田中圭、好評配信中の「Huluオリジナル『死神さん』」で熱演!2021/10/13
田中圭が主演を務めているミステリードラマについてトーク! 堤幸彦監督や前田敦子ら豪華共演者とのエピソード、主題歌への思い、見どころを明かしてくれました。さらに、くせ者刑事の役にちなみ、自身の“クセ”についても直撃!
メイン監督の堤(幸彦)監督とのお仕事は、2007年の映画「包帯クラブ」以来で、女優さんのオーディションの時に相手役として呼ばれて、20以上の役をやらされるというむちゃぶりをされたことを覚えています(笑)。今回、堤監督とタッグを組めることを本当に楽しみにしていたのですが、またご一緒するというよりも、「初めまして」の感覚に近かったです。約14年の間にお互いに経験を積んで、当時とは別人くらいの変化があるだろうと思っていたので、現場入りする時には程よい緊張感と懐かしさが入り混じっていました。
僕が今回演じた儀藤堅忍はかなり変わった役で、プロットや脚本を読んだ時には、まず“どんなふうにでも演じられるキャラクターだな”と思いました。ただ、あまりにも幅が広すぎて絞れないなと思い、原作を読んでみたら、「地味で小太りで頭髪は薄く、黒縁の丸メガネ」と、かなりイメージがピンポイントで描かれていたので、“何で僕なんだろう?”とも感じました(笑)。もちろん、原作の儀藤を好きな方もいらっしゃるので、原作の良さを取り入れたキャラクターにしたいとは思いつつも、どこまで寄せたらいいかが難しいなと。どうしようと考えていたら、堤監督の頭の中に明確なイメージがあったので、まずは堤監督のイメージ通りに、衣装や帽子、かつらにほくろと、衣装合わせから一緒に儀藤像を作っていきました。
あっちゃん(前田敦子)が演じた南川メイは、原作にはないオリジナルキャラクターです。儀藤のことを慕ってくれているのですが、儀藤は彼女を他の人に紹介する時には、「使いっぱしりのメイさんです」というような言い方をします。“そんなことを言えるくらいいい関係なんだな”と思いました。あっちゃんとは初共演ではないのですが、これまではしっかりコミュニケーションを取る関係性の役ではありませんでした。僕は、もともとお芝居を通して会話をする行為がすごく好きなので、今回会話ができて、次に共演するのが楽しみになりました。
各話ごとに儀藤の相棒が替わっていくところがこの作品の見どころの一つですが、小手(伸也)さん、蓮佛(美沙子)さん、りんたろー。さん、長谷川(京子)さん、竹中(直人)さんといった、個性豊かな方々ばかりが演じてくださって楽しかったです。皆さんとも演技を通してきちんと会話ができました。第壱話のゲストの小手さんとは、ガッツリ共演するのが今回初めてでしたが、とても面白かったです。お芝居の体幹がしっかりしていて、見た目やキャラクターだけじゃなく、芝居の力で面白く見せられる人なんだなと感じました。第弐話に出られた蓮佛さんとは久しぶりの共演だったのですが、現場で僕が儀藤の格好をしていたら、僕だと気付かなかったんです(笑)。それはそれで大成功なので、うれしかったです。第参話のゲストのりんたろー。さんも、食らいついてきてくれて…。俳優独特の“間”の取り方や、セリフを覚えるのは大変そうでしたが、「頑張れ!」と応援していました。ただ、相棒役のゲストの方は撮影が終わるとすぐいなくなってしまうし、監督も話数によって替わったので、僕自身はずっと1人で戦っている感じでした。セリフもとにかく多かったので、毎日覚えることに必死でしたね。
宮本(浩次)さんが作ってくださった主題歌「浮世小路のblues」もとても格好良いですよね。僕を思って書いてくださったと聞いて、素直にうれしかったです。曲が流れた時にバチッとはまるというよりは、いびつで不確定なもの同士が融合しようとしているみたいな、そんな格好良さを感じました。曲のパワーと作り手としての仕事のすごさにしびれました。
ここ数年、本当にたくさんの作品に出演させていただいて本当に幸せですし、僕的には楽しいです。自分で言うのもなんですが、僕はプロデューサーさんや監督さんからしたら、“使いやすい俳優”だと思うんです。たくさん呼んでいただけて、さらに自分がやりたいと思うこともやらせていただいているので、本当にありがたいです。
「死神さん」は、1話完結でそれぞれにスペシャル感がある上に、全体を通してつながっているストーリーもある作品なので、全6話、ワクワクできるドラマになっていると思います。配信ドラマなので、何度でも見て楽しんでいただきたいです。これからさらに面白い展開になっていきますので、楽しみにしていてください。まだ全話配信されていない段階で言うのもなんですが、もう既に続編がやりたいです!(笑)。もちろん今回やりきりましたし、悔いがあるということではないのですが、完成した作品を見て、“もう少し暴れても良かったのかな”と感じたんです。儀藤は何をしても許されるというか、誰も予測していないような角度から何かを放り込んだとしても成立する、モンスターみたいな役なんですよね。第伍話(10月15日より配信)のゲストの竹中さんも、「続編があるならニセ儀藤をやりたい」とおっしゃっていたので、実現するといいですね(笑)。僕が言ったからといって、続編ができるわけではないので、多くの方に見ていただいて、皆さんのお力でまた儀藤を演じることができたらうれしいです。
Q:他の人とは違うクセは?
クセは“つい”やってしまうことなので、自分では意外と気付いていないです。以前、テレビでもお話したのですが、人の顔を見る時に真っ先に鼻を見ようとするクセは変わっていないかな。ただ、最近は皆さんマスクをしているので、なかなか見られないんですが…。でも、見られる時は見ます(笑)。
【プロフィール】
田中圭(たなか けい)
1984年7月10日、東京都生まれ。かに座。O型。「smash.presents MUSIC BLOOD」(日本テレビ系)に出演中。10月15日スタートのドラマ「らせんの迷宮~DNA科学捜査~」(テレビ東京系)、公開中の映画「総理の夫」、10月29日公開「そして、バトンは渡された」、12月10日公開「あなたの番です 劇場版」にも出演。
【番組情報】
Huluオリジナル「死神さん」
Hulu
毎週金曜 新エピソード独占配信中(全6話)
「死神」と呼ばれるくせ者刑事・儀藤(田中)が“冤罪事件”を再捜査し、真実を追求する痛快ミステリードラマ。第伍話の儀藤の相棒は元刑事の米村(竹中)。米村は10年前に発生した児童誘拐事件の容疑者に浮上したことがあったが、その事件には不審な点があり…。
取材・文/石本真樹 撮影/土山大輔(TRON) ヘア&メーク/SHIGE スタイリング/山本隆司
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