町あかりの「ああ憧れの昭和歌謡TV」 <第10回 NHK「レッツゴーヤング」(1981年4月12日放送)>2021/10/25
平成3年生まれのシンガー・ソングライターである私、町あかりは、昭和時代に放送されていた音楽番組に憧れています! かつて毎日のように放送されていた数多くの音楽番組は、令和になった今見てもキラキラと輝いていてあらゆる世代をワクワクさせてくれます。
そんな珠玉の昭和の音楽番組について熱く語るこちらの連載企画、第10回はNHKの「レッツゴーヤング」をピックアップ。今回は歌謡ポップスチャンネルで11月3日に放送される、1981年4月12日放送の回を見せていただきました。
74~86年までNHKで放送されていた若者向け音楽番組、通称「レッツヤン」。若手シンガーが多く出演し、自身の曲だけでなく当時の洋楽のヒット曲をカバーすることも。今回は新学期一発目の放送ということで、メインMCの太川陽介さんに加えて、新たに田原俊彦さんと松田聖子さんがMCとして登場。番組オリジナルグループ・サンデーズのメンバーも一新され、放課後の部活動のようなパワーとフレッシュさが感じられます。
そんなサンデーズは「オン・アンド・オン・アンド・オン」(ABBA)や「セレブレイション」(クール&ザ・ギャング)を日本語詞で披露。高校のクラスメートたちが歌って踊っている…そんな初々しさがたまりません! 爽やかな青春の香りたっぷりで、本当にヤングが作っている番組だなぁと感じます。当時の10代はかなり親近感を持ったんじゃないかなぁ。
ゲストの河合奈保子さんは自身4枚目のシングル「17才」を披露した後、なんと聖子ちゃんとのコラボで「ザナドゥ」(オリビア・ニュートン=ジョン)をカバー。2人とも天使のような白い衣装で、それぞれの歌声の個性が目いっぱい堪能できるすてきなカバーです。歴史的スターの貴重なコラボに、思わず手を合わせて拝みたくなりました(笑)。
また、今回印象的だった出演者は西城秀樹さん。当時のオールディーズ・リバイバルを感じさせる自身の最新シングル「リトルガール」に加え、自身のアルバムでもカバーしたという「孤独の太陽」(ウォーカー・ブラザーズ)を披露。とにかく色っぽくてワイルドでシビレる! 「レッツヤン」であることを一瞬忘れてしまいそうになるほど、刺激的で見応えたっぷりです。
10代の出演者が多いためヒデキはこの中では最年長かと思うのですが、大迫力のステージで番組をキリッと引き締めてくれています。
ところで、番組宛のハガキを読み上げて視聴者のリクエストに答えるシステムもいいですね。特にここ2年ほど「生配信ライブ」が盛んですが、チャットを読み上げたり、曲のリクエストをコメント欄で募集するのと似ているなぁと感じました。番組と視聴者がつながって、みんなで番組を作っている感じがすてきですね。
歌だけでなくミニコントのようなコーナーも。「占いロボット」という設定で、トシちゃんと聖子ちゃんがなんと着ぐるみを着てロボットの姿に! その間、客席から黄色い歓声がずっと止まないのも含めてめっちゃ面白い(笑)。しかし歌はもちろん、MCをやってコントもやって、さらに何度も衣装替えをするトシちゃんと聖子ちゃんの仕事量の多さにビックリ。それらを堂々とこなす2人の才能に感服です。
また、2人の声やルックスの華やかさをあらためて実感しますね。大勢の中でも埋もれない強烈な個性! そして見つめ合って歌うと本当にかわいらしくて、ミッキーとミニーみたいだなぁといつも思うのです。
今回、難しいカバー曲にも果敢に挑戦するヤングな出演者たちの姿に胸を打たれました。新曲のプロモーションのためだけの番組ではなく、出演者みんなで作り上げるもはや“豪華なSHOW”ですよね。これが毎週放送されていたなんて夢のようです。そして今も再放送で見ることができるなんて幸せ! 当時リアルタイムで見ていた方は時を経て新たな発見があるはずですし、今の若い人たちが見ても同じ「ヤング」として共感できる点は多いはず。今もなお、あらゆる世代が楽しめる素晴らしい音楽番組だと思います。
こちらは11月3日にCS放送・歌謡ポップスチャンネルにて午前7:00から放送です。ぜひ皆さんもご覧くださいね!
【番組情報】
「80’s青春の音楽番組一挙放送!!」
歌謡ポップスチャンネル
11月3日 午前6:00~午後4:30
▼午前6:00~ NTV紅白歌のベストテン
▼午前7:00~ レッツゴーヤング 6話連続放送
▼午後0:00~ ヤングスタジオ101 6話連続放送
【ご意見・ご感想etc.を募集中!】
町あかりの「ああ憧れの昭和歌謡TV」に関するご意見・ご感想、ご要望は下記アドレスまで。抽選で、町あかりさんのアルバムを7名様にプレゼントいたします。
machi-honoji@tokyonews.co.jp
町あかり
シンガー・ソングライター。2010年から活動を始め、作詞・作曲、編曲、執筆、イラストや衣装制作まで自身で行う。19年には、ビクターエンタテインメントからメジャー5thアルバム「あかりおねえさんのニコニコ♡へんなうた」をリリース。20年10月に、日本コロムビアから初のカバーアルバム「それゆけ!電撃流行歌」を発売。ほか、アーティストへの楽曲提供も行う。映画「男はつらいよ」と昭和歌謡曲、そして文鳥を愛する。
★公式WEBサイト:https://mcakr.com
★オフィシャルTwitter:https://twitter.com/mcakr
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