宮世琉弥が漫画原作ラブコメに初挑戦!「やっと恋愛作品に出られる!と思ったら、かなり癖が強いラブコメでした(笑)」――「村井の恋」インタビュー2022/04/05
TBSで4月5日深夜0:58からスタートする、新しい深夜ドラマ枠「ドラマストリーム」の1作目「村井の恋」は、電子コミックサービス・LINEマンガ限定レーベル・ジーンLINEにて好評連載中で「次にくるマンガ大賞2019」webマンガ部門で2位に輝いた同名漫画を原作にしたドラマ。
乙女ゲームの“推し”キャラクターに本気で恋をする教師と、その教師に恋をして猪突猛進にその感情をぶつける男子生徒の恋愛模様を描いたノンストップ・ラブコメディーで、主人公・田中役を務めるのは、髙橋ひかるさん。そして、教師である田中に恋をする男子生徒・村井に宮世琉弥さんが扮(ふん)します。宮世さんは、2020年10月期の金曜ドラマ「恋する母たち」(同系)での好演が話題となり、その後も「ナイト・ドクター」(フジテレビ系)や「もしも、イケメンだけの高校があったら」(テレビ朝日系)など話題作に引っ張りだこの、現在最注目の若手俳優です。
今回はそんな宮世さんに、原作がある作品を演じる意気込みや現場でのエピソード、さらには、あの人気声優とのコラボレーションの話までたっぷり語っていただきました。
――演じる村井の印象を教えてください。
「村井はものすごくいちずで、田中先生しか見えていないのが印象的でした。平井真理(曽田陵介)や桐山暁文(伊藤あさひ)に対する友達思いなところからも、村井がいい人なのだというのが分かります。1人2役ということで、春夏秋冬という役にも挑戦させていただいているのですが、春夏秋冬は田中先生の推しゲームキャラクター。現実世界の村井と、2次元に存在する春夏秋冬の違いをどう見せていくかというのが演じていて楽しい部分でもありますし、悩みどころでもあります」
――役作りで準備されたことがあれば教えてください。
「作品に入る前は、とにかく“田中先生が大好き!” っていうイメージトレーニングをしながらセリフを覚えました。監督からは、武士のようにワンコのように田中先生に猛烈にアタックしてほしいから、『武士ワンコになってほしい』というリクエストをいただきました。なので、先生と話す時は姿勢を武士のように構えてみたり、ワンコらしいところも見せてギャップを出すようにしています」
――そんな“武士ワンコ”な村井と、春夏秋冬との演じ分けで特に難しいところはどこですか?
「春夏秋冬はゲームの世界の人なので、2次元から飛び出してきた感じで演じるのが難しいですね。現実世界に妄想として出てきているので、少しは人間らしさがあってもいいと僕は思うのですが、あまりやりすぎても良くないので、そのあんばいが難しいです。春夏秋冬はセリフも変わっていて、『貴殿』みたいに日常生活では使わない言葉が出てくるので、昔の人になった気分で演じています」
――確かに珍しい言葉がたくさん出てくる台本ですよね。今回、役作りで人生初の金髪に挑戦したとのことですが、髪色以外にビジュアル面でこだわったところや、特に注目してほしいポイントはありますか?
「村井と春夏秋冬のビジュアルの差です! 村井が男子生徒らしい服装なのに対し、春夏秋冬は目にカラコンを入れて紫にしていたり、衣装も忍者風。髪形もウィッグをつけてロン毛にしているので、そのギャップにも注目してほしいです」
「人を好きになったら、壁や障害も関係ないという考え方がすごく好き 」
――宮世さんといえば、「恋する母たち」での好演も印象深いです。TBS作品にカムバックした感想などがあれば教えてください!
「久しぶりにTBSさんに来たら、『恋母』の時にお世話になったスタッフさんとも再会できて、とてもうれしかったです。『恋母』の撮影はもう一昨年のことで。その時の自分より成長できているか分かりませんが、少しでも成長した姿を作品の中で届けたいという気持ちもありました。当時ご一緒したスタッフさんも本作に携わってくださっていて、初めての現場なんですけど、初めてじゃない不思議な感覚があり、安心して現場入りすることができました!」
――田中先生を演じる髙橋さんと共演されてみた印象はいかがですか?
「髙橋さんとはお互いなじみやすい性格ということもあって、仲良く撮影させていただいています。作中では田中先生と村井は離れている存在なのですが、撮影の裏側ではたくさんお話しています。演じるにあたってお互いの信頼って大事だと思うのですが、気さくに接していただけるおかげで身を任せられるので、お芝居もしやすいです!」
――エンドロールのメーキング映像では、とても楽しそうに撮影されている様子が映っていますね! 以前のインタビューで緊張しやすいというエピソードをお話されていたかと思いますが、とてもリラックスして撮影されているように見えました。
「でも実は常に緊張しているんです。特に今回は、漫画原作の中心人物を演じるのが初めてということもあってプレッシャーを感じていて、クランクインの時もものすごく緊張していました。作品作りにおいても皆さんそれぞれ意見を持っていると思うので、何を言われても大丈夫なように身構えていて…。でも、現場の皆さんが『似合ってるね!』と言ってくださったり、僕に委ねてくださっている部分が多くて、現場では自信を持ってお芝居することができています!」
――原作のある作品はプレッシャーが大きいですよね。キャスト発表時のコメントでは、原作を読んで「おなかを抱えて笑った」とおっしゃっていましたが、それほど面白い作品だからこそ、その中に入るプレッシャーというのもありましたか?
「そうですね。原作を読んでいると、村井の髪が爆発したり白目になったり、おもしろ要素がたくさんあってすごいんです。そんなテンションの中、恋愛のことを真剣に語っているのが面白くて(笑)。いろいろな要素が詰め込まれていて、ラブコメでもちょっと毛並みが違うラブコメ作品ですね。新しいものを見つけた感覚でしたし、面白さが上がるほど、プレッシャーも上がっていきました。でも、自分が一番自信がないといけないと思うので、振り切って演じるようにはしています。躊躇(ちゅうちょ)なく、思ったことを思い切りよく出すのが大切なのかなと」
――なるほど。では、逆に原作のある作品を演じる面白さはどこでしょうか?
「最近はオリジナル作品をやらせていただくことが多かったので、役で遊ぶことを楽しんでいたのですが、今回は自分ではない誰かになりきるというのが新鮮で面白いです。原作を何度も読み返して、立ち方や癖を間違い探しのように見つけて読んでいく工程も楽しかったですね」
――細部まで漫画を研究したんですね! 原作から変えないようにしていることや、ドラマならではの要素を加えている部分があれば教えてください。
「本当に漫画から村井が現実に出てきたと思ってもらえるように忠実に演じたいと思って、村井のしぐさや考え方などを監督とたくさん相談しました。ただ、ドラマオリジナルのセリフも追加されているので、原作とドラマで区切って見てもらうのも面白いんじゃないかなと思います。新しい世界線はもちろん、原作と重なっている部分も見つけてもらえたら、うれしいです」
――原作から変わらない村井の魅力は、いちずに相手を思い続け、拒否されてもめげずに突き進むところですよね。そんな村井を演じていて心を動かされることはありますか?
「真っすぐ田中先生を思う村井を演じていて、先生と生徒の恋もロマンチックだなと思うようになりました。僕の周りにはそういう恋愛をしている人がいなかったので、もちろん最初は珍しい関係だなと思いましたし、あんまり想像がつかない恋愛の一つでした。皆さんそれぞれ理想の恋があると思うのですが、こういう形もあるんだなという新たな発見になりました」
――村井の考え方に共感したり、推せると思ったりしたことはありますか?
「先生だろうと年齢だろうと関係なしに、人をちゃんと好きになれるところが推せます! 人を好きになったら、そういう壁や障害も関係ないという考え方がすごく好きです。村井のガッツに共感する部分はたくさんありました」
――考え方もイケメン…。これまでもさまざまなイケメンを演じていらっしゃると思いますが、今後演じてみたいイケメン像はありますか?
「クールで大人なイケメンを演じてみたいです! つい先日、山門由希を演じる浅香航大さんとお芝居させていただいたのですが、余裕のある落ち着いた男性って格好いいなって。色気のある浅香さんだからこそ余裕のある男性を演じられるのかもしれませんが、僕もいずれは大人っぽくて、ちょっと色気のある役をやってみたいです!」
声優・梶裕貴とのコラボに「本当に光栄です…!」
――本作とほかのラブコメ作品との違いがあれば教えてください!
「僕、今までラブコメをやったことがないんです…! ちょっとぶっ飛んだところのある本作が初めてのラブコメってある意味すごいかもですね(笑)。だからこそほかの作品も気になりますし、ぜひ挑戦してみたいです!」
――胸キュンシーンの工夫で驚いたこととか、こだわっていることがあれば教えてください。
「とにかく猪突猛進にぶつかることを意識しています。村井が好きな人に対して一生懸命突き当たって、拒絶されてもまた立ち上がって猪突猛進するのが胸キュンシーンになっているので、格好よく見せようとは考えていないです。ひたすら全力で田中先生に恋をしている村井の姿にキュンとしてもらえるんじゃないかなと思います」
――コメディー要素も強い本作でコミカルな芝居に挑戦してみていかがでしたか?
「楽しいです! でも、ラブストーリーの部分もコメディーの部分もまだ慣れないです…。やっと恋愛作品に出られる!と思ってふたを開けてみたら、かなり癖が強いラブコメだったので、“クセ強俳優”としても売っていこうかなと思います(笑)」
――ちなみに、本編映像はもうご覧になりましたか?
「まだなんです(取材時)。Paraviさんで先行で流していただいている紹介動画は見ました! 自分頑張ってるなと思いながら見ていました(笑)。いい感じに“武士ワンコ”になっていたのではないでしょうか」
――そうだったんですね! 以前、好きなアニメに「七つの大罪」を挙げていらっしゃいました。本作ではその主人公・メリオダスの声を担当する梶裕貴さんが村井さん演じる春夏秋冬の声を担当しますよね。大好きなアニメキャラクターの声優が、自分の姿にアフレコしてくれると聞いた時はどんなお気持ちでしたか?
「ものすごく鳥肌が立ちました! メリオダスだ! エレンだ!って(笑)。僕もアニメが好きなので分かるのですが、アニメ好きな方ってどの声優さんが演じていらっしゃるのかを調べるんですよね。だから、自分のお芝居に梶さんがアフレコで合わせてくれるなんて本当に光栄です…!」
――梶さんがアフレコする部分に関しても、まずはご自身でセリフをしゃべると思うのですが、普通に演じる時と変えていることはありますか?
「梶さんがアフレコしやすいように、いつもより表情を分かりやすく動かしたり、口を大きめに開けるようにしたりしています。分かりやすくニヤけたりとか、フッて笑う声を入れることも多いと思うので、そういう表情も入れるように意識していますね!」
――夢のコラボレーション、楽しみですね!
「はい! 話していたら興奮してきました。早く完成が見たいです!」
――では、最後に見どころをお願いします!
「先生と生徒の恋愛を理想の恋として楽しんでくださる方もたくさんいらっしゃると思いますし、新たな感覚に触れる方もいらっしゃると思うので、そこは大きな見どころだと思います! そして、本作は登場人物それぞれの個性が強いんです。いい意味で意味が分からないキャラがたくさんで、ツッコミどころ満載です! 田中の妄想ワールドが戦国の感じで広がっていて、ジャングルポケットの斉藤慎二さんはじめとする助っ人の方々も豪華で。現実と妄想の世界がうまくマッチしていて、見ていて飽きないと思います。あと、ぜひ皆さんに推しを決めてほしいですね。でも、山門先生推しって言った方は、ちょっと僕、嫌いになっちゃうかも…、もちろんうそです!(と、おちゃめな笑顔)。たくさんすてきなキャラクターが出てきますが、推しは村井って言ってもらえたらうれしいです!」
終始、目を輝かせながら楽しく話していた宮世さんですが、慎重に言葉を選びながら質問に答えるしっかりとした一面も見せてくれました。撮影では、以前も撮影をしたカメラマンを見つけるやいなや、「お久しぶりです! 今日もよろしくお願いします!」と満面の笑みであいさつ。いざ撮影が始まると、和やかな会話を繰り広げながら瞬時にカメラマンの狙うショットを把握し、迷いなく次々とポージングを決めていく姿が印象的でした。今年の春、高校を卒業されたばかりという宮世さん。これからの活躍にますます期待が高まります。
【プロフィール】
宮世琉弥(みやせ りゅうび)
2004年1月22日生まれ。宮城県出身。水瓶座。AB型。ドラマ「恋する母たち」(TBS系)、「青のSPー学校内警察・嶋田隆平ー」(フジテレビ系)、「珈琲いかがでしょう」(テレビ東京系)、「ナイト・ドクター」(フジテレビ系)、「もしも、イケメンだけの高校があったら」(テレビ朝日系)などに出演。
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https://twitter.com/TVGweb/status/1511268663512297473
【締切】2022年5月2日(月)正午
【番組情報】
「村井の恋」
4月5日スタート
TBSほか
火曜 深夜0:58〜1:28
取材・文/ A・M(TBS担当) 撮影/蓮尾美智子
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