船越英一郎主演「家栽の人」第2弾! 観月ありさがゲストで初共演2021/09/13
テレビ朝日系では9月29日に、船越英一郎主演によるドラマスペシャル「家栽の人」(午後8:00)を放送。さらに、観月ありさがゲスト出演することが分かった。
同作は「ビッグコミックオリジナル」(小学館)で1987~96年まで連載された毛利甚八氏・作、魚戸おさむ氏・画による同名漫画が原作。前崎家庭裁判所の判事・桑田義雄(船越)が、家事審判では関係のこじれてしまった家族や夫婦に対して“かつての自分たちを思い出すことの大切さを語り、少年審判では“どうすれば少年が立ち直るのか”を真摯(しんし)に考え、諭していく人間ドラマとなっている。2020年5月の放送に続き、第2弾となる。
桑田は、人間を愛し、植物を慈しむ変わり者の家庭裁判所判事。言葉を発しない草花たちの、はかなくもたくましく生きる姿に、家族のあるべき姿を重ね合わせ、「枯れたように見える植物も、根がしっかりとしていれば生き返る」という信念を抱き、傷ついた人々に優しく手を差し伸べていく。
東京から新幹線で1時間ほどの地方都市にある、前崎家庭裁判所。調査官補から、晴れて調査官となった石川圭吾(堀井新太)は、判事・桑田の薦めで1組の夫婦の離婚調停を担当することに。調停初日、鮮やかな出で立ちで現れたのは、人気ファッション雑誌のカリスマ編集長・宇田川杏奈(観月)。杏奈は、前橋で小さな写真館を経営する夫・良介(少路勇介)との離婚を決意し、小学生の娘・沙也加(小山紗愛)の親権を要求したところ、不服に思った良介から家裁に調停を申し立てられたのだ。
実は、杏奈は沙也加が3歳の頃から仕事に没頭し、都内に仕事部屋を借りていつしか家族と別居状態に。生活費や教育費は負担してきたとはいえ、娘の世話は良介が担ってきた経緯があった。石川は杏奈の行動は育児放棄に近いと判断し、良介の言い分を支持するが、司法修習生の樋口日向子(足立梨花)は「子育ては2人でやるもの。母親が忙しい時に父親が世話をするのは当然」と反論する。
数日後、杏奈が調停員にクレームをつけたため、桑田が同席して調停が行われるが、杏奈と良介は娘をめぐって激しく対立。難航する調停に頭を悩ませる石川に、桑田は「うまく言葉にできない子どもの本心を引き出してあげるのも、家裁調査官の仕事。一度娘さんとじっくり話してみたら」とアドバイスする。ところがその直後、なんと杏奈が強引に沙也加を連れ去ろうとする事件が起きてしまう。
第2弾の実現に船越は「素直にうれしかったですね。前作のオンエアは緊急事態宣言の真っ最中でしたが、困難な時期だからこそ原作が持つ普遍性がもう一度見つめ直された気がしています。図らずもコロナ禍が長引く中、もう一度この作品をお届けできることになりましたが、今を生きる人たちに何が必要なのか、ともに実感していただけるような作品です。“眺める”ドラマではなく、皆さんが“参加”していただけるようなドラマになればという思いです」と作品の意義を語る。
そして、自身が演じる桑田判事の魅力について、あらためて「『家栽の人』の“栽”は、栽培の“栽”です。人間を栽培する…なんておかしな話ですが、やっぱり人間の心の中には“善”の部分がたくさんあるはず。その“善”のタネを植えて育てていくことを、桑田判事は生きがいにしていると思うんです。彼がすごいのは“寄り添う”ことを、自らに課しているところ。第2作で桑田判事が向き合うのは、娘の親権を争う夫婦であったり、傷害事件を起こした少年であったり、不安を抱える高齢女性であったりしますが、桑田判事はその人たちに対して幸せになるための“お手伝い”をします。ヒントは出すけど、答えは言わない…。その寄り添い方は一貫していて、家庭裁判所の仲間たちにも同じ接し方をするんです。僕はそんな桑田判事が、ものすごくすてきだなと思うんですよね。今、みんながみんな、つらさを抱えて生きている時代…。そんな時、一番必要なのは、寄り添って、それぞれが育てなければいけないタネをポンッと心に植えてくれる人ではないでしょうか。その理想像である桑田判事をきちんと体現していくのが、僕の責務だと思っています」と、今作の内容に触れつつ、大きな責任感を胸に挑んでいることを告白。
また、初共演の観月について「観月さんは、本当に素晴らしい女優さんです。今回は毎日、観月さんにお会いするのが楽しみで、それをモチベーションに撮影を頑張りました(笑)。観月さんはもちろん、スタッフさんたちも僕自身も、準備を重ねて一生懸命撮影したので、このドラマが植えた“優しいタネ”が、皆さんの心から小さな芽を出したらうれしいですね」と期待を寄せた。
さらに「原作の連載が終わって25年が経ちますが、『家栽の人』はいまだに色褪せることなく皆さんの記憶にしっかり残っている名作。僕は連載中から大ファンで、この原作と出合っていなければ、自分の人生もまた違っていたのではないかと思うほど大好きなんです。桑田判事を演じさせていただくことは、役者としての念願でした。このドラマをきっかけにもう一度、皆さんが原作に興味を持ってくださったらうれしいです。また、桑田判事はまるで樹木が酸素を作り出すかのように、『見失ったものを思い出しませんか』と包み込むように問いかけていきます。皆さんが少しでも“忘れてしまった何か”に気付くような作品になったら幸せです」と作品に込めたメッセージを伝えた。
観月は「脚本家の両沢和幸先生とはお付き合いも長いのですが、両沢さんが書かれたドラマには温かいものが多いんです。両沢先生からは、杏奈のモデルがアメリカ版『ヴォーグ』誌の編集長、アナ・ウィンターであるとうかがいました。先生は『ありちゃん(=観月)には、アナみたいにシャキシャキした感じの女性像を演じてほしい』とおっしゃられ、彼女のドキュメンタリー映像も見せていただきました。歩きながら一問一答で言葉を発していくような彼女のイメージを参考にさせてもらいました。(杏奈は)キャリア志向で強い女性ですが、彼女が出世して収入も増え、家庭のバランスが崩れてしまったんですよね。でも、バリバリ仕事に取り組みながら、母親として子育てもこなすのは、なかなか難しいことだと思います。また、彼女は子どもに対して愛情は持っているのですが、離れて暮らした期間が長いので、子どものことが分かっているつもりで分かっていないんです。そんな、強いけど切なさも抱える杏奈をうまく表現できればと思いながら演じました」と演じるキャラクターへの思いと役作りのエピソードを明かした。
船越との初共演については「杏奈は会った早々『邪魔よ!』と桑田判事を押しのけるなど、何かときついセリフが多い上に、態度にもふてぶてしいところがあって、船越さんとは初共演なのになんだか申し訳なかったです(笑)。船越さんは役柄通り、“癒し系”で、優しさがにじみ出ている方。常に現場のムードを明るくしてくださるので、日々、温かさに包まれるような感覚で現場に臨むことができました。私はすっかり、桑田判事と船越さんを重ね合わせていました」と船越の人柄に触れ、「皆さん、大なり小なり、家族間での悩み事を持っていると思います。この作品をご覧になって、また小さなところからコツコツ、関係性を育てていこうかなと少しでも思っていただけたら役者冥利(みょうり)に尽きるなと思っています」とアピールしている。
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