青木崇高&迫田孝也、長野開催の「鎌倉殿の13人」トークショーに登壇2022/04/07
NHK総合ほかで放送中の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜午後8:00ほか)に出演する青木崇高と迫田孝也が、長野・丸子文化会館セレスホールで行われた「大河ドラマ『鎌倉殿の13人』スペシャルトークショー in 信州上田~木曽義仲挙兵の地 丸子~」に登壇した。
「鎌倉殿の13人」に登場する木曽義仲は、上田市丸子地域において以仁王の令により依田城で挙兵したという史実があり、ゆかりの地であることから今回のトークイベントを企画・実施。360人の観客が見守る中、義仲役を演じる青木と、源範頼役の迫田が、作品や役柄、ドラマの今後の展望などを語り合った。
血縁関係がある義仲と範頼を演じた2人。青木の印象について、迫田は「『西郷どん』(2018年)で共演していた時、“役者・青木崇高”に接していた。この男の面白いのは、やっぱり予想できないところ。こちらが台本からイメージしていたところとは違う芝居・言い回しを考えてくる。その土台となるのが、お寺を巡ったりして実際に生きていた方への敬意がありながらも、自分の中で消化して自分の芝居に変えていく。それを見ているのがとても楽しかった」と語る。
加えて、「真田丸」(16年)で矢沢三十郎頼幸を演じた時以来、上田市とはなじみがあるという迫田は「真田ゆかりの地をたくさん巡らせてもらい、おいしいものをいただき、友達もたくさんできた」そうで、そんな迫田について、青木は「本当になじみ方が尋常じゃなくて、(迫田は)鹿児島出身なんですよ。『西郷どん』の方言指導をするぐらい鹿児島にも詳しい方なのに、迫兄、長野の人?っていうぐらい詳しい」と明かした。
義仲に関して、「義仲のイメージはやっぱり荒くれものという印象がある」と迫田が言うと、青木は「今回はちょっとそれだけじゃないと思いますけどね。1000年近く前の人間が、ただの荒くれものが、地元の方にそんなに支え続けられるだろうか。相当な策略をもって、深い人間性があってこそ、後世に名前が語り継がれているのではと、僕はそう解釈しています」と話すと、会場から拍手が起こった。
そんな義仲を演じる心境を「実在した人物を演じるのは恐れ多い気持ちではあるし、守られている、見られているような気がするので、しっかり向き合わないといけないと思う。ただあくまでも大河ドラマなので、描かれるのはストーリーに合ったキャラクターであるべき。なので、実在の人物に敬意を持ちつつ、史実とは違う部分もあるかもしれないが、人間性とか魂を感じて演じることを心がけている。そのためにお墓参りなどもいかせてもらっている。討たれた地が大津の義仲寺で、そこにも行かせてもらった。最初に行った時には閉まっていて、まだ来るなということだと自分では解釈して、別の時に再度訪れました」と述べた。
薙刀などの殺陣シーンの稽古では「本番になると、テストの時より大きくガッと切りかかってしまう。感情がやっぱり伴うので。巴御前役の秋元(才加)さんも結構グワッときたので、それを軽くかわす形でやっていたが、内心ビクビクでした。それぐらいの気迫があった方がいいシーンになる」と青木が説明すると、迫田が「義仲について、そういった長い棒を振り回すっていうイメージが崇くんもあったと思うけど、その後の戦のシーンについてもいろいろ演技を考えていたよね?」と現場での青木の様子を明かすと、青木は「そうですね。合戦のシーンでいろんな合戦がある中で“色”が出た方がいいと思っている。木曽義仲にとって馬は大切なアイテムだと思うので、馬との距離感とかそういったものを大切にしなきゃ、とは思っていた」と振り返った。
馬乗りの練習にも励んだそうで、迫田が「これ本当に言わしてもらっていいですか? たぶん崇くん、僕のこと大好きなんですよ。いっつも電話で『迫兄、次いつ馬乗り行きますか? 僕この日とこの日空いているんで』って」と暴露し、青木は自ら「それだけじゃないんですよ、特急の席どこですか?って。大好きですから。でも本当によく一緒に行ってました」と告白し、迫田は「すっごい空いてるのに隣に座ってくるんですよ」と笑いつつ、「1人で行って練習していても受け身になってしまう。技とか難しいし、すごく繊細な操作が必要なんですけど、人がいることでその人の注意されていることが響いたり、自分の間違いを反芻(はんすう)する余裕も生まれたりするんです」と共に練習することが上達につながったようだ。
後半の展開では、義経と弁慶について青木が「菅田(将暉)くんの義経はなかなかこうSっ気が強いというか…。僕が『平清盛』(12年)に出た時の義経は神木隆之介くんだったから、マイルドで優しい感じでしたけどね。今回平清盛役で出られている松平健さんは、『義経』(05年)の時に弁慶をやられていたりとか。鎌倉時代が描かれるドラマでは、誰が弁慶やるんだろうって…。今後も、やっぱり弁慶誰がやるんだろうっていうのはすごく気になりますよね」と弁慶役への期待を明かす。
また、同じ源頼朝(大泉洋)に仕える安達盛長(野添義弘)について、迫田は「それは大変だよ。鎌倉殿の中での大泉洋さん、源頼朝は力を持っていて、やっぱり怖いところもあるじゃないですか。範頼を演じながら、最初に会えた時はうれしかったけど、その後ご機嫌を伺ってしまう。ストーリーの中では、お兄ちゃん(頼朝)の地雷を踏まないようにと思う。でも前室ではもちろん和やかな雰囲気ですよ!」とコメント。
「義経に、ここ直した方がいいんじゃないかなってところは?」という質問に、迫田が「僕は兄弟としてはやっぱり弟であって、頼朝さんのところに参じた時にどこからともなく現れたって言ったけど、その時に初めて自分の兄弟と会うところだったので、単純に兄弟が増えたってことでうれしかったんですよね。たとえ冷たい一面があったとしても、自分の弟だから守りたくなるような存在ではある。だから直してほしいところは特になくて、弟ができないところは僕がフォローするよっていうスタンスですね。そんなに抵抗がない」と解釈を語ると、青木が「その弟が、従兄弟(義仲)を倒そうとしているわけですが…。そのあたりが今後の見どころかもしれませんね」と展開を予想した。
そして、「頼朝がいなかったらどっちが天下をとっていた?」と尋ねられると、2人はそろって「はい!!」と、自分であると主張。そこで、迫田が「でもね、頼朝兄さんがいなくなったら順番的に考えても私…」と切り出すと、「兄弟の順番はそうなんでしょうけど、実際に能力があるかどうかは。結果を残してきている義仲としてはねえ」(青木)、「確かに僕はどこからともなく現れてなんかしれっといるっていう描写になってますけど、能ある鷹は爪を隠すって言いますからね」(迫田)、「能ある鷹はいつか出さないとだめなんですけどね」(青木)と絶妙な掛け合いを見せつつ、最後は迫田が「いつか出るでしょ!…でも確かに武将としては、負けます。義仲さんには1対1では負けると思う。でも、違った能力があるんじゃないかな? やっぱり総大将ですから!」とアピールした。
イベントの最後には、「こういうトークイベントが大好き。さらに、崇くんと一緒にできると思っていなかったから、うれしかったです。まずは義仲殿の活躍を楽しんでいただき、ちょっとその裏とかにいるかもしれない範頼も、よろしくお願いします。これからも『鎌倉殿の13人』を楽しんでください!」とあいさつ。
青木は「三谷(幸喜)さんの本をいただいて、僕の中で義仲という人物をどう組み立てていこうかなと思った時に、書かれていたのが『義』ですね。彼がやっぱりこう何百年も後の今の時代に、彼の生き方とか人間の器であったりだとか、そういったものが伝わっているのは、彼が人としてどうだったか、それが証明していると思うんですよね。彼は四天王や巴とか、自分の周りの人をとても大切にしていました。一族の人を本当に大切にして、自分が死ぬ時までも。そういったエピソードから彼の人物っていうのを、ちょっとずつ作り上げていったのもあります。とてもいとおしい人です」と義仲の魅力を熱弁氏、「依田城跡を上ったり、上田の町をぐるっと見渡した時に、彼が本当に見ていたであろう地形を一緒に見ることは本当に幸せでした。精うっぱいドラマでは演じさせていただきました」と締めくくった。
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