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中村俊輔が「第101回全国高校サッカー選手権大会」の応援リーダーに決定2022/08/09

中村俊輔が「第101回全国高校サッカー選手権大会」の応援リーダーに決定

 横浜FCの中村俊輔選手が、日本テレビ系で放送される「第101回全国高校サッカー選手権大会」(12月28日に開幕。2023年1月9日に決勝戦を予定)の応援リーダーを務めることが分かった。

中村俊輔が「第101回全国高校サッカー選手権大会」の応援リーダーに決定

 中村選手は神奈川・桐光学園高校で、2年次に第74回大会で初めて全国大会に出場すると、第75回大会では背番号10を付け、決勝で千葉・市立船橋に敗れたものの、準優勝に輝いた。高校卒業後は、横浜マリノス(現横浜F・マリノス)に入団すると、2002年にはイタリアのレッジーナに移籍。セルティック(スコットランド)では、06-07シーズンにスコットランドリーグで9ゴール12アシストを記録し、欧州主要リーグではアジア人初となるMVPを受賞した。

 その後、エスパニョール(スペイン)、横浜F・マリノス、ジュビロ磐田を経て、現在は横浜FCでプレー。今年3月の水戸戦では、83分に途中出場すると直後のコーナーキックで、高校の後輩でもある小川航基選手のゴールをアシストして逆転勝利に貢献するなど、44歳となった今季もJ2の舞台で勝負強さを発揮している。

 日本代表としては、04年のアジアカップでは優勝に貢献しMVPに選ばれると、06年ドイツ大会、10年南アフリカ大会と、FIFAワールドカップ2大会に出場。日本代表不動の「10番」として、国際Aマッチ98試合出場24得点の記録を残している(22年8月8日現在)。

 応援リーダー就任依頼を受け、「応援リーダーのことは知っていました。純粋にうれしかったです。すぐに『やらせていただききたい』という返事をしました」という中村。現在も高校サッカーを見ているそうで、「前回大会は15、16試合くらい見ました。優勝した青森山田高校は、ハイボールで競ってセカンドボールを拾って、サイドで1対1を作ってクロスを上げて、といった得意な形を作ってやっているように感じました。全体的に自分たちの強み、ストロングポイントを高校サッカーでぶつけ合っている、という印象を受けました。見ていて面白いし、逆に自分も考えさせられましたし、初心に帰れた感じがして、すごくよかったです」としっかりチェックしている。

 自身の高校時代については「最初は、ほかの部活とグラウンドを分けたり、ボールを使った練習があまりできなかったり、戸惑いはありました。でも、そういった限られた環境の中で考えたり、工夫したり、行動に移したりすることで、高校時代に一番成長できたんじゃないかと思います。練習後の自主練習の大切さを知ったのも高校時代で、今も自分の一番大事な部分になっています。今の基盤になっているのは高校の3年間だと思います」と振り返る。

 さらに、「練習をすれば絶対に伸びる、という感覚を持てたのが高校時代でした。『自分の宝物』みたいなものを作れたんだと思います。高校3年間は本当に大きかったと思います。高校サッカーを経て、プロになれて、海外にも行けて、日本代表でもプレーできましたし、今考えると、高校サッカー、高校生活は、そうなるためのしっかりした土台、しかも揺るがない頑丈な土台ができた場所ですね」と高校時代の経験が、自身にとって大切なものとなっていることを明かす。

 そして、高校生たちに向け、「今後も必ず、うまくいっている時もあれば、うまくいっていない時もあると思います。うまくいっている時ほど自分の足元を見つめて初心に帰る、うまくいっていない時ほどその壁にぶち当たって乗り越えようとしている時が一番成長する、そのメンタリティーで頑張ってほしいと思います」とメッセージを寄せている。

 日本テレビスポーツ局の山下剛司プロデューサーは「中村俊輔選手は、スコットランドリーグMVPや2回のJリーグMVPといった数々の記録や、欧州チャンピオンズリーグ・マンチェスターU戦での直接フリーキックのゴールなどの人々の記憶に残るプレーが印象的ですが、決して順風満帆なサッカー人生を歩んできたわけではないと感じています。中村選手から高校生に向けたメッセージには、『うまくいっている時ほど自分の足元を見つめ、うまくいかない時は壁を乗りこえようとする力が糧(かて)になる』という言葉があります。ユース昇格がかなわなかったり、W杯メンバーの落選を経験したり、多くの苦難を乗り越え、それを糧にして中村選手は成長、進化を続け、ヨーロッパで大きな飛躍を遂げました。今大会の高校3年生は、コロナ発生以降に入学した年代になりますが、コロナ禍の苦境の中で努力を続ける高校生の皆さんの目標として、中村選手こそ適任だと思い、今回、応援リーダーを務めていただくことになりました」と中村起用の理由を語っている。

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