませていただいていた中に『落日』もありました。香と真尋が一つの事件を調査していく過程で、自分の過去や生い立ち、家族についてさまざまな真実にたどり着いていき、2人の人生がじわじわと交わっていくストーリー展開に感動した作品でした。オファーをいただいた時は驚きましたし、湊さんの作品に携われることがとてもうれしかったです」と喜びを明かす。

 また、脚本を読んで「一見接点のない登場人物たちが過去に深く関わりがあり、その真実が明らかになるにつれ、それぞれが心にしまっていた悲しみやトラウマを昇華していく展開が、原作同様、ライブ感がありました。真実とは、事実とは、そしてそれを受け入れることとは何なのか。知ることに果たして救いはあるのか。原作のテーマが落とし込まれた脚本でひき込まれました」と印象を語る。

 役柄に関しては、「香は知ることが救いだと言い、『なぜそうなってしまったのかが、知りたい』と言い続けます。真実を知ることで傷つくことや、かえって苦しむことになったとしても、真実に近づこうとする執念を持つ人です」と伝え、「役を作るにあたり、この人はなぜそんなに知りたがるのか、たくさん考えたのですが、香という人物は、過去も含め自分という存在をゆるすために知ろうとしていて、知ることでしか本当に前に進めないのだと分かりました。真実に近づくためには手段を選ばなかったり突き進んでしまうところがあり、それ故に周りを傷つけてしまい、またそのことにも傷ついてしまう香の繊細さを表現したいと思い撮影に臨んでいました。撮影現場は大変和やかで、内田(英治)監督や内田組の皆さまがとても温かく迎え入れてくださり、皆さまとコミュニケーションをとるのが楽しかったです」と報告。

 続けて、放送に向け、「心に悲しみや傷を抱えたままふたをして生きていた登場人物たちが、それぞれの救いを見つけ、前に進んでいく姿に私は勇気をもらいました。日常生活を送る中で、時として私たちは普通を装い、悲しみやトラウマ、知られたくない感情が表層に浮かび上がらないよう取り繕って生きていますが、実はそれぞれに何かを抱えていて、皆救いを求めているのだと思います。この落日という作品が、皆さまにとって一瞬でも、何かの救いや励ましになったら幸いです」と語っている。

 一方、吉岡は「北川景子さん主演作、湊かなえさん原作ということで、世に残る作品を一緒に作っていける喜びでいっぱいになりました。仲良しのヘアメークさんがいらっしゃったり、いつか仕事をしたかった内田英治監督に、カメラマンの伊藤麻樹さんも一緒で、座組としても心強いなと感じました」と声を弾ませる。

 さらに、「湊さん原作の『落日』のテーマである、苦しみからの成長・希望を忘れない精神の美しさに感動していたので、脚本読みながら大事なポイントを探りました。どんな過去を背負っていても向き合っていこうとする映画監督の香と、現実をまだ直視できない脚本家の真尋が邂逅(かいこう)していく姿がスリリングに、かつ柔らかさも持って描かれているように思いました」と感想を述べる。

 そして、「真尋は脚本家としての自分に自信がなく、ひねくれていてうだつが上がらない臆病な人間です。過去のトラウマから後ろ向きな性格になってしまった姿を、苦しみながらも何とか前に進んでいく主人公の香さんと対比になるよう気を付けながら演じました。ドラマ『落日』は繊細で痛みのある切ない物語であるとともに、優しいメッセージの詰まった希望を描いた作品でもあります。最後のエンディングがとてもすてきなので、ぜひ4話続けて見ていただきたいです」とアピールしている。

 原作の湊氏は、そんな2人について、「北川さん、吉岡さん、どちらも大きな問題を内に抱えた役柄ですが、言葉にしなくても、表情やささいな動作にそれがにじみ出る演技をしてくださるお二人だと確信し、期待が膨らみ、ドキドキしています。脚本も作品の意図を丁寧にくみ取っていただいており、監督を中心に、皆のパワーがこもった作品になるのではないかと思います」と期待。

 加えて、映像化にあたり、「自分の都合のいいものだけを見て生きる。しかし、日が沈まなければ明日が来ないように、真実を知るからこそ訪れる明るい未来もあると思うのです。それを、映像で感じることができることに大きな希望を抱いています。文章では表現の限界のある『落日』を突きつけられ、心地よい敗北感を抱けたら、最高に幸せです。自分と重なる人物、または、寄り添いたい人物が作中にいると思いますので、物語を楽しんだ後は、ご自分の胸の内に目を向け、明日への希望となるヒントを見いだしていただけるのではないでしょうか。また、この作品のスタートは『映画』と『裁判』というワードです。ここに注目して見てくださると、新しい発見があるかもしれません。どうぞよろしくお願いします」と呼び掛けている。

 内田監督は、北川と吉岡とのタッグに「お二人とも初めてご一緒させていただきましたが、ともによい意味で想像ととても違っておりました。北川さんは内に秘めたものが爆発するかしないかという境界線を演じるのがとてもお上手だと感じました。吉岡さんは明るい役のイメージがあったのですが、逆に繊細で感情がふつふつと煮込まれゆく演技などをもっと見たいと現場で思いました」と話し、本格ミステリー原作の映像化を手掛けるのは初めてということで「原作者の湊かなえさんが描いた、繊細な登場人物たちを撮影でよみがえらせようと四苦八苦した作品でございます。その結果をぜひ見ていただきたいと思います。2人の女性が自らの歴史をたどりながら謎を解明してゆく。北川景子さん、吉岡里帆さんがそれぞれ演じるわけですが、とても刺激的な撮影の日々でした。きっとそれが画面に現れている作品だと思います」と手応えを伝えている。


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