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江口拓也◆「数年前にやった舞台を思い出し、声の張り方を意識しながら演じました」2020/06/17

江口拓也◆「数年前にやった舞台を思い出し、声の張り方を意識しながら演じました」

 演劇の聖地・ビロードウェイにある、潰れかけの劇団「MANKAIカンパニー」の再建を描くアニメ「『A3!』SEASON SPRING & SUMMER」(TOKYO MXほか)が現在放送中。前半の1~6話で、団員の春組の結成から公演上演までを描き、後半の7話(5月18日放送)以降は春組とは別のユニットである夏組が旗揚げ公演の上演に向けて奮闘中だ。今回は、夏組のリーダー・天馬を演じている江口拓也にインタビュー! 夏組の楽曲や劇中劇を演じる難しさなどについて話を聞いた。

――夏組のエピソードは、7話からスタートしました。オープニングテーマやエンディングテーマにも変化がありましたね。

「オープニングの『Act! Addict! Actors!』は、春組の時と同じ楽曲ですが、歌い出しが天馬になっていて、実際に見て“夏組パートが始まったぞ!”と興奮せずにいられませんでした。エンディングは夏組全員で歌う『オレンジ・ハート』になって、雰囲気がガラリと変わりました」

――ヒゲドライバーさんが作った夏組の楽曲というとアッパーなイメージがありますが、今回は少ししっとりしていますよね。

「そうなんですよね。今までの夏組の楽曲をご存じの方の中には、初めて聴いた時にびっくりした人もいるんじゃないかなと思います。曲自体は夏組が心を通わせていく軌跡を振り返る内容。レコーディングの時はとにかく『“エモさ”全開で!』と言われました。“エモさ”が何か明確に分からない部分もありましたけど(笑)、夕日を思い浮かべながら感情を込めて歌いましたね」

――歌詞でもそういう情景が描かれていますものね。レコーディングでは、歌割りごとに歌われたのですか?

「はい。自分が担当するところをワンフレーズずつ歌っていきました。だから、完成した音源を聴いた時、すごく新鮮でしたね。5人それぞれがキャラクターのニュアンスを加えて歌っていて、素直に“いいな”と思いました。特にサビが好きです! “それぞれの思いや夢を共有できているんだな、いい仲間だな”ということが伝わってきます」

江口拓也◆「数年前にやった舞台を思い出し、声の張り方を意識しながら演じました」

――最初の頃は仲がギスギスしていましたが、自然と距離が縮まっていきましたよね。

「衝突することで理解し合ってきた気がします。やっぱり、“旗揚げ公演を成功させる”という同じ目標があるのが強みですよね。目標に向かうためには人間的にも成長しなければいけないとどこかで分かっていたから、みんな変わることができたのだと思います。成長物語こそが、夏組の色になっています。中・高校生が多く、ほかの組に比べて平均年齢が若いので、より青春っぽさが色濃く出ていると思います」

――段々と距離が近づいていく様子は、お芝居でも表現するものなのですか?

「そうしたいとは思いつつ、脚本で表現していただいているところでもあるので、“相乗効果でうまく見せられたらいいな”と感じていました。ただ、この作品はスマホゲームが原作のアニメで、夏組のキャラクターを演じている僕らキャストはゲームリリース当初から一緒で、すでに関係性ができていたので、夏組結成を描いた7話の収録の時、音響監督から『演技では仲良くなりすぎないように』とディレクションを受けたのを覚えています」

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