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直木賞作家・今村翔吾&山崎怜奈のラジオ番組がスタート。充実した初回収録を語る!2022/09/26

直木賞作家・今村翔吾&山崎怜奈のラジオ番組がスタート。充実した初回収録を語る!

 ABCラジオで9月29日からスタートする新番組「今村翔吾×山崎怜奈の言って聞かせて」(木曜深夜1:30)の初回収録が行われ、収録後の記者会見に今村翔吾氏と山崎怜奈が登壇した。

 番組では、直木賞作家の今村氏が自身の作家としての人生や、好きなことを語るのはもちろん、豪華ゲストとの対談やリスナー参加コーナーなどを展開。パートナーには歴史・ラジオ好きな元乃木坂46・山崎怜奈を迎え、2人だからこそ話せる歴史の話はもちろん、今話題の本や若者に読んでほしい名著、リスナーのおすすめ本など、本を紹介するコーナーも届ける。

直木賞作家・今村翔吾&山崎怜奈のラジオ番組がスタート。充実した初回収録を語る!

 初収録を終えて、「まずは安心しました。冗談じゃなくて緊張してたんですよ。本当にお世辞抜きで山崎さんがめちゃくちゃうまいこと導いてくださったので、どんどん楽しくなっていって、『ああ、ラジオって楽しいな』っていうのを思いました」(今村)、「私も今日(今村と)初めてお会いするということで、どんな方なんだろうとちょっとドキドキはしていたんですけど、これまで今村先生が数々のメディアに出演されている姿を拝見していると、とても明るくて気さくな方という印象はあったので、安心して緊張せずに、一緒に番組ができました」(山崎)と、それぞれ振り返った。

 今村氏からの称賛もあった山崎は「そういうふうに言っていただけて光栄ですし、これから私が勉強しなきゃいけないことだったり、まだ知識が追いついていないところも含めて、今村先生からもたくさん教えていただきたいなと。歴史の知識であったり、出版社の云々であったり、聞きたい話が山ほどあるのでこれからが楽しみです」と期待を寄せた。

直木賞作家・今村翔吾&山崎怜奈のラジオ番組がスタート。充実した初回収録を語る!

 今回の番組のオファーの話について、今村氏は「なんでやねん」と思ったそう。「確かにメディアには作家の割に出させてもらっているんですけど、自分が何かをやるということは全く思ってなくて。ゲストの感覚ばっかりだったので、正直やりたい気持ちはめちゃくちゃありましたけど、最後まで迷ってたのも事実です」という率直な心境を明かしつつ、いざ初回収録を終えると「今回やってみてほんまによかったなって、早くも思っているので、これが執筆にも何かプラスにつながるんじゃないかなって感じはします。最初は驚きましたけど、やってよかったっていう、小学生みたいな感想です」と笑いを誘いながらも、充実した様子を伺わせた。

 すでに他局でラジオパーソナリティーを務めている山崎は「1人しゃべりは2年ぐらいやっているんですけれど、誰かと一緒にダブルパーソナリティーでというのはなかなか経験の少ないことで、それも2年ぶりとかなんですよ。2人で番組をやるのが2年ぶりで、かつ初めてお会いする作家さんとっていうのが結構『おお…』って思ってましたね」と山崎にも不安があったことが判明。

 しかし、山崎がオファーを受ける決め手になったのは、今村氏からのオファーだったという点だった。「あの今村先生からのオファーとお聞きして、『すぐにやらせてください』と言って了解しました。ご指名いただくことなんてそうないことだと思いますし、光栄なことなので、お声がけいただけて、すごくうれしかったです」とうれしそうな表情を見せた。

 山崎にオファーをした今村氏も「僕、何かの記事で、山崎さんが『できる限りお仕事をお断りしない』みたいなことを言っていたのを読んだので、『これで断られたら、俺マジやばいな』ってビビってました(笑)」と別の緊張感もあったことを吐露し、山崎も『断る理由がないです!』と即答。早くも2人の信頼関係が垣間見える瞬間となった。

 今後どのような番組にいきたいかを聞かれると、今村氏は「(山崎が)歴史の話とか勉強しなければっておっしゃってたけど、十分かなり詳しいやろって思ってたんで、僕自身、歴史の話ももっとしてみたいなと思うし、もっともっと山崎さんのことを知っていきたい。今日も何回か話題に出てましたけど、山崎さんが会ってみたい作家さんとかをゲストとして僕が頑張って引っ張ってくるんで。山崎さんは僕の会いたいアイドルをよろしくお願いします(笑)」と冗談を言うも、「別にそのアイドルとかではなくて、僕が普段会わない人とかにゲストとして来てもらって、刺激があるとうれしいなっていうのは思いますね」とコメント。

直木賞作家・今村翔吾&山崎怜奈のラジオ番組がスタート。充実した初回収録を語る!

 山崎も「全体的な話で言うと、 私、大阪のラジオ局でのお仕事っていうのが珍しいことなんですよね。先生とお話してても私がすごく標準語で、すごくフラットなので、この地域にお住まいの方は逆にどう聞いてるんだろうなっていうのは今からすごい楽しみなところでもあるし、未知数すぎてドキドキするところもあります」と初の大阪でのラジオへのチャレンジに声を弾ませ、「やっぱり歴史の話は自分もすごく好きで探求心が行きすぎてるところもあると思うんですけど、本の話は、生きてきた日数、年数も比例すると思っていて。本の読んでいる冊数は先生の足元にも及ばないので、面白い歴史小説や、作家さんから見たすごい本に関して間近で質問攻めにできるのは、やりがいのあることだなと思っています。リスナーの聞きたいことをリスナー代表でうまく組み取って質問できるように頑張っていきたいと思います」と意気込んだ。

 記者からの質問では、文字という媒体で表現することの多い2人が考える、ラジオの魅力について聞かれると、「小説っていうのは、映像がないわけですよね。画がない中で表現する芸なんですよ。ラジオもそういう意味では共通する何かがあって、だからこそリスナーの頭というか、想像力と協力して作っていくよさがあると思う。僕たちだけの発信じゃなくて、双方の協力のもとにどんどん面白くなっていくっていうのがいいメディアなのかなと思います」と、今村氏は小説家ならではの切り口で魅力をPR。「テレビの画質とかめちゃくちゃよくなってるって言うんですけど、人間の脳が思い描く画像っていうのは実はもっと素晴らしいもので、このままいくとあと100年ぐらい超えられないって言われてるんです。そういう意味で言うと、人間のこの力をもっと喚起できるのがラジオと小説で共通して素晴らしいかなと思います」と独自の持論を展開した。

 山崎は「ラジオの魅力は居場所になれることだなと思っていて。声だけで、音だけで、耳だけ傾けていれば聞ける手軽なところもありながら、別に離れていても罪悪感もない。好きな時に好きなタイミングで、自分の気持ちに合わせて寄り添えるのがラジオというメディアのよさだなと思います」と分析するとともに、「ネットとかで商品を買う時って、おすすめが出てきちゃうから、自分の趣味趣向から1歩離れたところになかなか行きにくかったりするじゃないですか。だからこそ書店で本を選ぶ楽しさがあって、そこでの出合いや発見があると思うんです。書店での本との出合いと同じで、ラジオに関してもラジオでの新たな知識の発見だったり、音楽との出合いがあるので、フラッと寄り添える居場所でもありながら一期一会の出合いがあるのが、ラジオの魅力かなと思っています」と熱弁。

 おすすめのラジオの聞き方についても聞かれると、「時間が時間やし、小学生には聞いてもらえないとは思うけど、 だから、本当にこの時間やからこそま気楽に聞いてもらえるというか、本当に構えんと聞いてもらいたい。あとは、僕の読者が比較的若い方なんですけど、それでも年配の方が多いんですね。そういう意味では、若い方に本の魅力とか歴史の魅力を知ってもらえたらうれしいなと思います」(今村)、「深夜なので、寝る前とか、勉強中の学生さん、ドライバーさんが聞いてくださると思っていて、そういう方にちょっと小ネタが入ってくるような気軽に聞ける番組になったらいいですし、私自身が小さい頃に“歴史好き”って言うとめちゃめちゃ変人がられて。それを共感できる友達があんまりできないまま育ってきたので、『歴史とか本とか実は好きなんだよね』というリスナーさんたちの語り場になったらいいなと思います」とリスナーにメッセージを送った。

直木賞作家・今村翔吾&山崎怜奈のラジオ番組がスタート。充実した初回収録を語る!

 最後には、再び今村氏から山崎へのオファーの話になると、「百戦錬磨だから(笑)」と一言添えるとともに、「まず歴史が好きと知っていたし、本も読まれている。ほかにもそういう方はおられると思うんですけど、ラジオとか聞かせてもらって、『あ、一緒に番組をできたらうれしいな』と思ったのが、山崎さんだったというのが正直な気持ちです。あとは、マニアックな歴史の話を引き出したいし、僕も引き出されたいなっていう思いもありました」と“歴女”の山崎の手腕に期待。

 これに、山崎は「全く百戦錬磨ではないんですけど、純粋にすごくうれしいことですし、できる限りサポートさせていただきつつ、番組がいい方向に向かっていける一助となれるように頑張りたいと思います。でも、深夜なのである程度許される免罪符みたいなところがあると個人的には思ってるんです。やっぱり作家の先生だからこそ、作家さんにとっての出版業界にとっての当たり前みたいなのは、聞きたいです」と意欲を見せ、今村氏も「原稿料の決まり方ぐらいまではいけるのかな(笑)」と話しながらも、「作家が何を一番気にしてるかとか、いろいろあると思うので、お答えできればなと思います。まさかラジオをやる人生だとは思ってなかったですけど、僕も質問を用意しておいて、逆に質問があったらどんどん聞いてもらえたら」とコメントし、会見を締めくくった。


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