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冨永愛、「原作を読んだ時から『私、吉宗っぽいな』と思っていました(笑)」──「大奥」インタビュー2023/01/10

冨永愛、「原作を読んだ時から『私、吉宗っぽいな』と思っていました(笑)」──「大奥」インタビュー

 1月10日からスタートするドラマ10「大奥」(NHK総合)。よしながふみさんによる同名漫画を原作に、3代将軍・徳川家光の時代から幕末・大政奉還に至るまで、男女が逆転した江戸パラレルワールドを描きます。

 物語のプロローグにもなる「8代・徳川吉宗×水野祐之進編」で、男女逆転の謎の解明に迫る徳川幕府8代将軍・徳川吉宗役を務めるのは冨永愛さん。ある理由から大奥入りを決意する貧乏旗本の息子・水野祐之進を中島裕翔さんが演じます。

 今回は冨永さんにインタビューを敢行し、初出演となる時代劇への意気込みや収録中のエピソード、役に対する思いなどを伺いました!

──まず、徳川吉宗役のオファーを受けての率直な感想をお願いします。

「配役を知る前に原作を読ませていただいたのですが、その時に『私、吉宗っぽいな』と思っていて(笑)。でも、まさかこんな大役を自分に任せていただけるとは思っていなかったので驚きました。いつか時代劇に挑戦したかったので、精いっぱい頑張りたいな、と」

──どのような部分が“吉宗っぽい”と感じられたのでしょうか?

「皆さんに認識されているであろう冨永愛のイメージと、吉宗のキャラクターが似ていると思ったんです。吉宗は決断力に長けているのですが、冨永愛も何でもスパッと決めそうじゃないですか?(笑)。男勝りなところも含めて、ぴったりなんじゃないかなと思いました」

冨永愛、「原作を読んだ時から『私、吉宗っぽいな』と思っていました(笑)」──「大奥」インタビュー

──“男女逆転大奥”という物語の世界観についてどう思われましたか?

「男性のイメージしかない将軍を女性がやるという世界観に、最初は違和感を覚えました。でも、実際にあった出来事と、よしながさんの脚色が入り交じった物語を読み終えた時に『本当にこんな歴史だったんじゃないか…?』と思えるくらいリアルに感じましたね」

──初めての時代劇出演に向けて、何か準備されたことはありますか?

「時代劇に出演したいと思い始めてから、殺陣(たて)の稽古と時代劇特有の乗馬の仕方は勝手に練習していました(笑)。徳川吉宗という役を演じるにあたっては、彼の伝記や文献、小説などを読んで、まずは吉宗の人物像を知ることから始めました。藩主だった和歌山城や、吉宗が生まれ育った場所にも実際に行きましたね」

──時代劇に出演したいと思い始めたきっかけはあったのでしょうか?

「歴史小説がすごく好きなこともあって、時代劇に出演することは自然と一つの夢にはなりますね。ただ、私が着る着物は、女物では丈が足りないだろうなと覚悟はしていました(笑)。なので、男役で出るつもりで殺陣も男性の殺陣を習っていたんです(笑)」

──今回は女性の装いの将軍ですが、着物はいかがでしたか?

「着物は一から作ってくださいました! いろんな布を取り寄せて仕立ててくださって、非常にすてきな着物になっています」

冨永愛、「原作を読んだ時から『私、吉宗っぽいな』と思っていました(笑)」──「大奥」インタビュー

──実際に収録が進む中で戸惑った点などはありましたか?

「一番難しかったのは歩き方ですね。私は普段ヒールを履いてランウェーを歩いているので、当たり前ですが、全く違う歩き方に戸惑いました。この時代の基本的な歩き方をマスターした上で、武術が達者な吉宗はそれなりの歩き方をしなければならないですし…」

──吉宗の歩き方というのは、具体的にどのようなことを意識されたのでしょうか?

「つま先を使わず、常に真ん中に重心を置くような歩き方というのを意識しました。私は、歩き方にその人の生きざまが現れるものだと思っていて。性格や人物像というものがそのまま表現されるので、吉宗の歩き方については監督と話しながら決めましたが、本当に難しかったです」

──逆に、楽しいと感じた部分はどういったところでしょうか?

「スタジオやロケのセットが日光江戸村みたいで、すべてが楽しいです!(笑)。美術さんが、本当に細かい部分までこだわって用意してくださっているので、歴史好きとしては現場にいるだけで非常に楽しいですね」

冨永愛、「原作を読んだ時から『私、吉宗っぽいな』と思っていました(笑)」──「大奥」インタビュー

──歴史好きとのことですが、どういったところに魅力を感じていますか?

「モデルの仕事で海外へ訪れた時に、ほかの国の方たちと比べて自分の国の文化を知らないことに恥ずかしさを覚えたことがきっかけで、着付けを習ったり歴史小説を読み始めたりしました。自分が生まれた国の文化に触れることによって、日本人であることを誇りに思えるんですよね。歴史は知れば知るほど面白いです」

──劇中で印象に残っているシーンや、注目してほしいポイントを教えてください。

「最初に大奥入りする、御鈴廊下(おすずろうか)を歩くシーンは吉宗らしくて好きですね。水野との出会い方も面白いんじゃないかなと。あと、乗馬のシーンでは非常に楽しく馬に乗っているので、楽しみにしていただきたいです。乗馬のシーンを入れてくださった方々に感謝しています」

──ということは、乗馬のシーンは元々なかったのでしょうか?

「実はなかったんです。私が乗馬をしている姿をアップしたSNSを見て入れてくださって。セリフもなかったので、気楽に馬に乗っています(笑)。ちなみに、私が乗った馬はバンカーくんという名前で、大河ドラマによく出演している有名な馬なんです。大河ドラマをご覧になっている方なら、顔を見れば分かるかもしれません(笑)」

冨永愛、「原作を読んだ時から『私、吉宗っぽいな』と思っていました(笑)」──「大奥」インタビュー

──中島裕翔さん演じる水野祐之進との関係も見どころですよね。

「吉宗は、自分のことよりも“幕府や国のことを優先して生きていかなければならない”と人一倍思っているので、自分がどれだけ好きになった男性でも、諦められるんですよね。吉宗にとって、水野は大奥で初めて見初めた男性だったので、非常に切ないです」

──その水野を演じる、中島さんの印象はいかがでしょうか?

「中島くんは非常に真面目でストイックな方です。シーンの合間も1人でベンチに座って集中されているので、そういう姿を見ていると、吉宗として私もちゃんと受け止めて演技したいなと思うんです」

──そういった中島さんの姿が、水野とリンクするような感じがします。

「そうですね。彼の真面目さというのが、水野役にとても生きていると思います。吉宗が水野を見初めたのも、きっと中島くんが演じる水野だからこそ出てくる魅力のおかげなんじゃないでしょうか」

──いよいよ放送が始まりますが、あらためて今の心境はいかがでしょうか。

「時代劇も初めてですし、ちゃんと自分が吉宗になれているかどうか不安ではあります。俳優業はまだまだ経験が浅いので、モデルをしている時とは違う緊張感が…。初回放送は、おそらく胃薬を飲みながら見ていると思います(笑)」

──ありがとうございました!

冨永愛、「原作を読んだ時から『私、吉宗っぽいな』と思っていました(笑)」──「大奥」インタビュー
冨永愛、「原作を読んだ時から『私、吉宗っぽいな』と思っていました(笑)」──「大奥」インタビュー
冨永愛、「原作を読んだ時から『私、吉宗っぽいな』と思っていました(笑)」──「大奥」インタビュー

第1話(1月10日放送)あらすじ

冨永愛、「原作を読んだ時から『私、吉宗っぽいな』と思っていました(笑)」──「大奥」インタビュー

 若い男性にのみ感染し、致死率80%に及ぶ奇病「赤面疱瘡(あかづらほうそう)」がまん延し、男性の数が激減した江戸時代。女性が労働を担い、将軍職も女性へと引き継がれていた。そんな中、貧乏旗本の息子・水野祐之進は、ある理由から大奥入りを決意。そこで、8代将軍・徳川吉宗から最初に声がかかるのだが…。

【番組情報】

ドラマ10「大奥」
1月10日スタート
NHK総合 
火曜 午後10:00~10:45 ※初回は午後10:00~11:00

NHK担当・M



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