原田知世の日常のもやもや対処法とは？「スナックキズツキ」の登場人物に共感2021/10/08

　テレビ東京系では、10月8日よりドラマ24「スナックキズツキ」がスタートします。益田ミリさんの同名漫画を原作に、原田知世さん演じる不思議なスナックの店主・トウコが、ユーモアたっぷりに客をもてなします。“スナックキズツキ”は、傷ついている人だけがたどり着ける店。心の傷にも人それぞれ形があるように、トウコの接客もさまざま。トウコのくすっと笑ってしまうような接客に、見る側の心の傷も少し癒やされるような内容です。

　そんなトウコを演じる原田知世さんに、作品のお話を伺いました。

――本作の主演のお話を伺った時の感想を教えていただけますでしょうか？

「傷ついたり、気付かないところで相手を傷つけていたり…そういった小さなもやもやを抱えた人たちが“スナックキズツキ”に訪れます。ちょっと切なくなったり、思わずくすっと笑ってしまったり。その登場人物たちはとても魅力的なんですが、“スナックキズツキ”の店主のトウコさんは、思いもよらない方法でもやもやを吐き出させてくれるという展開がすごく新鮮でした。原作はユーモアもありながら、心がふわっとするようなすてきな作品なので、映像化のお話を聞いてきっと面白いな、見てみたいな、と思いましたし、お声掛けをいただいて大変うれしく思いました」

――魅力的なトウコというキャラクターですが、演じる上でこだわっている点などありましたら教えてください。

「“スナックキズツキ”にたどり着いたお客さまが心地よく感じるには、トウコが常に心を開いていることが必要だなと思いました。トウコは毎回注文されたものをすごく丁寧に作って、『今日もおつかれさん』と言葉を掛けるんですけど、それがとても温かく感じて、私もトウコのお店に行ってみたいなと思いました。お客さまに近づきすぎず、丁寧過ぎず、心地よい空間を作っていけたらいいなと思いながら、撮影に臨んでいます。トウコは、思いもつかない方法でお客さまの心のもやもやを晴らしていきます。“スナックキズツキ”を訪れる個性豊かなキャストの方々と楽しくお芝居させていただいています」

――原田さんが日常で感じるもやもやなどはありますか？

「ささいな出来事に違和感を覚えたり、誰かの何げない一言に胸がチクッとしてしまうことって誰でもあると思います。それが蓄積されて解消できないもやもやになってしまう。このドラマで“スナックキズツキ”を訪れる人たちはみんなそれぞれにもやもやを抱えています。原作を読んで、『私もそんなふうに感じたことあるなあ、分かる分かる』と彼らに共感するところが随所にありました。今は、『今日はちょっと疲れているし、考え過ぎているんだろうな。相手もそこまで意識してないだろうな』と、自分の中でできるだけさらりと受けて流すということができるようになってきています。でも、心にもやもやが生まれた時には、私もトウコさんに会いに行って元気をもらいたいです」

――もし原田さんが“スナックキズツキ”にお客さんとして訪ねたら、どんなことをして過ごしたいですか？

「“スナックキズツキ”は懐かしいものがいっぱいあって…ミラーボールとかダブルのカセットデッキとか、昔、喫茶店によく置いてあった星座のおみくじ器とか。昭和感があふれているお店なので、そこにいるだけでなんだか落ち着きます。トウコさんの作ったおいしい飲み物をいただきながらゆっくりお話したいですね」

――印象に残っているシーンなどありましたら教えてください。

「第1話で、成海璃子さんが演じるコールセンターで働く中田優美が、トウコの弾くギターに合わせて心の内を吐露するシーンがあります。最初はとても小さな声でつぶやくように始まって、次第に思いがあふれ出して歌になるんですが、その流れがすごく自然ですてきでした。熱唱している彼女の姿がだんだんいとおしく思えるような、とても温かなシーンになりました。原作を読んで想像していた中田の歌とトウコのギターが映像となり音楽になった時に、人のぬくもりがより深まったように思えました。そして、このシーン、トウコのユーモアあふれる合いの手がまた絶妙で、思わずくすっと笑えてしまう。切なさと温かさがないまぜになった感じです。くすっと笑えるだけでも気分が変わったり、心救われることもありますから、笑うことの大切さをあらためて感じました。トウコさんは、今後もお客さまたちのもやもやをいろんな方法で晴らしていきますので、そこも楽しみにしていただけたらうれしいです」

――最後に見どころをお願いいたします。

「“スナックキズツキ”にたどりつく人たちは年齢も性別もさまざまです。そんな彼らに、ご自身であったり身近な誰かが重なって見えることもあるかもしれません。いろんな世代の方々に楽しんでいただけるドラマだと思います。週の終わりにゆったりとこのドラマを見てくすっと笑っていただいて、1 週間の疲れを取っていただけたら。また新しい1日を頑張ってみようかな、と思えるようなゆるやかな活力が生まれたらうれしいです」

　原田さんのトウコへの思いやメッセージを伺って、ますますドラマを見るのが楽しみになりました！　他人の言動に振り回されてしまったり、日々に疲れを感じてもやもやを抱えている方にぜひ見ていただきたいドラマです。ぜひご覧ください。