風俗嬢役に挑戦する工藤遥、「ロマンス暴風域」で初共演の渡辺大知に感謝！「何より一緒にいて居心地がいいです」2022/07/05

　渡辺大知さんが主演を務めるドラマイズム「ロマンス暴風域」（MBS／TBSほか）が7月5日よりスタート。原作は、リアルな描写で読者の心をえぐる話題作を続々と生み出し続ける鳥飼茜さんの同名コミックで、アラサー男性と風俗嬢の運命の恋とその後を描いた物語です。

　主人公は、私立高校で非正規美術講師として働く34歳の男性・佐藤民生（渡辺）。民生は、非モテの人生を歩む自分にコンプレックスを抱えながら生きていたが、ある日、ふと入った風俗店で出会った女性・せりか（工藤遥）に一目ぼれ。お金や肩書など関係ない“運命の出会い”を感じ、店に通いつめるように。客と風俗嬢という関係から始まった民生の恋。せりかとの関係は徐々に接近していき、念願の恋人同士の“ような”関係になるも、せりかとの恋は民生に容赦なく現実を突きつけていく。

　そして、ある出来事がきっかけで、失意のどん底にいた民生が出会った、激安ヘルスに勤務する風俗嬢・なっちゃん（小野花梨）。「この人生ですれ違う女たちの中に、僕と愛し合うために生まれてきた運命の人はいるのだろうか」。目を背けることのできない現実に惑う民生が求める、真実の愛とは何か。運命の恋はどこにあるのか。“ありのままの自分”を認めてほしい。愛してほしい。そんな誰もが一度は感じる思いをリアルに描き出していきます。

　ここでは、美術の非常勤講師・民生を演じる渡辺大知さんと、風俗嬢のせりかを演じる工藤遥さんのインタビューをお届け。ドラマの見どころや撮影の雰囲気などについてお伺いしました。

――台本を読まれての感想を教えてください。

渡辺　「まず、“人と人が共存する”ということはどういうことなのかを、あらためて考えさせていただいた台本でした。僕は生涯誰とも結婚しないという選択も間違っていないと思います。ただ、人間は1人でも物理的に生きていくことができるかもしれないけれど、それだと得られない感情がある。やっぱり人は誰かに支えてもらったり、逆に支える立場になったりすることで生きる原動力になっている部分が大きいと思うんです。もちろん、誰かと共存して生きていくという選択肢が恋愛だけとは限らないけれど、民生にとって何かを追い求めている中で選んだのが、風俗嬢との恋愛だったのかなと。また、民生だけでなく、民生が出会う女性たちにもそれぞれ悩みや不安があり、何か追い求めている。その中で、もがき、苦しみながら生きる姿も描かれている本作は、ある種、現代の群像劇だなと思いました」

工藤　「渡辺さんがおっしゃったように、常に何かを、そして誰かを追い求めて生きている人たちのお話だなと思いました。人は、心の隙間に何かを埋めたくなる。まるでパズルのピースのように。そう感じさせていただきながら、台本を読み進めていました。また、今回演じる風俗嬢という役は、私にとって挑戦であり、女優として一歩成長できる機会をいただけたのかなと思っています。本当にありがたいことだなと思いながら、日々撮影に臨んでいます」

――本作は漫画をドラマ化したものですが、原作を踏まえて、それぞれ演じる上で意識されていることはありますか？

渡辺　「基本、漫画は目の向きやうつむき加減での表情など、細かい動き一つ一つに意味を持って描かれていると思うのですが、それをそのまま忠実に表現するというよりかは、鳥飼さんが描いた意味や、特に何を重視して描かれたのかなということを考えながら、最大限のリスペクトを込めて民生を大事に演じさせていただいています」

工藤　「監督はじめ、私たちキャストやスタッフさんは原作をそのままコピーしてドラマを作ることを目標としていないので、漫画の中での世界と、人間が演じるという部分を上手にすり合わせていきながら撮影をしています。その中で、せりかの衝動的かつ本能的な生きざまみたいな雰囲気だけはなくさないように演じています」

――現在、絶賛撮影中とのことですが、雰囲気はいかがですか？

渡辺　「最初に民生とせりかの大事なシーンを撮れたので、いいスタートが切れたなという雰囲気の中で撮影ができていると思います。センシティブなシーンなど緊張感のあるシーンが多い中でも、温かい現場なので安心しながら日々撮影をしています」

工藤　「いい環境の中でお芝居ができているのかなと。もちろん、緊張感のあるシーンが多いので難しいなと感じる場面も多々ありますが、そこは渡辺さんはじめ、スタッフさんたちに助けていただきながら、和やかに撮影をしている感じです」

――今回、初共演とのことですが、一緒にお芝居されていかがですか？

渡辺　「工藤さんは真剣に役のことを考えていらっしゃって、一つ一つ丁寧に演じられていらっしゃるのかなと」

工藤　「私は初めから渡辺さんの後ろをひたすらついていこうという気持ちで、頼らせていただいています。初めてのことが多いので、このシーンでどう演じたらいいのかなと悩んでいる時に、『こうしたらいいんじゃないかな』と提案していただいたり、手を差し伸べてくださったりと本当に助けていただいています」

渡辺　「いやいや、お互いさまですよ（笑）」

工藤「（笑）。でも、本当に渡辺さんでよかったなと思う場面がたくさんありますし、何より一緒にいて居心地がいいです」

渡辺　「よかったです。ありがとうございます！」

――とてもいい関係性で撮影をされているんですね。初回を楽しみにしています。貴重なお話をありがとうございました！

【番組情報】

ドラマイズム「ロマンス暴風域」
7月5日スタート　
MBS　火曜　深夜0：59～1：29　※初回は深夜1：19～1：49
TBS　火曜　深夜1：28～1：58　※初回は深夜1：50～2：20
※地域によって放送日時は異なります
※TBS放送後、TVer・GYAO!・MBS動画イズムにて見逃し配信

取材・文／MBS・TBS担当　M・M　
ヘア＆メーク／佐鳥麻子　スタイリスト／Shinya Tokita（渡辺大知）　衣装協力／シャツ￥20,900 ユハ（ユハ）、その他スタイリスト私物　
ヘア＆メーク／市川良子（吉野事務所）　スタイリスト／鈴江英夫（H）（工藤遥）