News ニュース

松隈ケンタにインタビュー!「福岡の音楽を盛り上げたい!」2018/08/31

松隈ケンタにインタビュー!「福岡の音楽を盛り上げたい!」

 今、アイドル界をざわつかせるBiSH、BiS、GANG PARADE、EMPiRE…といった女性グループの楽曲を手掛ける松隈ケンタ。2018年の夏はフェス(TOKYO IDOL FESTIVAL、ROCK IN JAPAN FESTIVAL)に出演し、自らの音楽スクールで講習も行った。さらに福岡でスタジオを立ち上げるなど、サウンドプロデューサーとして、そして音楽制作チーム・SCRAMBLES(スクランブルズ)の代表として活躍の場を広げている。そんな彼が13年ぶりに福岡に戻り、エフエム福岡で新番組「松隈ケンタの『スクランブル ロック シティ』」を8月4日からスタートさせた。第4回の放送を直前に控えたある日、多忙な日々を送る彼と番組アシスタントのMOMENに話を聞いた。

──番組が始まったいきさつを教えてください。

松隈 「東京に13年住んだんですけど、8月から故郷に戻ってきました。それもいろいろ理由はあるんですけど、一番は福岡の音楽を盛り上げたいという思いです。自分が福岡でバンドをやっていて、それで東京に行ったので、向こうでも音楽活動をやってきた中で、福岡に戻ってきて、こっちを盛り上げることが何かできないかなと思って。スタジオを作って拠点も作る…そうしていたら(番組のオファーがあった)。僕はテレビも好きなんですけど、ラジオが一番好きなんだとあらためて思いました」

松隈ケンタにインタビュー!「福岡の音楽を盛り上げたい!」

──ラジオは昔から聞いていた?

松隈 「聞いていたし、自分がバンドやってたり、今でも時々ゲストで呼ばれるじゃないですか。音を作ってるんで、音がダイレクトに耳に刺さるのがラジオなんですよね。YouTube だったら画(え)もついてるし、テレビも画があったり。でもラジオは耳だけなんで、一番音楽に親和性が高い。だからやっぱりラジオは好きだな、ずっと自分の番組をやりたいなという思いがあったんです。そしてエフエム福岡さんでどうしてもという思いも」

──過去にエフエム福岡に出演はあったのでしょうか。

松隈 「自分が2005年にデビューして、その時に福岡出身だったので、結構プッシュしていただきました。前の建物だったんですけどね。その時にもゲストで何回も出させていただいて。インディーズ時代に『福岡パラダイス』(※)っていう、福岡の音楽を応援する番組がエフエム福岡さんであって、そこに何度も紹介していただいたことがあって、お世話になったんですよ。なのでやっぱりエフエム福岡さんに一番こだわりたいというか、お願いしたかった」

※福岡パラダイス…1990年代終わりから2000年代初めにかけて深夜に放送していた番組。九州を中心としたインディーズの情報を紹介していた。

──ラジオでしゃべるのに慣れているという印象を受けました。

松隈 「ありがとうございます。自分の番組は初めてで緊張してるんですけど、グループではやってたんで。(今回は)一人っていうか、まあ二人ですけど。自分がメインっていうのは初めて。でも、サウンドプロデューサーというのはアーティストに指示を出したり、こういうクリニック(※)みたいな質問を受けてアーティストとかボーカルさんに言う仕事です。それをラジオのマイクに向かって言っている感じがします」

※サウンドクリニック…音楽制作に関するリスナーからの質問に答えたり、ちょっとマニアックな音楽制作話を送るコーナー

──普段通りということですね。

松隈 普段通りっちゃ普段通りですね。内容に関してはそうですね」

MOMEN (うなずく)

松隈 「でも自分が逆だったら知りたいだろうなっていうことをやりたいんですよ。自分が地元で、アマチュアバンドだった時にこんなことを教えてくれたら良かったなっていう。そういうことをしゃべりたい」

松隈ケンタにインタビュー!「福岡の音楽を盛り上げたい!」

──では、アシスタントのMOMENさん、自己紹介をお願いします。

MOMEN 「スクランブルズで福岡のスタッフを担当させていただく、MOMENです。元々、東京の方でスクランブルズのスクールに通っていた生徒なんです。九州の出身だっていうこともあって、ありがたいことに松隈社長から、福岡を新しく立ち上げるからスタッフやってみないかっていうお話をいただいて、ぜひやらせてくださいということでスタッフになりました」

松隈 「福岡に戻したんですよ。東京に住んでたんですけど、このタイミングで。リアルでアシスタントです。MOMENが僕を迎えにきて、エフエムに連れてきて、連れて帰るみたいな。最初の会議で僕がちょっと一人でしゃべりづらいなーと思って。 一人でしゃべるの大変じゃないですかラジオって。アシスタント、合いの手がいた方がいい」

──合いの手はスムーズになってきたと思います。

松隈 「ちょっとずつ」

松隈・MOMEN 「(笑)」

MOMEN 「ありがとうございます。まだ修業中です」

──勉強してきたのかなと思うことがあります。

松隈 「初回はしてました。今スタジオ作ってるんですけど、スタジオの工事現場でもう一人スタッフがいて、掛け合いの練習をやっていたみたいです。想定問答というんですか」

MOMEN 「あまりしゃべりがうまくないので。練習しとかなくちゃと思って」

松隈 「それで(進行表にメモを)書きすぎてテンパってるっていう。決めすぎて」

──松隈さんが普段通りで来るんだったら、普段通りくればいいと。

松隈 「そうなんですよ。普段もしゃべってるから、逆に想定問答がありすぎると、こっちがしゃべりづらくなるから。普通に来ればいいんだけど。『ところで社長!』って急に来る」

MOMEN 「成長しないといけない…」

──でもずいぶん成長したと思います。

松隈・MOMEN 「ありがとうございます」

松隈ケンタにインタビュー!「福岡の音楽を盛り上げたい!」

──松隈さんの活動の幅が広がっていく中での福岡帰郷。このタイミングでという思いはあったのでしょうか。

松隈 「福岡の人って東京行っても帰りたいなっていうのが、どのジャンルの人でも心の底にあると思うんですよ。僕も東京行って、売れなくなって帰ってくるというのはやっぱり負けだと思っていて。何とか実績を残してから帰ってきて、こういうことをやりたいなっていうのは昔から夢がありました。なぜこのタイミングかというと、いろいろあるんですけど、子どもが1歳になって、九州弁で育てたいなということですかね。子どもが『お父さん何やってんの』って言ってきたら、めっちゃ嫌だなと思って。子どもがしゃべり出しよったんですよ、最近。そろそろちょっとずつ言葉覚えだしたんで、こら早よ帰らないかんなって思ったのがきっかけではあります」

──意外な理由でした。

松隈 「東京の人からは、何で今なんですかとか、普通帰んないでしょとか、みんなに言われました。ただ僕の中ではもう一個あって。ありがたいことに仕事は今ピークというか、一番忙しくなっている時期で。サウンドプロデューサーっていう部分と作曲家っていう部分が実は全く別の脳みそというか、別の職業なんですよ。世間の方はサウンドプロデューサーが曲作ってイエーイっていう感じだと思うんですけど、映画で例えると映画監督と脚本家。全然違う職業なんですよ。たまたま北野(武)さんみたいに、僕は両方やっている。これって結構脳みそ使うんです。なので福岡に拠点を移して、福岡で曲を作っていこうと思うんです。作曲家・松隈ケンタ。で、東京にそのレコーディングとかサウンドプロデュースの仕事で行ったり来たりしようという。仕事を分けた方がかえって効率がいいんじゃないかと」

──なるほど。どうやって仕事を回しているのか、気になっていました。

松隈 「今の予定ではシンプルになって、もっとはかどるんじゃないかと思っています。今日レコーディングやって、ドラムレコーディングして、マイク立てて、指示出して、で、明日の夜までに曲を仕上げなきゃいけないっていう。締め切りが迫ってると、もう嫌なんですよね。同時に来るんで。早くレコーディング終わらして曲作りに行くっていう。うおおーっ!てなるんで。そこを切り分けて、というのも理由の一つですね」

MOMEN 「福岡のスタジオには松隈社長専用の部屋を作っていて、そこでは曲作りに集中できると思います」

松隈ケンタにインタビュー!「福岡の音楽を盛り上げたい!」

──最後に番組の聞きどころの紹介をお願いします。

松隈 「地元メインではあるんですけど、全国からも含めて若いバンドの音を中心に紹介していきたいなという。『プレイリスト』のコーナーです。普通のラジオさんだったらDJさんが紹介するだけだと思うんですけど、僕はサウンドプロデューサーっていう仕事をやってるので、音楽的な面からアドバイスできたりとか。そういうのはなかなか他にないと思っています。マニアックになりすぎても良くないので、分かりやすく、音楽が分からない人にも楽しめるような番組にしたいなと思ってますので、ぜひ聞いていただけたら」

──今日はありがとうございました。

 インタビュー前には番組収録にも立ち会うことができた。リスナーからのオリジナル音源を紹介する「スクランブルプレイリスト」では、こうしたらもっと良くなると、分かりやすいアドバイスをコメント(このコーナーは特にお薦め)。また、自身が関わった曲が流れている途中で「いきなりアイナ(BiSHのアイナ・ジ・エンド)が来るのがいいんだよね」「ここはハシヤスメ(同じくハシヤスメアツコ)がいい」と、楽曲と歌い手たちへの愛情あふれる発言も印象に残った。福岡を盛り上げたいと帰ってきた彼が後押しして、番組から新たな人気者が誕生する日は遠くないだろう。

松隈ケンタにインタビュー!「福岡の音楽を盛り上げたい!」
松隈ケンタにインタビュー!「福岡の音楽を盛り上げたい!」

【プロフィール】

松隈ケンタ(まつくま けんた)
福岡県出身。ロックバンドBuzz72+を率いて上京、2005年、avextraxよりデビュー。編曲家・CHOKKAKUのプロデュースにより4枚のCDを発表。休止後に作詞・作曲家としてアーティストへの楽曲提供を始める。11年、音楽制作チーム「スクランブルズ」を結成。J-popの中にエモーショナルなロックサウンドを取り入れることに定評がある。

【番組情報】

松隈ケンタの「スクランブル ロック シティ」
エフエム福岡 
土曜 深夜1:30~2:00


この記事をシェアする


ドラマガイド(最新シーズン)Drama Guide Season

【2025年冬】TVドラマガイド

2025年の冬(1月・2月・3月)にスタートする連続ドラマを曜日別で特集!<br />
大河ドラマ「べらぼう」、奈緒×松田龍平W主演「東京サラダボウル」、黒木華や佐藤大樹らが出演する「風のふく島」、山田杏奈主演「リラの花咲くけものみち」のほか、深夜ドラマやBS放送の新着ドラマを含め、出演者、主題歌、あらすじ、記者会見リポート情報などを順次公開!

2025年の冬(1月・2月・3月)にスタートする連続ドラマを曜日別で特集!
大河ドラマ「べらぼう」、奈緒×松田龍平W主演「東京サラダボウル」、黒木華や佐藤大樹らが出演する「風のふく島」、山田杏奈主演「リラの花咲くけものみち」のほか、深夜ドラマやBS放送の新着ドラマを含め、出演者、主題歌、あらすじ、記者会見リポート情報などを順次公開!

【2024年秋】TVドラマガイド

2024年の秋(10月・11月・12月)にスタートする連続ドラマを曜日別の一覧で大特集!<br />
朝ドラ「おむすび」、月9「嘘解きレトリック」、柳楽優弥×坂東龍汰「ライオンの隠れ家」、松本若菜×田中圭×深澤辰哉「わたしの宝物」、菊池風磨主演「私たちが恋する理由」、現代版「若草物語」や「ザ・トラベルナース」など注目作のほか、深夜ドラマやBS放送の新ドラマを含め、出演者、主題歌、あらすじ、記者会見リポートなど、最新情報を随時更新☆

2024年の秋(10月・11月・12月)にスタートする連続ドラマを曜日別の一覧で大特集!
朝ドラ「おむすび」、月9「嘘解きレトリック」、柳楽優弥×坂東龍汰「ライオンの隠れ家」、松本若菜×田中圭×深澤辰哉「わたしの宝物」、菊池風磨主演「私たちが恋する理由」、現代版「若草物語」や「ザ・トラベルナース」など注目作のほか、深夜ドラマやBS放送の新ドラマを含め、出演者、主題歌、あらすじ、記者会見リポートなど、最新情報を随時更新☆

Copyright © TV Guide. All rights reserved.