安藤サクラが新しい旅ドラマで「まんぷく」チームと再タッグ！「一心同体となって撮影できた」2022/01/25

　安藤サクラさんが主演を務める特集ドラマ「旅屋おかえり」（NHK BSプレミアム）が、1月25日より4夜連続で放送されます。原田マハさんによる旅をテーマにした同名小説を映像化した、新しいタッチの「旅ドラマ」です。

　三十路を迎えたタレントでリポーターの丘えりか（安藤さくら）は、唯一のレギュラー番組を自身の凡ミスが原因で打ち切られてしまい、所属する芸能事務所の経営が悪化、事務所は存続の危機に陥ってしまいます。そんな中、えりか宛てに届いた「病気の娘の代わりに旅に出てもらえませんか」という1通のメールをきっかけに、えりかは秋田県へと旅立つことになりますが…。

　放送に先駆け、丘えりかを演じた主演の安藤サクラさんに、撮影でのエピソードや作品への思いなどをお聞きしました。

　初めに、役を演じるうえで気を付けたことについて伺うと「私は丘えりかを演じるにあたって、えりかが目にして感じた“旅先の美しさ”を視聴者が追体験できないと、ドラマの良さが半減してしまうのではと思いました。その土地の魅力というのは、一期一会の“出会い”でもあると思うんです。だから台本に書かれている内容をそのまま演じるよりも、その場で私が見て感じたままを伝えることを優先しようと、脚本の長田育恵さんや渡邊良雄監督と話し合いました。私自身がその場所を楽しんで感動すれば、何かきっと伝わるだろうという気持ちで撮影に臨みました。それでも、自分の言葉で美しさや感じたことを伝えるというのはすごく緊張しました」と役作りを明かします。

　本作では、安藤さんが主演した連続テレビ小説「まんぷく」（2018年）のスタッフが再び集結。「渡邊監督をはじめ『まんぷく』チームのみんなが集まったので、すぐに分かり合え、とても楽しく撮影できました。えりかが自撮りをするシーンには、実はカメラマンの撮影による映像もあるのですが、『まんぷく』の1年間を通して築き上げた信頼関係があるからこそ、一心同体となれて撮影できたのだと思います。渡邊監督とは言葉を交わさずともウインク一つで通じ合えますし、本当に最高のチームです」と現場はまさに息ピッタリの様子。

　共演者とのエピソードをお聞きすると、「えりかが所属する事務所の社長・萬鉄壁役の武田鉄矢さんには、緊張してなかなか話しかけられずにいたのですが、第4話の撮影後にようやく少しお話しできるようになりました。いつも現場でお芝居を近くで見させていただくとともに、私自身も鉄壁さんというキャラクターを間近で心から楽しませていただき、うれしかったです。ご一緒して、非常にぜいたくな時間を過ごさせていただきました」と語り、大先輩との共演はとても貴重な経験だったことをうかがわせました。

　また、作中でえりかが訪れる土地に関して、「偶然にもドラマの舞台となった秋田県と高知県は、すごく縁が深い土地なんです。秋田は私が夫（柄本佑）と出会った場所ですし、かつて一度だけ出演した旅番組の舞台も秋田でした。また、高知は姉（映画監督の安藤桃子）が移住して長いこと住んでいる身近な場所です。でも、ドラマで行ったようなところには行ったことがなく、初めての経験がたくさん待っていました」と自身にとって特別な土地であったと話します。

　最後に、もし「旅屋おかえり」が今後シリーズ化するとしたら…と質問すると、「この作品と丘えりかを成長させていきたいなと思います。撮影が進むにつれて次第にリラックスして演じていけたので、自分自身の成長がえりかの成長につながるのではとも感じています。あと、例えば今ドラマのキャンペーンで募集している『思い出のあの場所』を舞台にして、ドラマを作れたら面白いですね」と期待を膨らませていました。

　本作について語る安藤さんは実に楽しそうで、ドラマ撮影が充実したものだったことが言葉の端々から伝わってきました。特集ドラマ「旅屋おかえり」をぜひご覧ください！

秋田編・あらすじ

三十路を迎えた「よろずやプロ」所属のタレントでリポーターの丘えりか（安藤）は、唯一のレギュラー番組を自身の凡ミスで打ち切られ、「よろずやプロ」の経営も苦境に陥ってしまう。そんな中、事務所に「病気の娘の代わりに旅に出てもらえませんか」というえりか宛てのメールが届く。えりかと社長の萬鉄壁（武田）が依頼主の鵜野に会いに行くと、そこには病床に伏せる鵜野の娘・真与の姿が。真与から「自分の代わりに秋田県の玉肌温泉へ旅に出てほしい」という頼みを受けえりかは、秋田へと旅立つことに。そしてえりかは秋田で、養鶏場のとぼけたおじさん・阿部悟（勝村政信）と巨大な秋田犬・武士丸、玉肌温泉のイケメン湯守・玉田大志（眞島秀和）らと出会い…。