Feature 特集

【WATCH的イケメン図鑑】Vol.45 アンソン・ブーン2022/07/24

WATCH的イケメン図鑑/アンソン・ブーン「セックス・ピストルズ」

“クレイジーな天才”を演じた今後も期待の英国俳優

 1970年代後半のミュージックシーンを席巻したパンクロックバンド、セックス・ピストルズの誕生譚を描く「セックス・ピストルズ」で、ボーカルの“ジョニー・ロットン”ことジョン・ライドンを演じているアンソン・ブーン。まだ出演作の少ない新星ながら、実在のカリスマと化したアンソンが劇中できらめいている。

 ご存じの通り、セックス・ピストルズは反体制的なスタイルで世界を熱狂させた“伝説”で、フロントマンだったジョニーもかなり個性的。同バンドメンバーのギタリスト、スティーヴ・ジョーンズの自伝を原作にした本作のジョニーも“クレイジーな天才”として登場し、バンド結成からブレークを経て解散に至る間、その時々で物語をかき回していく。しかしながら、やはり伝説のバンドの“顔”たるもの、とっても魅力的なのは間違いなし。「お前、歯が腐ってる(rotten)な!」などとメンバーにからかわれて、“ジョニー・ロットン”なる芸名を頂戴してしまうものの、たどたどしいスマイルがむしろキュート❤︎ 口の悪さや嫌なヤツっぷり、傲慢さや自由すぎる態度が目につくものの、実は割と優しかったり、繊細だったり、素直だったり、お母さんのことが大好きだったりもする。

WATCH的イケメン図鑑/アンソン・ブーン「セックス・ピストルズ」

 さらに、パフォーマンスシーンにハッとさせられるのは言わずもがなで、アンソンだけでなくバンンドメンバー役のキャスト全員が撮影に向けて猛レッスン! そのかいあり、大きな瞳をさらに見開いて歌う姿にはしびれさせられるし、斬新な70年代ファッションもいちいちお似合いで目が離せない。そんな彼らの“青春”を、当時のムードを映像の中に充満させながらスタイリッシュに切り取ったのは「トレインスポッティング」や「スラムドッグ$ミリオネア」のダニー・ボイル。アカデミー賞監督賞にも輝く名匠が全6話すべてで監督を務め、思う存分に腕を振るっている。

 きっと、このドラマをきっかけに彼自身も人気者になっちゃうんだろうな~という気配プンプンのアンソン。前述の通りまだ作品数こそ少ないものの、「1917 命をかけた伝令」ではサム・メンデス、「ブラックバード 家族が家族であるうちに」ではロジャー・ミッシェルと、名監督たちの作品でキラリと光る存在感をすでに放ってきている。特に後者での評価は高く、スーザン・サランドンやケイト・ウィンスレットらベテラン出演陣に一歩も引けを取らない演技が注目の的に。今後の作品も随時要チェックのすてきな英国俳優が、また1人現れましたよ!

【プロフィール】

WATCH的イケメン図鑑/アンソン・ブーン「セックス・ピストルズ」

アンソン・ブーン(Anson Boon) 
2000年2月15日生まれ。イギリス出身。「刑事モース~オックスフォード事件簿~」(13年~)、「エイリアニスト」(18~20年)などのドラマに出演。映画出演作に、アレクサンドル・アジャ監督のパニックホラー「クロール -凶暴領域-」(19年)、ケイト・ウィンスレット演じる女性の息子役を好演した「ブラックバード 家族が家族であるうちに」(19年)、兵士役の1人で出演した戦争大作「1917 命をかけた伝令」(19年)など。Netflixのドラマ「The Defeated -混沌のベルリン-」(20年)ではテイラー・キッチュらと共演している。

【作品情報】

WATCH的イケメン図鑑/アンソン・ブーン「セックス・ピストルズ」

「セックス・ピストルズ」(全6話) 
ディズニープラス スター 
独占配信中

文/渡邉ひかる



この記事をシェアする


Copyright © TV Guide. All rights reserved.