眞栄田郷敦、心を読める少女と逃走!? こわもての元ヤンを演じるハートフルコメディーで「父親になった気分」2022/05/15
NHK総合の“夜ドラ”第2弾「カナカナ」が、5月16日からスタートします! 眞栄田郷敦さんが演じる心優しきこわもての元ヤンキー・日暮正直(通称・マサ)と、加藤柚凪さん扮(ふん)する心が読める5歳の少女・佳奈花(通称・カナ)が織りなすハートフルコメディーです。
マサ役の眞栄田さんは、意外にもNHKへの出演も地上波連続ドラマの主演も初めてだとか。今回は、そんな眞栄田さんから役や作品への思い、佳奈花役の加藤さんをはじめとする出演者とのエピソードなどを伺いました!
――NHK出演も地上波の連続ドラマの主演も初めてとのことですが、感想と意気込みを教えてください!
「NHKさんにはいつかは出演したいという思いがあったので、すごくうれしかったです。地上波で主演も初めてなので、ワクワクと不安の両方があったんですが、どんな作品をやるにあたってもその二つはあるので、変わらず真っすぐ100%作品に向かいたいと思って臨みました」
――「今日から俺は!!」の西森博之さんのコミック「カナカナ」が原作ですが、漫画や台本を読んだ印象はいかがですか?
「漫画も台本もコメディーの部分はすごくコメディーに振り切っていて面白く、一方、ハートフルな部分もあって、そのギャップが何よりの見どころです。台本を読んでいても心に迫るグッとくるような箇所があるんです。普段はちょっとふざけていて個性が強いキャラクターたちの、胸が熱くなるような関係もあったりして…。本当に心温まる、ウルっとするような場面をはじめ、全部が見どころです」
――今までマサのような役をやったことがないそうですが、マサらしさを出すためにどんなことを意識されましたか?
「普段は動きやしぐさでリアルな雰囲気を出すのですが、マサは余計なことをせず、ドーンと構えてとにかく真っすぐ演じることを意識しました。また、マサっぽさを出すために、ほかの登場人物との感覚やリアクション、空気感のズレを意識して演じています。ほかにも、見た目とのギャップが大事だと思ったので、左目に傷がバーッと入った傷メークをして、眉毛もシュッと細めに作るなど、こわもてに見える感じにしていますね。マサの気持ちのスイッチが入った時には、怖い雰囲気も出すようにしていました」
――演じる上で、参考にしたことや準備したことはありますか?
「原作ファンの方がいらっしゃるので、マサの雰囲気や見た目、表情、しぐさなどは、実写になっても違和感がないように意識してやるべきだと考えて、その辺は漫画をしっかりチェックしました。とはいえ、台本で自分が感じ取ったマサを演じている部分もあるので、そこはバランスを取りながらやっています」
――台本から感じ取った、原作と異なる部分はどんなところでしょうか?
「原作のマサはどこまでも真っすぐで真っ白な人物ですが、ドラマの中ではもうちょっと人間っぽさが出てもいいのかなと。そこは、マサでもこういうところで感情が揺らぐんだなと分かれば、見ている人も感情移入できるんじゃないかと思って演じていました」
――とにかく真っすぐなマサですが、恋に関しては鈍い人物ですよね。眞栄田さんは敏感な方ですか?
「恋に限らずわりと人の思いには敏感な方だと思います。でも、気にしすぎるとしんどいので、人と接するときはあんまり気にしないようにしています(笑)」
――では、マサみたいな人についてはどう思いますか?
「野生の勘が働く部分は共感できるのですが、一方で全く理解できない部分もあるので、そのバランスも楽しみながらやらせてもらいました。マサみたいな人間になりたいというより、ああいう人間がいたらすてきだなと思います」
――物語はマサとカナを中心に進んでいきますが、カナ役の加藤さんとの関係はいかがですか?
「初日は岸辺勇介役の(前田)旺志郎くんがカナと遊んでくれていたんです。でも、同じシーンが増えていくうちに自然と仲良くなりました。子どもだからではなく、同じ空間にいるから会話をするようになって、本当に自然な流れで仲良くなりましたね。今では、“カナ”、“マサ”と呼び合うようになって、役を越えた関係性ができてきたんじゃないかな。一緒に遊んで、たわいもないことを話して、手紙のやりとりや折り紙、似顔絵もたくさんくれるので、本当に父親になった気分で、リアルな関係性ができていると実感しています」
――加藤さんはどんな子ですか?
「6歳ですが、人として対等に接することができるし、とてもしっかりしています。子どもだからかわいがるとか、話してあげるというのではなく、自然にコミュニケーションができる子なんです。僕自身も助かっていますし、一緒に演技していてとても楽しいです」
――そんな加藤さん演じるカナにとってどういう存在でありたいと思って、マサを演じていましたか?
「みんなと同じように変わらず、平等に接することがマサとしての役目なのかなとは思っていて。マサがどんどんファーザーとしての意識が出てきてからは、とにかく真っすぐカナのために動くという意識でやっています」
――ドラマとしてカナが人の心を読めるというのが特徴的だと思います。この設定は作品にどういう効果を与えていると思いますか?
「表面上でいい人とか、みんなに平等に接する人はいると思うけど、心を読めることによって、それが本当の素でやっているかどうかが分かるのが大きい部分なんじゃないかなと思います。心が読めるからこそ、マサの人柄が本物だということがより伝わるんじゃないでしょうか」
――もし眞栄田さんが人の心を読めるようになったらどうなると思いますか?
「カナが陥っている状況と同じようになると思います。なかなか人を信用しきれないし、割り切ることも難しいし…。分かっていても分からないふりをして割り切ることはできるけど、はっきり聞こえちゃうと割り切れないだろうし。もしマサみたいな人がいたら、救いだなと思います」
――先ほど、マサの一番の親友である勇介役の前田さんのお話がありましたが、現場でどんなお話をされていますか?
「旺志郎さんはすごくいい人で、気軽に何でも話します。初日がマサと勇介が海辺でカナのことを話すシーンだったのですが、美しいロケーションで2人の関係性が見えるいいシーンになりました。シーンについては結構話し合って変えたりしました。より良いシーンを作るために2人で相談することも多いですね。相談しやすい方です」
――どんなことを相談されたのでしょうか?
「初日から2人の関係性が分かるようなシーンにするためにどうしたらいいかを話し合いました。ほかにも、マサが経営している居酒屋『パイセン』のシーンは2人でいることが多く、コメディー要素もあるので、より面白くするために2人で工夫しています」
――各週さまざまな見せ場があるようですが、撮影ではどんなシーンが印象的でしたか?
「大掛かりなワイヤーアクションや、雨の中での大人数とのアクションシーンが印象に残っています。ハートフルコメディーではあるんですけど、意外とアクションシーンがあるんです。ほかにも各話ごとに動きがあるので、毎回新鮮な気持ちで撮影しています」
――アクションシーンに備えて体づくりをされたのでしょうか?
「普段、あまり筋肉を大きくしてはいけない役の時は筋トレを控えているんですが、マサは強いし体が多少大きくても違和感がないと思うので、遠慮なく筋トレをさせていただいています(笑)。でも、衣装さんにどんどんTシャツのサイズがピチピチになっていると怒られています(笑)」
――コメディー要素が多いドラマということですが、どんなシーンが一番面白かったですか?
「居酒屋の常連客がいっぱい集まってわちゃわちゃしていて、それぞれが自由に面白いことをやっているシーンが楽しいですね。フルメンバーでいるとさらに楽しくなります!」
――そんな楽しそうな居酒屋があったら行きたくなりそうです(笑)。居酒屋メンバーをはじめ、個性的なキャラクターがたくさん登場しますが、眞栄田さんの好きなキャラクターを教えてください!
「橋本じゅんさんが演じる大門のおっちゃんはすごく好きですね。大門のおっちゃんというか、橋本さんの演技がとても細かくて面白いんです(笑)。マサは役柄上、台本に忠実に演じているので、ああいう細かい演技をされると自分も何かしたくなっちゃうんですよ。それを我慢しているんですけど。あ、そういえば、居酒屋の常連客の下浦(越村友一)・本原(勝矢)コンビもめっちゃ面白いですよ! 居酒屋で集まっているメンバーの中に2人が入ると、またちょっと雰囲気が変わって面白くなるんです」
――最後に視聴者の皆さんへ見どころをお願いします!
「1話15分なんですが、濃厚な15分になるんじゃないかなと思います。最初はコメディー要素があって、一人一人のキャラクターの個性や面白さが際立つのですが、見ていくうちに心にグッとくる作品になっていきます。何より見てもらうことを願っているので、毎日15分、気軽に見てもらいたいです!」
――ありがとうございました!
第1週あらすじ(5月16日~19日放送)
高校時代、1人で100人相手のケンカに勝った伝説を持つ日暮正直(通称・マサ)だが、今は更生し、居酒屋「パイセン」の経営者として穏やかな日々を送っている。ある日、はだしで逃げる少女・佳奈花と出会ったマサ。実は佳奈花には人の心を読める不思議な能力があり、それを知った叔父の沢田(武田真治)からギャンブルに連れ回され、地獄ようなの日々を送っていた。沢田に見つかり、連れ戻されそうになる佳奈花を見たマサは、佳奈花を連れて逃走。大門刑事たちから誘拐犯として追われる身となってしまう…。
【番組情報】
夜ドラ「カナカナ」
NHK総合
月曜~木曜 午後10:45~11:00(全28回)
NHK担当/K・H
メーク/MISU(SANJU) スタイリスト/MASAYA(ADDICT_CASE) 衣装協力/DIESEL (0120-55-1978)
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