「自分の推しを決めるのに時間がかかりました(笑)」――秋田汐梨が選ぶ「彼女、お借りします」の“推しヒロイン”は!?2022/07/23
原作は世界累計発行部数1000万部を突破(2021年12月現在)し、2020年にはアニメ化、そして7月からドラマとなってテレビ朝日ほかで放送中の「彼女、お借りします」(ABCテレビ制作)。ダメダメながら真っすぐな優しさを持つ主人公が、ひょんなことからレンタル彼女を発注したことで、元カノをはじめさまざまな女性を巻き込んだ恋模様を展開しています。
なにわ男子の大西流星さん演じる主人公・木ノ下和也が、桜田ひよりさん演じるレンタル彼女(レンカノ)・水原千鶴を発注したことで動き始める本作。その和也が衝動的にレンカノを発注するきっかけを作った和也の元カノ・七海麻美も、第2話から本格的に登場。第1話でも、登場早々に和也に「別れよ?」と言い放つ強烈な場面がありましたが、第2話でもたまたま居酒屋で一緒になった千鶴と麻美がぶつかるシーンに注目が集まりました。
今回は、周りを魅了し惑わせる “あざと女子” こと麻美を演じる秋田汐梨さんを直撃。取材会(https://www.tvguide.or.jp/feature/feature-1625634/)では「私とは真逆」と役の印象を語っていた秋田さんですが、演じたからこそ感じた麻美の魅力、さらに「今でも行きたい!」と振り返るほど充実していた撮影現場でのお話を伺いました。
――秋田さんが演じられる麻美は裏表のある女性ですが、演じていて難しかった部分はありますか?
「和也の前では、ほかの男性の時よりももっとプラスであざとさを出してるんですけど、あざとさだけでなくちょっと毒を吐いたりもするんです。普通の人なら麻美の裏の顔に気づくようなことも、和也は気づかないからこそ言ってる。『ここまで言ったらさすがに毒を出しすぎだな』とか『ここまではぶりっこではないな』と、そういうバランスは難しかったです」
――そういったバランスに加えて、麻美は頭の回転もすごく早いなと感じます。秋田さんから見て麻美はどのような印象がありますか?
「臨機応変で、和也と千鶴の関係性も勘繰って気づけるのもすごいと思うし、自分がレンタルしてみるところまで動く行動力は尊敬しちゃいます。観察力がすごいなって思いますね」
――和也も、麻美にフラれてから「麻美ちゃん、麻美ちゃん!」と引きずっている場面が度々出てきますが、和也があそこまでとりこになる麻美の魅力は何だと思いますか?
「相手の性格とかを全部把握した上で、その人に合わせたあざとさを出してるんだろうなと思います。和也のばかっぽいところや鈍いところを知っている上で、和也をとりこにさせるあざとさを出していて。麻美のそういう頭のよさはいろんな面で生きるというか、麻美が社会人になったら…怖いけど、営業とかうまそうですよね(笑)」
――世渡り上手な感じがありますね(笑)。逆に麻美側から見ると、和也に執着している部分も見えてきますが、秋田さんから見た和也の魅力を教えてください。
「鈍感なところが多いと思うんです。麻美は全部計算してやってるけど、和也は実は無意識に麻美を嫉妬させていたりするので、いつの間にか麻美も気持ちが向いてしまう。さえない男の子ではあるけど、努力してたりいちずだったり、そういう部分にとても魅力があるなと思います」
――和也の一見さえない部分も、一歩踏み出さないと分からない魅力がありそうですよね。
「そうですね。普通に接しているだけじゃそこまで魅力は分からないけど、深く関わってみると意外とピュアで思いやりがあって優しい人なんだろうなっていうのが伝わってきます」
――今回、作品に入るにあたって原作を読まれたと伺いましたが、いかがでしたか?
「和也の心の声がすぐに漏れたり、和也だけの妄想シーンがあったりして、コミカルでとても面白いなと思いました。登場人物の女の子たちもみんなかわいくて、自分の推しを決めるのに時間がかかりました(笑)」
――ちなみに、その推しがどなたか伺っても…?
「墨ちゃんです…ほんとにかわいいんですよ!」
――ドラマでは沢口愛華さんが演じられますね。桜沢墨のどんなところにキュンとしましたか?
「ちょこちょこっとした動きがかわいいというのもあるんですけど、ちゃんと自分の目標に向かって頑張ってる姿もあって。話したいのになかなか声がかけられないけど、最後に和也と別れる時に、『バイバイ、またね』って伝えるのがほんとにかわいくて! 早く沢口さんの演じる墨ちゃんが見たいです」
――桜田さん演じる千鶴とは、第2話での居酒屋でのシーンや終盤でのカラオケ店でのシーンなど、対峙(たいじ)する場面が何度も出てきますが、桜田さんとは「Seventeen」でも共に活動されていますよね。
「ひよりちゃんは常に周りを見て行動してるし、雑誌の現場でも盛り上げてくれているんですけど、女優の時の顔とモデルの時の顔が全然違くて。常に役のことを考えたり、ドラマの撮影でバタバタするところにも気を配っていて、さすがだなと感じていました」
――秋田さんも女優とモデルそれぞれで活躍されていますが、秋田さんが思うドラマ現場の魅力を教えてください。
「モデルだと自分で全部表現しないといけないけど、ドラマは相手の方のお芝居や周りの芝居を受けて自分のキャラクターを確立させたり、セリフの言い方にもつながったりすると思うので、みんなで作り上げるのは作品の現場じゃないとできないなと思います。撮影期間が長いから、その分みんなで協力したり、つらい思いもみんなで乗り越えてこそ、いい作品ができるなと思います」
――先ほど撮影風景をのぞかせていただいて、現場がすごくいい雰囲気だなと感じました。今回の現場で印象的なエピソードはありますか?
「私は途中から(撮影に)参加したのですが、クランクインした日には既に現場が楽しい雰囲気で、だからこそすぐに私もなじめたなと思うんです。スタッフさんも常に優しくて面白くて、朝早くても和ませてくださって…(近くにいたドラマスタッフを見て)すごいうなずいてくれてる(笑)」
――(笑)。桜田さんもインタビュー(https://www.tvguide.or.jp/feature/feature-1640429/)で「こんなに明るい現場は他にない!」とお話しされていました。
「みんなとワイワイしているのが本当に楽しかったです。今も『かのかり(彼女、お借りします)』の現場に行きたいくらいです。もう(撮影が)終わって悲しいんですけど、『楽しかったな』っていう思い出が本当に強い。『青春』『学生』というのをずっと感じていました」
――ドラマの続編も見てみたいですね…!
「(スタッフの方を見て)ぜひ! 続きやりたいです、ほんとに!」
――それでは最後に、今後の見どころを教えてください。
「千鶴と和也の関係がバレそうでバレないところは見ていてハラハラすると思いますが、 初めはただの“レンタル彼女と大学生”という関係だったのが、徐々に距離が縮まっているのを見るとすごくほっこりするんです。そこに麻美や更科瑠夏ちゃん(工藤美桜)、墨ちゃんが入ってくることで、全10話がジェットコースターみたいになって、最後までずっと楽しめる作品だと思います。麻美も、最初こそケロッと『別れよ?』って言ってるけど、どんどん和也の魅力にひかれて、いつの間にか和也のことを考えてる。人には絶対見せないけど、自分の中に隠してる感情がちょっとずつ見えてくると思うので、そういう部分にも注目していただきたいなと思います」
【プロフィール】
秋田汐梨(あきた しおり)
2003年3月19日生まれ。京都府出身。17年女優デビュー。集英社「Seventeen」の専属モデルとしても活躍中。 主な出演作は、映画「惡の華」、ドラマ「3年A組-今から皆さんは人質です-」(日本テレビ系)、「ホームルーム」(MBS)、「17.3 about a sex」(ABEMA)など。
【番組情報】
ドラマL「彼女、お借りします」
テレビ朝日
土曜 深夜2:30〜3:00
ABCテレビ
日曜 午後11:55〜深夜0:25 ※7月24日は深夜0:20〜0:50
取材・文/平川秋胡(ABCテレビ担当) 撮影/蓮尾美智子 メーク/長島由香(MARVEE) 衣装/菊池奈由佳(東京衣裳)
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