【FIFAワールドカップカタール2022】ベスト8以上を目標に掲げる森保ジャパンの戦い方2022/11/13
「FIFAワールドカップカタール2022」が、11月20日~12月18日まで、中東のカタールで開催される。出場は32カ国。まず4カ国ずつ8組に分かれて総当たりのグループリーグを行い、勝ち点を争う。勝ち点は勝ち=3、引き分け=1、負け=0。各組勝ち点上位1、2位(勝ち点で並んだ場合は当該チーム同士の勝ち点、得失点差などで順位を決定)が決勝トーナメントに進む。
中東での開催は大会史上初めてであり、大会期間が11~12月になるのも初めて。これまではヨーロッパの主なサッカーリーグがシーズンオフになる6~7月に開催されてきたが、カタールの夏の暑さを考慮して11 月開幕になり、多くのリーグが中断することに。初めてケースだけに、どのチームも大会への準備、選手のコンディション調整は手探り状態になるだろう。
また、選手の交代枠が5人になる初めての大会でもある。もともとは新型コロナ禍で過密日程を強いられる選手のけがなどを減らすため、特例として交代枠が3人から5人に増え、それが恒久化することになったもの。単純に考えて、交代が試合の流れを左右する可能性は高まったが、すべてのチームが効果的に使えるとは限らない。不確定要素が多く、思わぬ波乱が続く大会になるかもしれない。
日本は1998年フランス大会で初めてW杯の舞台に立って以来、7大会連続で出場。アジア最終予選は第3戦までに2敗を喫する苦しいスタートとなったものの、第4戦から6連勝し、カタールへの切符をつかんだ。前回2018年ロシア大会は、2大会ぶりにグループリーグを突破してベスト16入り。しかし、トーナメント1回戦でベルギーに2-0から逆転を許して敗れた。
これまで3大会でベスト16入りしているが、トーナメントで勝利を挙げたことはない。今大会の目標はトーナメントで勝つこと、つまりベスト8以上に進出することだ。しかし、目標に向けて立ちはだかる壁は高い。そもそもグループリーグ突破が簡単なミッションではない上、今大会で日本はE組に属し、第1戦でドイツ、第2戦でコスタリカ、第3戦でスペインと対戦する。
ドイツは過去4大会で優勝、スペインも2010年大会で優勝。優勝経験があるチームが同居するグループはE組のみで、客観的には2強2弱の図式だ。そんな中でどう戦い、勝ち点を獲得するのか。
日本を率いる森保一監督は、2017年に東京オリンッピックに出場する五輪代表(発足当時はU-21代表、五輪時はU-24代表)の監督に。その後、2018年W杯ロシア大会日本代表チームにコーチとして加わり、W杯終了後に五輪代表との兼任で日本代表監督に就任した。以来、東京五輪が延期され大幅に変更されたスケジュールの中で、五輪代表を徐々にA代表に組み込み、世代交代を進めながらチームを作り上げてきた。
斬新なフォーメーションや戦術を打ち出し、それに選手を当てはめるのではなく、高い位置からボールを奪いに行くこと、攻守を素早く切り替えることを基本コンセプトとして守りつつ、臨機応変に戦えるチームを目指してきた印象の森保ジャパン。東京五輪では、オーバーエイジ(25歳以上)でA代表の主力も加わったメンバーでベスト4に進んだ。大舞台で得た経験、一体感、メダルに届かなった悔しさは、今大会を戦う大きな力になってくれるだろう。
9月の欧州遠征では、アメリカとエクアドルを相手に1勝1分けとまずまずの結果。内容面でも収穫があり、特に連動したプレスからの素早い攻撃で2-0と快勝したアメリカ戦は、今大会への指標となるものだった。ボールを保持し続け、華麗にパスを回して相手の守備を崩し、ゴールに迫る。そんなシーンは、残念ながらあまり見られないだろう。しかし、チーム一丸となって粘り強く、諦めずに最後まで戦い抜く姿勢を見せてくれるはずだ。
日本サッカー界にとってカタールは、いわゆる“ドーハの悲劇”の舞台となった国として歴史に刻まれている。首都・ドーハで行われた1994年W杯アジア予選において、日本は初のW杯出場への扉を開きかけ、最後の1プレーで閉ざされた。今に語り継がれる因縁の地でどんな戦いを見せてくれるか。新たな歴史を切り開くことを期待しつつ、監督の采配、選手たちのプレーを見守りたい。
文/佐藤新
▶FIFAワールドカップ カタール2022 放送スケジュール
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