週末は「2gether」原作者がおくる「Fish Upon the Sky」をTELASAで見よう！初恋のトキメキが詰まったラブコメディーの見どころを紹介2022/02/04

　2月1日からTELASAで全話見放題配信中のタイドラマ「Fish Upon the Sky」。タイBLドラマを語る上では外せない名作「2gether」「Theory of Love／セオリー・オブ・ラブ」を生み出した原作者・JittiRainが手掛けたことで話題の本作は、全体を通してコミカルな要素が満載でありながらも、“自分らしく生きることの大切さ”を教えてくれるラブコメディー。せっかくの週末だけど、外出しづらい……そんな気持ちを明るく、前向きにしてくれる本作の見どころをご紹介します！

1.初々しい恋模様にキュン♥

　地味でさえない歯学部のPi（Phuwin Tangsakyuen）は過去の苦い経験から友達もおらず、唯一の友達はSNSでつながっている“隣の学部の男”だけ。バレンタインの日、雨の中を相合い傘をして走っていく学生たちを横目に卑屈になっていたPiが、傘に入れてくれた総合保健学部のMuangNan（Mix Sahaphap）に一目ぼれするところから物語は始まります。以来、人気者のMuangNanをひそかに追いかけるPiでしたが、MuangNanの隣にはいつも医学部のMork（Pond Naravit）がいて…。勉強ができて、イケメンという、自分とは正反対なMorkを敵視するPiに対し、からかうような素振りをみせるMorkだけど、なぜか事あるごとにMorkはPiの前に現れ…。

　ドラマタイトルの「Fish Upon the Sky」は直訳すると“空の上の魚”。劇中では“絶対に手に届かない存在”という意味で使われます（日本語の“雲の上の存在”に似てますね！）。MuangNanに出会って恋に目覚めたPiですが、誰にでも優しく人気者のMuangNanはPiにとってまさに雲の上の存在…。MuangNanと一緒に撮った写真がSNSで批判され、自分はMuangNanとは釣り合わない人間だと痛感したPiは変わることを決意します。

　初めての恋に浮つき、ささいなことで一喜一憂するPiの姿は初々しくて甘酸っぱく、自分の初恋を思い出して共感してしまう人も多いはず。「なんでこんな容姿なんだろう」「なんでこんなことを言ってしまったんだろう」と落ち込み、悩みながらも自分を変えていこうとするPi。けなげすぎるその姿に元気をもらい、気が付いたら誰もがPiの恋を応援していること間違いなし！　一方のMorkについても、中盤である真実が明らかに…。それを知ってしまうと、序盤と中盤以降ではMorkが全く違って見えてくるので、その変化にもぜひ注目してご覧ください！

　また、本作はこれまでのタイドラマと比べてもコミカルな要素がてんこ盛りなことも大きな魅力の一つ。Piを改造すべく現れた兄・Duean（Neo Trai）の友人たちがポーズを決める姿を見て「まるでジョジョの奇妙な冒険だ！」と言ったり、Fが並ぶDueanの成績を「FFFF…これじゃF4だ」と「F4 Thailand／BOYS OVER FLOWERS」の映像が差し込まれたり（笑）と、コミカルな演出が盛りだくさん。さらに、ほんのり下ネタ的な要素はくすっと笑えるシーンになっていて、MorkがPiにちょっと意地悪する場面はニヤニヤ必至！　Piの恋路を阻む（!?）Morkのアプローチも次第に激しくなっていくのですが、Morkと恋愛初心者のPiの恋の攻防戦からも目が離せません（Piに仕掛ける時、時々Morkの耳が赤くなっているのも堪らないですよね…！）。

2.恋に目覚めたPiの表情

　恋人はおろか、友達すらいなかったPiに突然訪れた恋――。「MuangNanは今日もかわいい！」と物陰から見つめてニヤニヤしたり、MuangNanの大好物のシュークリームを持って右往左往したり、MuangNanに近づけたと思ったら空回りしてしまったり…恋を知ったPiのコロコロと変わる表情にくぎづけ。MuangNanに見せるキラキラした満面の笑み、傷ついた時に見せる切ない表情、Morkのアプローチにうろたえる表情など、そのすべてが愛らしく、Piをギュッと抱きしめたくなってしまいます。「The Gifted Graduation」では正義感が強い風紀委員のThirdを演じたPhuwinが、Piを演じることによって見せる、新たな表情にも注目です！

3.作品に込められた深いメッセージ

　MuangNanにふさわしい自分になるためにイメージチェンジをして自信をつけるPiですが、途中で劣等感やネガティブな感情に襲われることも…。さまざまな問題にぶつかり、時には立ち止まってしまうPiの姿を通して、“ありのままの自分を認めることの大切さ”、“相手を信じることの大切さ”など、作品に込められたメッセージが浮かび上がってきます。さらに、ある出来事をキッカケに、MorkとPiをカップルとして推す“Shipper（ファン）”が急増。次々とアップされる隠し撮り写真やプライベートな情報、出回るうそにPiは振り回されるのですが、視聴者も「その行為は“推し”の迷惑になっていないか？」「誰かを傷つけていないか？」など、SNSにおけるプライバシーや誹謗中傷についても考えるきっかけになるかもしれません。

4.サブカップルも見逃せない！

　PiとMork 、MuangNanの恋の行方はもちろんのこと、サブカップルとなるPiの兄・DueanとMeen（LouisThanawin）の恋も必見！　勉強が苦手で留年してしまった5年生のDueanは、ある授業で1年生のMeenと出会います。困っていたMeenをDueanが助けて以来Dueanに懐き、食堂やトイレにまで、Dueanの行くところ行くところについてくるMeen。Dueanはその様子にうんざりしますが、次第に違った感情も芽生え始め…？　劇中で、ミニドラマ“5年生物語”として展開していく2人の恋。大雑把でお調子者だけど、人間関係に悩むPiの相談に乗ったりと、なんだかんだ面倒見がいいDueanが、ピュアさ100％のMeenにほだされていく様子がほほ笑ましく、かわいらしい2人をずっと見守っていたくなるはず…！

　「Fish Upon the Sky」の魅力のごく一部をご紹介しましたが、本作をオススメする上で絶対に外せないのが、Piが恋に落ち、ストーリーの起点となるMuangNanがたまらなく魅力的なキャラクターだということ。自分に好意を抱くPiの気持ちもくみ取り包容し、時に大学生らしい表情も見せるMuangNanは、コメディー色が強めの本作の中では特に印象的なキャラクター。そして、誰にでも優しく、いつも穏やかなMuangNanが時折見せるどこか寂しげな表情に、「早く幸せになって…」と願わずにはいられません。

　不器用に恋に向き合い、自分自身にも向き合っていくPiやMork たち。それぞれが恋愛することで自分も知らなかった自分を知り、そんな自分を受け入れながら前に進んでいく――。笑って、泣いて、ときめいて…そんな登場人物たちの姿がちょっぴり疲れた心に染みわたり、元気づけてくれる本作。この週末に、皆さんもリフレッシュしませんか？