【WATCH的イケメン図鑑】Vol.55 ルーファス・シーウェル2023/05/27
ひょうひょうとした魅力で物語をかき回す!
第3次世界大戦勃発危機の裏で、アメリカ人の女性外交官、ケイト・ワイラー(ケリー・ラッセル)が事態の収拾に乗り出すNetflixのポリティカルドラマ「ザ・ディプロマット」。その中でどうにも気になるのが、主人公であるケイトの夫! ルーファス・シーウェル演じる夫・ハルが、絶妙~に物語をかき回している。
「ザ・ディプロマット」の始まりは、イギリスの空母が爆破され、多数の死者を出す事件が発生したところから。爆破したのはイランではないかとイギリス首相が決めつける中、駐英大使に任命されたケイトは混乱のイギリスへ。イギリス側の主張にアメリカも同調しようものなら、第3次世界大戦が起きかねない! そんな状況に対処しつつ、爆破の真犯人を探りつつ、ケイトは世界を股にかけた政治ゲームに身を投じることになる。
…というケイトの配偶者としてイギリス行きに同行するのが、夫のハル・ワイラー。そもそも、このハルは妻より経験豊富な外交官で、政界のあれこれに顔がきく“政界の人気者”。今は駐英大使になった妻を応援し、大使の夫としてイギリス生活をのんびり楽しもうとしているものの、なかなかの野心家でもあるらしく…。しかも、実はケイトとハルの結婚生活は破綻寸前で、少なくともケイトはハルとの離婚を決意している様子。そんな妻の気持ちを承知しているんだかいないんだかよく分からないのがハルという人で、なんとも食えないハルの言動にケイトはちょいちょい振り回されつつ、イラッとさせられつつ、世界の危機にも立ち向かわなくてはならず、本当にお疲れさま。だいぶ大変そうだけど、ケイトは世界という舞台でナイスプレーを見せられるのか? ハルとの結婚生活はどうなるのか? いろいろな緊迫に満ち満ちた物語が、ウィットに富んだ会話の応酬を交えながら軽快に描かれていく。
心の中をつかませてくれず、気を許そうものなら散々な目に遭いそうだけど、ひょうひょうとしていて妙に魅力的な人、いますよね…。その代表格がハルと言っても言い過ぎではないほどで、ケイトも夫の魅力に勝てたり勝てなかったり? これまで数々の映画やドラマで印象的な役どころを何度も演じてきた超実力派のルーファス・シーウェルにとってはおそらく、ハルのように複雑な内面を持つ人間に目の離せない魅力をもたらすことなど朝飯前だったはず。「ROCK YOU!」をはじめとする悪役キャラでは間違いない活躍を見せてくれるし、「女王ヴィクトリア 愛に生きる」のメルバーン卿もすてきだったし❤︎ 「ザ・ディプロマット」の魅力すら担うキーパーソンとして、ハル=ルーファス・シーウェルに注目してみて。
【プロフィール】
ルーファス・シーウェル Rufus Sewell
1967年10月29日生まれ。イギリス出身。ロンドンの名門演劇学校で学んだ後、舞台俳優としてデビュー。映画出演作に「レジェンド・オブ・ゾロ」(2005年)、「ホリデイ」(06年)、「幻影師アイゼンハイム」(06年)、「ヘラクレス」(14年)、「ジュディ 虹の彼方に」(19年)、「ファーザー」(20年)、「オールド」(21年)などがある。ドラマ出演も多く、「ダークエイジ・ロマン 大聖堂」(10年)や「高い城の男」(15~19年)などで知られている。
【番組情報】
Netflixシリーズ「ザ・ディプロマット」(全8話)
Netflix 独占配信中
文/渡邉ひかる
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