「どうする家康」山田孝之が語る伊賀忍者・服部半蔵の役作り2023/02/06
NHK総合ほかで放送中の大河ドラマ「どうする家康」(日曜午後8:00ほか)で、主人公・徳川家康(松平元康/松本潤)を長年にわたって支える服部半蔵役を務める山田孝之が、半蔵の人物像や出演シーンについて語った。
「どうする家康」は、誰もが知る歴史上の有名人である家康の生涯を、新たな視点で描いた波瀾(はらん)万丈のエンターテインメント時代劇。脚本は、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズ、「相棒」シリーズ(テレビ朝日系)、「リーガル・ハイ」「コンフィデンスマンJP」シリーズ(ともにフジテレビ系)などで知られる古沢良太氏が担当している。
2月5日放送・第5回「瀬名奪還作戦」で初登場となった半蔵。今川を滅ぼすと織田信長(岡田准一)に約束した元康は、その前に、駿府で捕らわれの身となっている妻・瀬名(有村架純)らを取り戻そうと決意。家臣たちの反対を押し切り、いかさま師と呼ばれ嫌われている本多正信(松山ケンイチ)の妙案に望みを託す。正信が立てたのは、伊賀忍者の服部一党を使って瀬名らを奪還するという作戦だ。ところが、頭領の半蔵は一党の過去の失敗ですっかり自信を失っていた――。
半蔵の人物像について、山田は「亡き父から『忍びはやるな』と言われていたことも明かされましたが、半蔵は、そもそもできることなら争いを避けて生きたい人。ただ、時代的にも避けられない争いも多いし、自分は伊賀に生まれた宿命もある。それは理解しつつも、やはり争いたくない…という悩みや葛藤を抱えていたのかなと思います。一方で、幼い頃見ていた忍びとして活躍する父の姿に、少なからず誇りや憧れも持っていただろうと想像しています。いざ任務に就くとなれば、ほんのわずかですが、憧れていた父と同じ働きができる喜びもあったのかなと思います。でも、結果的に父は自分に忍びを勧めなかった。父はさまざまな出来事に巻き込まれ、もしかしたら甲賀との対立の中で亡くなったのかもしれない。その上での言葉だったことを考えると、やはり引き受けない方がいいのかな…と、正信の誘いに対して逡巡(しゅんじゅん)する半蔵の思いを解釈しました」と説明。
その上で、「脚本にあるセリフをベースにしながら、描かれていない半蔵の過去や父のことを想像で足して、人物像を組み立てていきました。史実が本当なのかは誰にも分かりませんし、今作においては、僕に与えられた服部半蔵をどう生きるかということだけだと思っています」と役作りについて語る。
瀬名奪還に失敗するシーンに関しては、「鵜殿長照(野間口徹)らに襲われた瞬間、『なんでバレてるんだ』と思考停止して、怖くなり動けなくなってしまいました。しかも、そんな自分を救ったせいで、多くの仲間が命を落としてしまった。冷静に考えれば、相手方にバレた場合も想定しておかなければならなかったし、そうなっても動けるように日頃から準備しておくべきだったんですよね。(忍びではないですが)忍びとしての身体能力は低いですし、戦いたくないので日頃からトレーニングもしておらず、手裏剣一つ投げられない。とはいえ最低限自分が準備しておけば、仲間が犠牲になることもなかったのかと自分を責めたし、絶望したと思います。それでも、もう一度瀬名奪還の任務に挑戦すると元康に申し出る覚悟ができたのは、亡くなった大鼠(千葉哲也)との約束があったからだと思います。きちんと任務をやり遂げて、銭をもらって、妻や子に分けてほしいと言い残して死んでいった大鼠の言葉は絶対守らなければならないし、今度こそ成功させなければならない。でも、再度チャレンジすれば、指揮を執るのは頼りない自分なので、また余計に仲間の命を犠牲にしてしまうかもしれない怖さもある。でもやるしかない…。ずっと悩んで、葛藤して、人との間に挟まるというか。そうした人としての揺らぎが見えるシーンが多いので、人物像も自然とつかみやすかったように思います」と振り返る。
正信との関係性は、「正信と半蔵は、貧しい暮らしの中で死にものぐるいで生きていますし、近いマインドを持った人だとは思います」と分析し、「でも、これは正信に限らずですが、半蔵は基本的に人を信用しておらず、警戒心も強い。どのシーンでも人とほぼ目を合わせないんです。目は口ほどにものを言うという言葉もありますが、目をしっかり見ると相手に情報を与えてしまうこともあると思うので」と、現状半蔵は周囲と距離がある役柄であることを伝える。
しかし、「これから1年間続く物語の中で、半蔵の感情が大きく揺れ動いたり、崩れるほど感情が高ぶったり。もしくはしっかり相手の目を見られるほど信頼できる関係性を、正信や家康たちと築けたら…。そんなエピソードが出てきたらいいなと、僕自身も楽しみにしています」とキャラクターの変化に期待している。
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